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常微分方程式入門

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令和2年度以降入学者 常微分方程式入門
教員名 加藤伸幸
単位数    2 学年 3・4 開講区分 文理学部
科目群 数学科
学期 前期 履修区分 選択
授業形態 対面授業
Canvas LMSコースID・コース名称 P08423A22 2024常微分方程式入門(加藤伸幸・前・水2)
授業概要 未知の1変数関数(陰関数を含む)とその導関数の間に成り立つ方程式を常微分方程式という. 導関数が含まれている点からも, 単なる式変形だけでなく, 方程式全体を積分することが要求されるため, 2年次までに学習した微積分学の学習内容が必要となる. 本科目では, 2階までの導関数を含む微分方程式を構造別に取り上げ, その解法を修得する.
授業のねらい・到達目標 <授業のねらい>
微積分学・線形代数学の内容を応用して, 常微分方程式の基本的な解法を身につける.

<到達目標>
・1階導関数を含む微分方程式について, 微積分学(2変数関数を含む)の学習内容を用いて解を求めることができるようになる.
・2階までの導関数を含む微分方程式のうち, 係数が定数のものを簡易な方法で解くことができる.
・2階までの導関数を含み, 独立変数を係数に持つ微分方程式のうち, 簡易な手法で解けるものを解くことができる.

<ディプロマポリシーとの関係>
この科目は, 文理学部(学士(理学))のディプロマポリシー DP3,4,5,8 及びカリキュラムポリシー CP3,4,5,8に対応しています。

<日本大学教育憲章との関係>
・自らが獲得してきた数学的知識を基礎とし, その上で既存の知識にとらわれることなく, 数理科学的根拠に基づいて論理的に考察することができる(A-3-3).
・日常生活における現象に潜む科学的問題を発見し, 専門的知識に基づいて解決案を作成できる(A-4-3).
・新しい問題に取り組む意識を持ち, そのために必要な情報を収集することができる(A-5-2).
・自分の学修経験の振り返りを継続的に行うことができる(A-8-1).
授業の形式 講義
授業の方法 (1) 講義前日までに Canvas LMS に配信される講義資料(pdfファイル)を各自で入手しておく. 講義終了後, 簡易解説動画が Canvas LMS 上も配信される(欠席した場合も視聴するのがよい).
(2) 原則として各回, レポート課題(講義内容に即した演習問題, 次回の講義に必要な発想でこれまでの学習内容から抜粋)を次回講義前日18:00までに Canvas LMS 内の所定の箇所に提出する. 答案作成にあたっては学生同士で議論してもよい. 採点結果・コメント類は個別にフィードバックされる.
(3) 到達度確認のための授業内試験(3回)を対面で行う.

