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中国古代思想概説

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令和2年度以降入学者 中国古代思想概説
教員名 青木隆
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 中国語中国文化学科
学期 前期 履修区分 選択
授業形態 対面授業
Canvas LMSコースID・コース名称 D01404A01 2024中国古代思想概説(青木隆・前・木2)
授業概要 中国前近代の知識人のものの考え方は、儒教の上に成り立っている。現代においてもなお、中国の知識人の言説を理解する上で、儒教の知識は、必須の知識である。本授業では、現代に至る中国社会を形成した思想という観点から、先秦から唐代までの儒教の思想の歴史をコンパクトに講義する。
授業のねらい・到達目標 儒教思想が歴史的に中国社会において果たしていた役割についてについてそのあらましを理解することができる。
資料や事象を注意深く観察し、問題を発見することができる(A-4-2)。
この科目は文理学部(学士(文学))のDP及びCPの4に対応しています。
授業の形式 講義
授業の方法 講義形式。テキストは教室で配布する。それにあわせて授業回ごとに、LMSを通してPDF教材を配信する。受講生はPDF教材を予習したうえで聴取し、学修することが求められる。授業回ごとに課されるテスト・課題に取り組み、期日まで(特に指定がない場合は翌週の講義まで)に所定の方法で提出すること。
 また、予習課題、課題研究については教室でフィードバックする。
授業計画
1 ガイダンス‐中国文明と儒教
中国内地を中心とする広大な地域は、古代から現代に至るまで一つの文明地域を形成し、いくつかの例外はあるが、基本的に大帝国によって統治されてきた。この地域における半永続的な帝国的統治を可能にした思想的要因として儒教思想をとらえたい。それためにはまず漢帝国の成立に到る歴史を理解する必要がある。
【事前学習】シラバスを事前に確認し、今後の学習計画を立てておくこと。pdf資料に目を通しておく。 (2時間)
【事後学習】資料を読み返しながら授業内容を反芻し、所定の課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
2 儒家の創始者・孔子その1「仁と礼」
孔子は、中国世界に文明をもたらした古の聖人たちの教えのなかに人間らしい心=仁を探った。儒教の創始者たる孔子の思想について「仁と礼」を中心に概観する。
【事前学習】pdf資料に目を通しておく。 (2時間)
【事後学習】資料を読み返しながら授業内容を反芻し、所定の課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 儒家の創始者・孔子その2「修己治人」のプログラム
孔子は、古の聖人たちがいかにして理想社会を打ちたてたと考えたのか?儒家において理想社会を形成する原動力は「修己治人」であると考えられたことを学ぶ。
【事前学習】pdf資料に目を通しておく。 (2時間)
【事後学習】資料を読み返しながら授業内容を反芻し、所定の課題に取り組む。孔子の仁について説明できるようにしておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 戦国中期の儒家・孟子その1
戦国中期以降の儒家教団が孔子を聖人と位置づけたことは孟子のテキストから確認することができる。中国世界に文明をもたらした聖人の系譜に孔子を位置づけることによって儒家の思想が形成されていったことを学ぶ。
【事前学習】pdf資料に目を通しておく。 (2時間)
【事後学習】資料を読み返しながら授業内容を反芻し、所定の課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 戦国中期の儒家・孟子その2
孔子の思想に哲学的基礎を与えたいわゆる性善説を軸に、孟子の考える王道による政治のロジックを学ぶ。
【事前学習】pdf資料に目を通しておく。 (2時間)
【事後学習】資料を読み返しながら授業内容を反芻し、所定の課題に取り組む。孟子の思想における「王道」と「仁義」と「性」の関係を説明できるようにする。 (2時間)
【授業形態】対面授業
6 戦国末期の儒家・荀子その1
古の聖人が礼を制作したしたのは何故か?文明社会と人間の関係にかんする荀子の洞察を学ぶ。
【事前学習】pdf資料に目を通しておく。 (2時間)
【事後学習】資料を読み返しながら授業内容を反芻し、所定の課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 荀子その2
