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西洋史特講7

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令和2年度以降入学者 西洋史特講7
教員名 伊藤雅之
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 史学科
学期 前期 履修区分 選択必修
授業形態 対面授業
Canvas LMSコースID・コース名称 B045021Y7 2024西洋史特講7(伊藤雅之・前・火4)
授業概要 共和政末期から帝政後期に至るまでの古代ローマの歴史を通史的、かつまたその経済・社会に注目しつつ講義し、受講者に、当時の人々が問題とし、そしてまた現代においても議論する価値のあるテーマを紹介する。
授業のねらい・到達目標 ・古代ローマの人々が構築した社会や、その中で直面した問題に彼らがどう取り組んだのかを学び、かつそれを自分なりに考察し、そしてそれを自身の言葉で説明できるよう修練を積んでいくことを通し、歴史や現代世界をどう捉え、自分としてどう向き合っていくべきなのかを考える術を身につけていく。

・この科目は文理学部(学士(文学))のDPおよびCPの2、3に対応している。

・世界諸国の歴史、経済、文化、政治などの背景を理解し、国際社会が直面している問題を人文学の視点から説明することができるようになる。(A-2-3)
・物事を既存の知識にとらわれることなく、人文学的根拠にもとづいて論理的・批判的に考察し、説明することができるようになる。(A-3-3)
授業の形式 講義
授業の方法 ・Canvas LMSを通して事前に配布する授業資料(A4で10ページくらいのレジュメ)を使っての講義。
・履修者は毎回、この資料に目を通した上で授業に臨むこと(授業内でも紙に印刷したものを配布する)。
・履修を希望する者は、初回授業前日までにCanvas LMSのコース登録を済ませ、「連絡事項」を確認しておくこと。
・なお、この講義では毎回その日の授業で取り上げた内容に関連した課題を2点出す(「課題第1回その1」および「課題第1回その2」という具合に呼ぶ)が、これに関しては次の4点に注意すること。
1) この授業ごとに出す課題2点のうちの1点(「課題第〇回その1」)は、その日の授業内で取り組んでもらってその場で回収し(これを提出することでその日の授業に出席したとカウントする)、もう1点(「課題第〇回その2」)は、その日の授業終了後にCanvas LMSを通して配布して、そこから5日のうちに同様にして回収する。
2) 授業を無断で欠席したなどの理由から「課題第〇回その1」を授業内で提出しなかった者が提出した「課題第〇回その2」は、受理・採点しない。
3) ただし、やむを得ない事情があって授業を欠席し、それについてメールを通して担当教員に説明して了解を得た場合は(この連絡は当該授業の前でも後でもよい)、この限りではない(特段の理由がなければ欠席のカウント自体は行なうが)。
4) この授業ごとの課題の解答および解答例は、次の回の授業の最初のところで示す(第15回目の授業のそれについては、翌週にCanvas LMS経由で伝える)。
・加えて、学期末には「期末課題(読書レポート)」を課し、この2種類の提出物(授業ごとの課題と読書レポート)により成績評価を行なう。
授業計画
1 導入(授業の方向性や、授業内で取り上げられる予定の地域などについて説明しつつ、古代ローマの最初期を概説する)
【事前学習】事前に配布される第1回授業のための講義レジュメに目を通し、かつまた、大学および自分が暮らす地域の図書館にどのような古代地中海・ローマ関連の書籍があるかをチェックすること。 (1時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、前述の「課題第1回その2」に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
2 紀元前2世紀後半のローマと地中海
【事前学習】事前に配布される第2回授業の講義レジュメや、また第1回の講義レジュメの末尾で紹介されている文献などに目を通しつつ、いわゆるグラックス兄弟の改革の大まかな流れについて可能な限り調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「課題第2回その2」に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 前1世紀前半頃のローマと地中海(なお、第1回から第9回くらいまでにおいては、特にA-2-3を念頭に授業を進める)
【事前学習】共和政末期のローマにおける重要人物の1人ガイウス・ユリウス・カエサルについて調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「課題第3回その2」に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 前1世紀後半のローマと地中海
【事前学習】共和政末期のローマにおける重要人物の1人オクタウィアヌスについて調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「課題第4回その2」に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 共和政期ローマの地方統治
【事前学習】共和政期ローマの行政などの文脈で登場する「属州」と呼ばれる枠組みについて調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「課題第5回その2」に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
6 古代ローマとパトロネージの概念