※ 対面での受講が困難な場合, オンデマンド型教材で学修することができます. 期限内までに講義動画を視聴し, 課題を提出する. 質問はCanvas LMS 内に設置される「質問箱」またはZoomにて受け付ける. Zoomで質問したい場合は事前に電子メールで希望時間を複数挙げること.
授業計画
1 ガイダンス: 微分方程式とは何かを, 簡単な例を挙げながら説明し, 記号や用語を取り上げる(A-4, A-5).
【事前学習】シラバスの内容を理解する. (1時間)
【事後学習】絶対値付きの等式の同値変形, 指数・対数法則, 不定積分を復習する. (3時間)
【授業形態】対面授業
2 「変数分離形」に分類される微分方程式の解を求める(A-4, A-5).
【事前学習】第1回で課されたレポート課題の内容を理解し, 分数式の変形および積分の計算練習をする. (1時間)
【事後学習】例題を解き直し, 練習問題で計算練習してレポート課題に取り組む. (3時間)
【授業形態】対面授業
3 「同次形」に分類される微分方程式の解を求める(A-5).
【事前学習】変数分離形微分方程式の解法を復習する. (1時間)
【事後学習】例題を解き直し, 練習問題で計算練習してレポート課題に取り組む. (3時間)
【授業形態】対面授業
4 「1階線形微分方程式」に分類される微分方程式の解を求める(A-4, A-5).
【事前学習】変数分離形微分方程式の解法を復習する. (1時間)
【事後学習】例題を解き直し, 練習問題で計算練習してレポート課題に取り組む. (3時間)
【授業形態】対面授業
5 第1回授業内試験とその解説(A-3, A-4)
【事前学習】試験範囲である第1~4回講義内容を復習する. (4時間)
【事後学習】解答できなかった問題を解き直す. (1時間)
【授業形態】対面授業
6 「Bernoulli型」に分類される微分方程式の解を求める(A-5).
【事前学習】1階線形微分方程式の解法を復習する. (1時間)
【事後学習】例題を解き直し, 練習問題で計算練習してレポート課題に取り組む. (3時間)
【授業形態】対面授業
7 「完全微分方程式」に分類される微分方程式の解を求める(A-4, A-5).
【事前学習】2変数関数の偏微分と全微分について復習する. (1時間)
【事後学習】例題を解き直し, 練習問題で計算練習してレポート課題に取り組む. (3時間)
【授業形態】対面授業
8 「2階定数係数線形微分方程式」について, 「論理的な解法」を取り上げる. 一方, 方程式の構造に着目して「一般解の構造とそれを成す基底の1次独立性」を議論する(A-3, A-5).
【事前学習】1階線形微分方程式, ベクトルの1次独立性, 行列式の計算, 2次方程式について復習する. (2時間)
【事後学習】例題を解き直し, 練習問題で計算練習してレポート課題に取り組む. (2時間)
【授業形態】対面授業
9 「斉次形」に分類される「2階定数係数線形微分方程式」の解を求める(A-3).
【事前学習】斉次形方程式の一般解の構造を整理する. (1時間)
【事後学習】例題を解き直し, 練習問題で計算練習してレポート課題に取り組む. (3時間)
【授業形態】対面授業
10 第2回授業内試験とその解説(A-3)
【事前学習】試験範囲である第6~9回講義内容を復習する. (4時間)
【事後学習】解答できなかった問題を解き直す. (1時間)
【授業形態】対面授業
11 「非斉次形」に分類される「2階定数係数線形微分方程式」の一般解の構造を学び, 「非斉次項が多項式」の時の「特殊解」を求める(A-3, A-5).
【事前学習】恒等式と未定係数法について復習する. (1時間)
【事後学習】例題を解き直し, 練習問題で計算練習してレポート課題に取り組む. (3時間)
【授業形態】対面授業
12 「非斉次形」に分類される「2階定数係数線形微分方程式」のうち, 「非斉次項が指数関数/三角関数」の時の「特殊解」を求める(A-3, A-5).
【事前学習】斉次形方程式の一般解, Leibnizの公式, 恒等式と未定係数法について復習する. (1時間)
【事後学習】例題を解き直し, 練習問題で計算練習してレポート課題に取り組む. (3時間)
【授業形態】対面授業
13 「Cauchy-Eulerの微分方程式」に分類される「2階変数係数線形微分方程式」の解を求める(A-5).
【事前学習】合成関数の微分(2階まで)と, 2階定数係数線形微分方程式の解法を復習する. (2時間)
【事後学習】例題を解き直し, 練習問題で計算練習してレポート課題に取り組む. (2時間)
【授業形態】対面授業
14 第3回授業内試験とその解説(A-3)
【事前学習】試験範囲である第11~13回講義内容を復習する. (3時間)
【事後学習】解答できなかった問題を解き直す. (1時間)
【授業形態】対面授業
15 種々の微分方程式を紹介する.
【事前学習】これまでの講義内容を復習しておく. (1時間)
【事後学習】後期科目「力学系入門」に向けて, 講義全体の内容を理解する. (1時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 使用しない
参考書 森真 『自然現象から学ぶ微分方程式』 共立出版 2016年 第1版
常微分方程式の入門書は数多く出版されています. 図書室などで拾い読みして, 各自の肌に合った1冊を選ぶとよいでしょう.
成績評価の方法及び基準 レポート:講義資料に添付された課題を所定の方法で提出する.(30%)、授業内テスト:3回とも持込不可. 各種の微分方程式の解法を理解した上で「具体的な問題に適用できている」かを評価する.(70%)
教育実習・体調不良などの正当な理由で
(1) 出席できなかった場合は, Canvas LMS上に配信される簡易解説動画を視聴することを推奨する.
(2) レポート提出が間に合わなかった場合は, 数学科事務室内のレポート提出ボックスに提出してよい.
(3) 試験実施日に欠席した場合は追加受験を受け付ける. 学内受験を原則とするが, Zoomを用いて行うこともある.

A-3, A-4の達成度は授業内試験の答案で評価する. A-5は各回のレポート課題の答案で評価する.
オフィスアワー 水曜日3・4限 本館5F 非常勤講師オフィスアワー室, または Canvas LMS 上の掲示板フォーラム「第x回 質問箱」(x=1~14)にて.

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