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多様体論

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令和2年度以降入学者 多様体論
教員名 池田和正
単位数    2 学年 3・4 開講区分 文理学部
科目群 数学科
学期 後期 履修区分 選択
授業形態 対面授業
Canvas LMSコースID・コース名称 P08823A26 2024多様体論(池田和正・後・火2)
授業概要 具体例を通じて、幾何学の主要な対象のひとつである多様体の概念を理解する。
授業のねらい・到達目標 <授業のねらい・到達目標>
現代数学における幾何学の主な研究対象の一つが「多様体」である。多様体とは、ユークリッド空間内の曲線や曲面の一般化であり, 円周や球面など小学校以来お馴染みの図形が代表例となる。
この講義では、多様体の顕著な例とその性質を理解することを通して多様体の定義とそのように定義する動機を理解することを目標とする。

<ディプロマポリシーとの関係>
この科目は, 文理学部(学士(理学))のディプロマポリシー DP3,4,5,8 及びカリキュラムポリシー CP3,4,5,8に対応しています。

<日本大学教育憲章との関係>
・自らが獲得してきた数理科学的知識を基礎とし、その上で既存の知識にとらわれることなく、数理科学的根拠に基づいて論理的に考察することができる(A-3-3)。
・日常生活における現象に潜む数理科学的問題を発見し、専門的知識に基づいて解決案を作成できる(A-4-3)。
・新しい問題に取り組む意識を持ち、そのために必要な情報を収集することができる(A-5-2)。
・自分の学修経験の振り返りを継続的に行うことができる(A-8-1)。
授業の形式 講義
授業の方法 前半で講義を, 後半で小テストを行います. 模範解答を提示することでフィードバックします.
授業はプリントを配布して, それに沿っておこなうので予習復習をきちんとおこなうこと. 予習に関しては授業計画も参照のこと.
メール等でのやり取りは, 本人確認がとれないので原則行いません. 数学科事務室を仲介して下さい.
授業計画
1 陰関数表示された円周と立体射影について学ぶ(A-3,A-4)
【事前学習】平面上の円や直線の式を復習しておくこと(A-3) (2時間)
【事後学習】1変数関数の連続写像, 微分可能性の定義の復習をしておくこと(A-4) (2時間)
【授業形態】対面授業
2 球面の立体射影と座標変換について学ぶ(A-3, A-4)
【事前学習】空間内の球面や直線, 平面の式を復習しておくこと(A-3) (2時間)
【事後学習】2変数関数の連続写像, 微分可能性の定義を復習しておくこと(A-4) (2時間)
【授業形態】対面授業
3 接ベクトルについて学ぶ(A-3, A-4)
【事前学習】空間内の曲線の接線や曲面の接平面について復習しておくこと(A-3) (2時間)
【事後学習】偏微分作用素としての接ベクトルの計算を復習しておくこと(A-4) (2時間)
【授業形態】対面授業
4 括弧積について学ぶ(A-3, A-4)
【事前学習】連鎖律(多変数の合成関数の微分)について復習しておくこと(A-3) (2時間)
【事後学習】括弧積の計算を復習しておくこと(A-4) (2時間)
【授業形態】対面授業
5 実射影平面と微分形式について学ぶ(A-3, A-4)
【事前学習】全微分について復習しておくこと(A-3) (2時間)
【事後学習】実射影平面の定義と性質を復習しておくこと(A-4) (2時間)
【授業形態】対面授業
6 外積について学ぶ(A-3, A-4)
【事前学習】高校で習った内積と線形代数で習った外積を復習しておくこと(A-3) (2時間)
【事後学習】外積の計算を復習しておくこと(A-4) (2時間)
【授業形態】対面授業
7 高次微分形式と接ベクトル, 外微分について学ぶ(A-3, A-4)
【事前学習】線形代数で習った行列式を復習しておくこと(A-3) (2時間)
【事後学習】外微分の計算を復習しておくこと(A-4) (2時間)
【授業形態】対面授業
8 中間試験とその解説(A-3, A-4, A-5)
【事前学習】ここまでの授業内容をよく復習しておくこと (A-3, A-4) (2時間)
【事後学習】解けなかった問題があった場合は解き直しておくこと(A-5) (2時間)
【授業形態】対面授業
9 2変数の場合のポアンカレの補題について学ぶ(A-3, A-4)
【事前学習】微分方程式で習った全微分方程式の解法を復習しておくこと (2時間)
【事後学習】ポアンカレの補題が成立しない場合の復習をしておくこと(A-4) (2時間)
【授業形態】対面授業
10 積分曲線について学ぶ
【事前学習】微分方程式で習った連立微分方程式の解法を復習しておくこと(A-3) (2時間)
【事後学習】様々なベクトル場の積分曲線を求めてみること(A-4) (2時間)
【授業形態】対面授業
11 押し出しと込みと引き戻しについて学ぶ
【事前学習】多変数の微積で習ったヤコビ行列について復習しておくこと(A-3) (2時間)
【事後学習】様々な接ベクトルや余接ベクトルの押し出し, 引き戻しを計算してみること(A-4) (2時間)
【授業形態】対面授業
12 はめ込み・埋め込み・沈め込みについて学ぶ
【事前学習】線形代数で習った行列の階数について復習しておくこと(A-3) (2時間)
【事後学習】正則値の原像が多様体であることの復習や, さまざまな写像の臨界点の導出をしてみること(A-4) (2時間)
【授業形態】対面授業
13 閉形式と完全形式について学ぶ(A-3, A-4)
【事前学習】多変数の微積で習ったストークスの定理について復習しておくこと(A-3) (2時間)
【事後学習】具体的な微分形式に対して, 完全性等の判定をしてみること(A-4) (2時間)
【授業形態】対面授業
14 ドラム・コホモロジーについて学ぶ(A-3,A-4)
【事前学習】線形写像の像や核, 商空間について復習しておくこと(A-3) (2時間)
【事後学習】具体的な多様体のドラム・コホモロジーの生成元を求めてみること(A-4) (2時間)
【授業形態】対面授業
15 期末試験とその解説(A-5,A-8)
【事前学習】中間からの授業内容をよく復習しておくこと(A-5) (2時間)
【事後学習】解けなかった問題があった場合は解き直しておくこと(A-8) (2時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 使用しない
参考書 藤岡 敦 『具体例から学ぶ多様体』 裳華房 2017年 第4版
松本幸夫 『多様体の基礎 (基礎数学5)』 東京大学出版会 1988年
成績評価の方法及び基準 授業内テスト:中間試験と期末試験を評価する(66%)、授業参画度:予習状況と理解度, 議論の正確さを評価する(34%)
授業内テストでは復習状況と議論の正確さ, 学修内容の理解度を中心に評価する。
授業内テストを通じて(A-3,A-4)の達成度を評価し, 確認テストを通じて(A-5)の達成度を評価します。
また, 事後学修への取り組みを通じて(A-8)を評価します。
オフィスアワー 授業やその前後に積極的に質問して下さい.

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