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美学演習4

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令和2年度以降入学者 美学演習4
令和元年度以前入学者 美学演習4
教員名 高橋陽一郎
単位数    1 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 哲学科
学期 後期 履修区分 選択必修
授業の形態 課題研究型による遠隔授業(Blackboardを通じた学習資料配信)
BlackboardコースのID: 火曜3限→20211192
授業概要 前期から講読しているゲオルグ・ジンメル(Georg Simmel, 1858-1918)の遺著『藝術の哲学』中のエッセイを読解しながら、美の思想を学ぶ(テキストとして選んだ『ジンメル・エッセイ集』には『藝術の哲学』のエッセイ群がほぼすべて収録されている)。
授業のねらい・到達目標 「美学」は18世紀のドイツで起こり、カント以降のドイツ観念論と呼ばれる思想潮流―とくにシェリング、ヘーゲル―によって発展した。しかしその後に(同じドイツで)生を受けたジンメルは、ドイツ観念論的な思弁的・抽象的な方向には向かわず、「生の哲学(Lebensphilosophie)」と呼ばれる立場の代表者となった。彼の美学は、身近なものの美をエッセイという美的・藝術的形式のなかで表現するものであった。すなわち、そのような二重の意味で、彼の美学はドイツ観念論美学と異なるものであり、それは彼の美学が同時に藝術でもあったことも示している。したがって、本授業の「ねらい」には、彼の美学の思想内容を学ぶことだけでなく、それを味わうことも含まれることになる。とりわけエッセイ「ローマ」、「ヴェネツィア」、「フィレンツェ」において発揮されたジンメルの哲学的・美学的考察は、そのままそれらの都市への哲学的ガイドであり、旅を心の友とする人には生涯役立つ視点を与えてくれるものと思われる。この学びが本授業の目的である。
・自他の主張や論証を論理的・批判的に考察して,既存の見解を問い直すことができる(A-3-3)。
・人間の生き方や現代社会のあり方を問い直し,自らの思想的課題を設定して,それに挑戦することができる(A-5-2)。
・自分の意見を他人に対してわかりやすく伝えることができる(A-6-2)。
・学修活動のみならず,日常生活においても,より良い成果を上げるために,お互いを尊重しながら協働することができる(A-7-2)。
・他者の評価を謙虚に受け止めながら,自分の学修経験を振り返り,分析していくことができる(A-8-2)。