超大国による中国統一を予感していた荀子の課題は、人間世界に文明をもたらした古の聖人に匹敵する聖人の出現をどのように構想するかであった。彼はそれを「後王」と呼んだ。荀子の構想した政治思想を「後王」を軸にして学ぶ。
【事前学習】pdf資料に目を通しておく。 (2時間)
【事後学習】資料を読み返しながら授業内容を反芻し、所定の課題に取り組む。荀子の思想における「性」と「礼」と「後王」の関係について説明できるようにしておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
8 漢帝国と礼教国家の確立その(1)
最初の統一王朝秦は、法家思想をもとに帝国を運営した。秦から帝国を引き継いだ漢王朝において儒教が国教とされたのはなぜか、その理由について礼を軸にして考える。
【事前学習】pdf資料に目を通しておく。 (2時間)
【事後学習】資料を読み返しながら授業内容を反芻し、所定の課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 漢帝国と礼教国家の確立その(2)
前漢の歴史は、ある意味で礼教国家の仕組みを整えるに至る試行錯誤の歴史であったとされる。郊祀と宗廟の整備を軸に礼教国家形成の展開を概観する。
【事前学習】pdf資料に目を通しておく。 (2時間)
【事後学習】資料を読み返しながら授業内容を反芻し、所定の課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 経書の成立その(1)
六経と総称される儒教の経書は、戦国時代から前漢にかけて作られたと考えられる。そのうち「易」「書経」のあらましとそれらの形成の様子について概観する。
【事前学習】pdf資料に目を通しておく。 (2時間)
【事後学習】資料を読み返しながら授業内容を反芻し、所定の課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 経書の成立その(2)
「礼」のあらましとそれらの形成の様子について概観する。
【事前学習】pdf資料に目を通しておく。 (2時間)
【事後学習】資料を読み返しながら授業内容を反芻し、所定の課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 経書の成立その(3)
「楽」「春秋」のあらましとそれらの形成の様子について概観する
【事前学習】pdf資料に目を通しておく。 (2時間)
【事後学習】資料を読み返しながら授業内容を反芻し、所定の課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 礼教国家と孝経
漢代にもっとも流行した儒教経典は孝経であったとしばしば言われる。漢帝国が依拠した漢代の社会における孝の思想の意義について概観する。
【事前学習】テキストを読んで、事前課題の設問に答えておくこと。 (2時間)
【事後学習】資料を読み返しながら授業内容を反芻し、所定の課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 経学の時代その(1)
漢代以降、経書の注釈が整備されてゆく。そして三国時代までに経書の注釈がほぼ出そろう。その間の経書注釈の歴史を概観する。
【事前学習】pdf資料に目を通しておく。 (2時間)
【事後学習】資料を読み返しながら授業内容を反芻し、所定の課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
15 経学の時代その(2)
南北朝にはそれぞれの経書にかんする学問が盛んになり、その成果が唐代に五経正義にまとめられる。その間の経書注釈の歴史を概観する。
【事前学習】pdf資料に目を通しておく。 (2時間)
【事後学習】資料を読み返しながら授業内容を反芻し、所定の課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 テキスト・課題は、主として教室で配布します
参考書 戸川芳郎ほか 『儒教史 (世界宗教史叢書)』 山川出版社 1987年 第1版
加地伸行 『儒教とは何か 増補版 (中公新書)』 中央公論社 2015年 第1版
小島毅 『儒教の歴史 (宗教の世界史)』 山川出版社 2017年 第1版
成績評価の方法及び基準 授業内テスト(50%)、授業参画度(50%)
授業内テストは、各授業回で課される課題の成績をもって評価する。授業参画度は、各授業回で課される確認テストと課題の提出状況によって評価する。
オフィスアワー 質問は、NUメールで受け付け、随時フィードバックを行う。または、金曜5時限中文学科学生閲覧室。

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