文理学部シラバスTOP > 文理学部 > 社会学科 > 社会学特殊講義Ⅱ
日本大学ロゴ

社会学特殊講義Ⅱ

このページを印刷する

令和2年度以降入学者 社会学特殊講義Ⅱ
教員名 濱本真一
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 社会学科
学期 前期 履修区分 選択必修
授業形態 対面授業
授業の形態 全て対面授業
Canvas LMSコースID・コース名称 G095072T8 2024社会学特殊講義Ⅱ(濱本真一・前・火2)
授業概要 【社会学の数理モデル作成入門】
社会における様々な現象について理解するためには、現象の本質をとらえて抽象化・モデル化する必要がある。本講義では、数理社会学の入門事項および必要な数学を学修し、社会を数学的にとらえる手法を学修する。
詳細は授業の特設ページを参照。
授業のねらい・到達目標 【授業のねらい】
本講義では、高校までの数学の復習に併せて、数理モデル作成で多く用いられている数学的手続きの基礎について学習する。高校までの数学では、主に決められた手続きで数式を変形し、解を求めることを重視しているが、数理社会学は社会を記述・理解するための道具として数学を用いる。行列や微分などの計算ができることよりも、それぞれの計算が「何をしているのか」「社会のどのような側面を記述できるか」を考察することが非常に重要になる。

【到達目標】 DP5/CP5
  • 社会に関するモデル作成に必要な数学の基本を身につける。 A-5-2
  • 行列、関数、確率分布の基本的な事項と、それらの社会学への応用の方法を理解する。 A-5-2
  • 日常生活における現象のメカニズムを数学的に説明できるようになる。 A-5-2
授業の形式 講義
授業の方法
  • 基本的には講義形式で授業を進めていく。授業時間内に計算・証明の演習を取り入れる。
  • 数学に不慣れな履修者も多いことが予測されるため、計算手順や証明方法は時間をかけて解説していく。
  • 理解できないものについては授業内で質問を受け付け、その都度答えていく
  • より詳細な情報は授業の特設ページ で説明している。
履修条件
  • 必須の条件は無いが高校1年生程度の数学を前提とする。
  • 本科目は社会学科のいくつかの科目と相互に関連があるため併せての履修を推奨する。具体的な科目は授業の特設ページを参照。
  • 単位を必要としない聴講をする場合は、履修者の学習の妨げにならないよう注意すること。
  • 相互履修を認める。学習意欲の高い学生の受講を歓迎する。
授業計画
1 社会を数学的にとらえるということ・論理と命題
【事前学習】シラバスを読み授業の進行を理解する (1時間)
【事後学習】授業内の不明点について復習する (3時間)
2 変数と総和記号
【事前学習】変数の演算法則について復習しておく (2時間)
【事後学習】授業内の不明点について復習する (2時間)
3 データと行列1:行列計算の基礎 
【事前学習】テキスト1章の不明点をまとめる (2時間)
【事後学習】授業内の不明点について復習する (2時間)
4 データと行列2:行列式と逆行列
【事前学習】テキスト3章の不明点をまとめる (2時間)
【事後学習】授業内の不明点について復習する (2時間)
5 データと行列3:固有値と固有ベクトル 
【事前学習】テキスト4章の不明点をまとめる (2時間)
【事後学習】授業内の不明点について復習する (2時間)
6 データと行列4:スクールカースト・噂話・転職の数理 
【事前学習】なし
【事後学習】課題1の問題を解き提出する (4時間)
7 変化と構造1:写像と関数(課題1提出期限)
【事前学習】テキスト7章の不明点をまとめる (2時間)
【事後学習】授業内の不明点について復習する (2時間)
8 変化と構造2:1変数関数の微分 
【事前学習】テキスト8章の不明点をまとめる (2時間)
【事後学習】授業内の不明点について復習する (2時間)
9 変化と構造3:1変数関数の積分 
【事前学習】テキスト9章の不明点をまとめる (2時間)
【事後学習】授業内の不明点について復習する (2時間)
10 変化と構造4:結婚・差別・依存症の数理
【事前学習】なし
【事後学習】課題2の問題を解き提出する (4時間)
11 現象の記述1:確率の概念 (課題2提出期限)
【事前学習】テキスト12章の不明点をまとめる (2時間)
【事後学習】授業内の不明点について復習する (2時間)
12 現象の記述2:確率変数と確率分布 
【事前学習】テキスト13章の不明点をまとめる (2時間)
【事後学習】授業内の不明点について復習する (2時間)
13 現象の記述3:いろいろな確率分布 
【事前学習】テキスト14章の不明点をまとめる (2時間)
【事後学習】授業内の不明点について復習する (2時間)
14 現象の記述4:流行・格差・秩序形成の数理 
【事前学習】なし
【事後学習】課題3の問題を解き提出する (4時間)
15 落穂ひろい:微分方程式・ゲーム理論(課題3提出期限)
【事前学習】ここまでの内容の復習が予習になる (3時間)
【事後学習】数理社会学の広がりについて調べてまとめる (1時間)
その他
教科書 椎名洋・姫野哲人・保科架風 『データサイエンスのための数学 (データサイエンス入門)』 講談社 2021年
参考書 浜田宏 『その問題、数理モデルが解決します――社会を解き明かす数理モデル入門』 ペレ出版 2018年 第1版
江崎貴裕 『データ分析のための数理モデル入門――本質をとらえた分析のために』 ソシム 2020年 第1版
小林道正 『経済・経営のための数学教室――経済数学入門』 裳華房 2014年 第1版
酒井文雄 『大学数学の基礎 (数学のかんどころ4)』 共立出版 2011年
毛塚和宏 『社会科学のための統計学入門――実例からていねいに学ぶ』 勁草書房 2022年
-------------------------
【参考書備考】
  • 社会科学系の学生に有用な参考書は数あるが、上に挙げたのは中でもわかりやすく、副読本に迷ったときに最初にお勧めするものである。ほかにも類書・良書は適宜紹介するので、書店や図書館で実際に中身を眺めてほしい。
  • 同じ内容でもテキストによってさまざまな説明の仕方があるので、自分の肌に合うものを積極的に探して見つけてほしい。
  • 「自分はどのように説明されれば理解できるのか」を見つけることも、大学で身に着けるべき重要なスキルである。
成績評価の方法及び基準 レポート:期末レポート(70%)、授業内課題(30%)
授業中の議論の貢献度に加点する。
オフィスアワー 原則火曜4限:本館研究室(来室の際には事前連絡があると確実)
備考 本科目に関する情報は教員の授業サイトで公開している
自主学習を前提とした授業である。授業外学習の内容と所要時間は授業計画欄に記載したが、これらはあくまでも目安である。そもそも、事前学習・事後学習の内容や所要時間を教員が指示するということ自体が、本学の教育理念である「自主創造」の精神に反するものである。「指定された時間だけ言われたことをやっておけばOK」というような受動的・短絡的思考に陥ることなく、自ら設定した目標に向かって必要な学習を自ら定義し、主体的に取り組んでほしい。Verum in numeris est.

このページのトップ