この科目は文理学部(学士(文学)のDP3,DP5-8及びCP3, CP5-8に対応しています。
・自他の主張や論証を論理的・批判的に考察して,既存の見解を問い直すことができる。(A-3-3)
・人間の生き方や現代社会のあり方を問い直し,自らの思想的課題を設定して,それに挑戦することができる。(A-5-2)
・自分の意見を他人に対してわかりやすく伝えることができる。(A-6-2)
・学修活動のみならず,日常生活においても,より良い成果を上げるために,お互いを尊重しながら協働することができる。(A-7-2)
・他者の評価を謙虚に受け止めながら,自分の学修経験を振り返り,分析していくことができる。(A-8-2)
授業の方法 シラバスに記載してある分量のテキストを毎回読み、受講者は各回ごとに400字程度の小レポートをBlackboardを通じ担当者に返信する(小レポートの執筆時間は3・4日程度)。担当者はそれを読んだ上で、全体的なコメントをBlackboard上にアップロードするので、受講者はそれを読んで復習すること。また、いずれの回においても、質問や自分で考えたことなどがあれば、随時、担当者宛に送ること。それに対して担当者は返信するか、もしくは質問者の同意を得た上で参加者に回覧し、更なる議論へと発展させる。
またこのほかに、前期の全授業の最後に課題を出すので、1500字前後の前期総括レポートとして提出していただく。
受講者は復習にも時間を十分にかけ、学修成果を獲得するするよう努められたい。。
なお、授業計画は学修者の能力や関係する講義の進捗状況に応じて、変更されることがある。
授業計画
1 ガイダンス:ジンメルの哲学について。および前期の復習(課題研究授業)
【事前学習】哲学事典等でジンメルについて調べ、メモを作る。 (2時間)
【事後学習】担当者の配布するプリントを熟読し、疑問点を明記する。 (2時間)
2 「レオナルド・ダ・ヴィンチの晩餐図」の講読と解釈(1)―絵画の意味―(課題研究授業)
【事前学習】前期に扱った「ベックリンの風景画」を読み返しながら、風景画と晩餐図との違いについて気づいたことを記したり、事典等で調べたりする。 (2時間)
【事後学習】当日の授業をもとに絵画に関するメモを作成する。 (2時間)
3 「レオナルド・ダ・ヴィンチの晩餐図」の講読と解釈(2)―レオナルドの独自性―(課題研究授業)
【事前学習】歴史画の意味について記述してみる。 (2時間)
【事後学習】当日のテキストに対する他人の発表について理解し、批判的考察を加えてみる(A-5, A-6, A-7, A-8)。 (2時間)
4 「レオナルド・ダ・ヴィンチの晩餐図」の講読と解釈(3)―藝術と瞬間―(課題研究授業)
【事前学習】リアリズムとジンメルが考える藝術との関係についてメモを作成する(A-3, A-5) (2時間)
【事後学習】当日のテキストに対する他人の発表について理解し、批判的考察を加えてみる。 (2時間)
5 「フィレンツェ」の講読と解釈(1)―藝術としての都市―(課題研究授業)
【事前学習】ジンメル以外の都市論を調べてみる。 (2時間)
【事後学習】当日のテキストに対する他人の発表について理解し、批判的考察を加えてみる。 (2時間)
6 「フィレンツェ」の講読と解釈(2)―「生(Leben)」とは何か―(課題研究授業)
【事前学習】ジンメル以外の「生の哲学」を調べ、その「生」概念を理解する。 (2時間)
【事後学習】当日のテキストに対する他人の発表について理解し、批判的考察を加えてみる。 (2時間)
7 「フィレンツェ」の講読と解釈(3)―都市と時間―(課題研究授業)
【事前学習】時間が藝術に及ぼす影響について考えてみる。 (2時間)
【事後学習】当日のテキストに対する他人の発表について理解し、批判的考察を加えてみる。 (2時間)
8 「ヴェネツィア」の講読と解釈(1)―藝術の虚構性について―(課題研究授業)
【事前学習】都市ヴェネツィアの独自性について調べる。 (2時間)
【事後学習】当日のテキストに対する他人の発表について理解し、批判的考察を加えてみる。 (2時間)
9 「ヴェネツィア」の講読と解釈(2)―他の都市との比較―(課題研究授業)
【事前学習】藝術の人工性、演劇性について調べ、考えたことを記述してみる。 (2時間)
【事後学習】当日のテキストに対する他人の発表について理解し、批判的考察を加えてみる。 (2時間)
10 「第七の環」の講読と解釈(1)―再びゲオルゲの詩を読む―(課題研究授業)
【事前学習】ゲオルゲの詩と他の詩人の作品とを比較し、特徴の違いをメモしておく。 (2時間)
【事後学習】当日のテキストに対する他人の発表について理解し、批判的考察を加えてみる。 (2時間)
11 「第七の環」の講読と解釈(2)―抒情詩とイデア―(課題研究授業)
【事前学習】感情と藝術との関係について考えたところをまとめておく。 (2時間)
【事後学習】当日のテキストに対する他人の発表について理解し、批判的考察を加えてみる。 (2時間)
12 「藝術のための藝術」の講読と解釈(1)―いわゆる「藝術のための藝術」―(課題研究授業)
【事前学習】「藝術のための藝術(L'art pour l'art)」について調べてみる。 (2時間)
【事後学習】当日のテキストに対する他人の発表について理解し、批判的考察を加えてみる(A-3, A-6, A-7, A-8) (2時間)
13 「藝術のための藝術」の講読と解釈(2)―機械論的自然主義と藝術学―(課題研究授業)
【事前学習】藝術学について調べる。 (2時間)
【事後学習】当日のテキストに対する他人の発表について理解し、批判的考察を加えてみる。 (2時間)
14 「藝術のための藝術」の講読と解釈(3)―有機体論と作品―(課題研究授業)
【事前学習】作品概念について調べ、自分なりの作品概念を形成する(A-3-A-6) (2時間)
【事後学習】他人からどのような批判や批評を受けたかについてメモをとる(A-6, A-7, A-8)。 (2時間)
15 ジンメルの思想の今日的意義について―生活と哲学―(課題研究授業)
【事前学習】これまでの提出された種々の意見を復習する。 (2時間)
【事後学習】他人からどのような批判や批評を受けたかについてメモをとる。 (2時間)
その他
教科書 ジンメル(川村二郎訳) 『ジンメル・エッセイ集 (平凡社ライブラリー)』 平凡社
本訳書は現在品切れの可能性がある。その場合には極力、古書で入手いただきたい。同じ訳者の訳書『芸術の哲学』(白水社「白水Ubooks」シリーズ、2005年)でも構わない。授業初回は当該箇所のコピーをアップロードする。
成績評価の方法及び基準 レポート:レポートは求めるテーマと内容、提出状況をみて評価します。(50%)、授業参画度:授業参画度は、毎回の小レポートや質問等の度合いで評価します。(50%)
授業中のディスカッションにおける自他の主張に対する論理的な批判力を見てA-3、A-6の到達度を評価する。
授業中のディスカッションとレポートの双方において、学習したことをどれほど現代の人間や社会を考察する際に役立たせているか(A-5)の到達度を評価する。
ディスカッションにおいて、どれほど自分が他人の意見を公正に評価できるか、またどれほど自分の意見を他人の意見によって客観的に分析できるか(A-7、A-8)の到達度を評価する。
オフィスアワー Blackboard上で随時機会を設けます。

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