【事前学習】パトロネージおよび「互酬」の概念について調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「課題第6回その2」に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 アウグストゥスによる元首政の構築
【事前学習】いわゆるユリウス・クラウディウス朝について調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「課題第7回その2」に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
8 ユリウス・クラウディウス朝期のローマ
【事前学習】王政期からローマに存在する政治機関である元老院について調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「課題第8回その2」に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 フラウィウス朝から五賢帝時代初期のローマ
【事前学習】最初の五賢帝に数えられているネルウァという人物について調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「課題第9回その2」に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 五賢帝時代中頃から後期にかけてのローマ(なお、このあたりから最終回までにおいては、特にA-3-3を念頭に授業を進める)
【事前学習】最後の五賢帝に数えられているマルクス・アウレリウス・アントニヌスという人物について調べておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「課題第10回その2」に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 軍人皇帝時代のローマ
【事前学習】いわゆる軍人皇帝がどのような者たちだったかを調べておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「課題第11回その2」に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 テトラルキアとローマ
【事前学習】ローマがいわゆる四分統治体制下にあった時期の指導者の1人ディオクレティアヌスについて調べておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「課題第12回その2」に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 キリスト教とローマ
【事前学習】テトラルキア体制期の終わりの時期の指導者の1人であるコンスタンティヌスについて調べておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「課題第13回その2」に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 ローマのいわゆる東西分裂
【事前学習】紀元後4世紀ローマの指導者の1人ユリアヌスについて調べておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「課題第14回その2」に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
15 ローマおよび古代世界の「衰退」をめぐる議論
【事前学習】ここまでに配布した資料を見直し、不明点があれば質問できるようにしておく。 (1時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「課題第15回その2」に取り組み、さらにまた期末課題(読書レポート)を仕上げる。 (8時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 ・特定の教科書を使用するということはしないが、上記のように、毎回の講義に先立って講義レジュメをCanvas LMS経由で配布するので、必ず授業の前にこれを入手しておくこと。
参考書 ・特定の書籍をここで挙げることはしないが、毎回の講義レジュメの末尾のところで、次回の授業内容に関連する書籍やインターネット上で公開されている論文などをその都度紹介していく予定。
成績評価の方法及び基準 レポート:期末課題(読書レポート)への取り組み(25%)、授業内テスト:毎回の授業ごとに出される課題2点×15回への取り組み(75%)
・読書レポートの題材は、基本的には初回授業の講義レジュメと同時に配布する「期末課題について」で読書レポートの題材にしてよい文献として紹介されている書籍・論文の中から選んでもらう。
・ただし、上記のリストには掲載されていないものであっても、担当教員の許可を得た上であれば、自分が見つけた書籍ないし論文を読書レポートの題材としてもよい(古代地中海・ローマの歴史に関連したものであることが大前提だが)。
・なお、授業ごとに出す課題のうち「課題第〇回その1」は、翌週のレジュメで解答を提示するので、担当教員の了解を得て欠席した者からのものであっても、その授業があってから5日後の23時59分以降は受理・採点しないものとするが、「課題第〇回その2」の方は、通常通り出席した者からのものか、担当教員の了解を得て欠席した者からのものかを問わず、5日後の23時59分以降も、読書レポートの締め切りの時点までは、「遅延」による減点を行なうものの受理・採点はする(前述の通り、無断欠席者からのものは採点対象外とする)。
・他方で、成績評価の面で期末課題のウェイトは25%であるが、この読書レポートを提出しなかった者には、原則として、毎回の授業ごとに出す課題の点数の総計に関係なく、単位は出さないものとする。
オフィスアワー 質問や相談は随時、Canvas LMSを通して受け付ける。

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