文理学部シラバスTOP > 文理学部 > 教職コース > 政治学概論
日本大学ロゴ

政治学概論

このページを印刷する

令和2年度以降入学者 政治学概論
教員名 上岡敦
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 コース科目
学期 後期 履修区分 選択必修
授業形態 対面授業
授業の形態 授業にて配布した資料等はGoogle Classroomを用いて配信する。欠席の場合も含め理由の如何に関わらず、遠隔対応・課題などは課さない。欠席した場合は、配信する資料と教科書を用いて十分に自己学修に努めること。クラスコードはCanvasLMSにて配信する。
Canvas LMSコースID・コース名称 U197311E5 2024政治学概論(上岡敦・後・月2)
授業概要 われわれは、政治に無関心ではいられるが、政治と無関係ではいられない。18歳への選挙権年齢の引き下げや、高等学校新科目として「公共」が新設されるなど、教育現場においては政治について考える機会が増えることになる。社会科教員は政治をいかにして扱うか、政治とどのように向き合うのかが課題となると同時に、政治に対する一定の知識が要求される。本講義では、政治学、とりわけ現代政治学や比較政治学等の様々な理論をとりあげ、政治学が政治現象をいかに理解、説明してきたのかを概観する。受講者は政治学の理論や分析枠組みを理解するだけではなく、現実の様々な政治現象にも目を向けることが必要となる。今年度は、受講者が政治に関する知識を深め、政治を見る力を養うことを意図し、「いかなる仕組み(制度)のもとで、どのような人々(アクター)によって政治が行われるのか」という問題意識に基づいて講義を行う。
授業のねらい・到達目標 ・社会科学的方法論について理解し、社会科学的思考を様々な問題に応用できる。(A-8-4)
・政治学の概念、理論を理解し、政治現象を政治学的に理解することができるようになる。(A-2-3)
・現実の政治現象を論理的に考え、自らの言葉で説明できるようになる。(A-3-3)
・政治制度がいかなる政治的帰結を導くのかを理解し、政治制度の制約の下で政治的アクターがどのように行動するかについて論理的に説明できるようになる。(A-4-3)
・学校教員が備えるべき政治的知識を習得し、社会科、公民科教員として応用できる。(A-1-3)
この科目は文理学部のDP 及びCP の1、2、3、4、8に対応しています。
授業の形式 講義
授業の方法 授業の形式:【講義】
講義形式で行うが、適宜パワーポイントやレジュメをなどの補助資料を使用する。受講者は教科書の他、各種資料を利用して学修してほしい。毎回リアクションペーパーを配布するので、質問や要望などがあれば提出をすること。質問や要望があった場合は、次回授業時開始時に必要に応じて全体へ回答することで、問題意識等を共有する。
授業で取り上げるテーマ、事例は受講者の関心に合わせて柔軟に対応する予定であるため、社会的状況、受講者の理解度に応じて授業計画を変更する場合がある。本講義で取り扱う内容は、学問分野上、受講者の専攻と無関係なものではないが、直接的な繋がりは感じにくいかもしれない。したがって、本科目の学修は受講者にとって負担の大きいものになることが予測されるため、毎回の講義に際しては、十分な予習・復習のうえ、真剣に取り組むことが強く求められる。予習にあたっては、何がわからないのかについて考える、つまり疑問点を明確化することに努め、復習の際には、授業内容をふり返るだけではなく、自分であればどのような事例を用いて説明を行うかを考えてみると、より理解が深まると思われる。
履修条件 履修条件は特に設けないため、教職コース履修者以外の現代政治に関心を持つ者も歓迎する。受講者は新聞などに目を通し、政治、社会問題に対して関心や問題意識を持った上で授業に臨むことが望ましい。授業資料の配布等はGoogle Classroomを用いる予定であるため、NU-AppsGのアカウント(@g.nihon-u.ac.jp)が必須となる。未取得の場合は、授業開始までに必ず取得しておくこと。Google ClassroomのクラスコードはCanvasLMSにて配信するため、履修予定者は必ず初回授業時までにCanvasLMSを確認し、Google Classroomに登録をしておくこと。授業時の音声の録画や映像の撮影等は禁止とし、違反した場合は単位の取得を認めない。なお、本科目はいわゆる教科に関する科目であるため、指導法などの教育の方法論を扱うわけではないことに留意してほしい。
授業計画
1 政治について考える:政治とは何か、政治について考えるとはどういうことなのか、政治学とはいかなる学問なのか、社会諸科学と政治学との関係等について検討する。(A-8-4)【対⾯】
【事前学習】シラバスを確認し、自身の関心のある分野、問題について整理をしておくこと。 (1時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、政治とは何か自分なりの事例と言葉で説明できるようにするとともに、自身の専攻分野と政治学の枠組みについて比較、検討し、政治学という学問の特徴について考えてみること。 (2時間)
【授業形態】対面授業
2 政治と権力:政治学の基本概念である権力とはなにか、政治と権力はいかなる関係にあるのかを検討する。(A-2-3)【対⾯】
【事前学習】教科書第1章に目を通し、権力という言葉に対する自身のイメージについてまとめておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、整理するとともに、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 民主主義:政治学における民主主義理論の系譜を概観し、民主主義についての考え方、民主主義の類型、グローバル社会における民主主義等について検討する。(A-2-3)【対⾯】
【事前学習】教科書第2章に目を通し、近代社会における民主主義が前提としていたものとは何であったのかについて考えてみること。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、自分なりの民主主義に対する理解を整理するとともに、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 政党:政党とはいかなる組織なのか、どのような機能があるのかについて政治学、比較政治学の理論を概観する。(A-2-3)【対⾯】
【事前学習】教科書第8章に目を通し、政党という組織がどのように誕生し、発展してきたのかを理解しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 政党システム:政党の数や、構成、配置など、政党間の関係をいかに捉えるのかについて政治学、比較政治学の理論を概観する。(A-2-3)【対⾯】
【事前学習】教科書第8章に目を通すほか、新聞等で日本や各国にはどのような政党があるのか、政党間の関係性について確認をしておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
【授業形態】対面授業
6 選挙制度:現代政治における政治参加の基本的な手段、機会である選挙について、理論的背景や、政治効果について概観し、民意の集約方法や選挙をめぐる問題について検討する。
【事前学習】教科書第4章に目を通すとともに、選挙に関連する問題について新聞等を活用してまとめておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 執政制度:議院内閣制や大統領制など、執政制度の類型について政治学、比較政治学の理論を概観し、両者の制度的特徴について検討する。(A-4-3)【対⾯】
【事前学習】教科書第3章に目を通し、各国の議院内閣制、大統領制の特徴を把握しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
【授業形態】対面授業
8 議会制度:現代民主政治において、国家の意思決定を行う機関である議会について、政治学、比較政治学の理論を概観し、議会の機能や組織などについて検討する。(A-4-3)【対⾯】
【事前学習】教科書第12章に目を通すほか、国会中継など実際の国会の活動を見て、日本の議会である国会に対するイメージ、国会の役割について考えてみること。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 政治制度と政治的帰結:選挙制度や執政制度など、政治制度の相互作用がいかなる帰結を導くのか政治学、比較政治学の理論を用いて検討する。(A-3-3)【対⾯】
【事前学習】第4回~第8回までの授業内容を整理するとともに、教科書第3章、第4章、第12章を読み返し、各制度の関連性や、政治制度が前提とする憲法と政治制度の関係性について考えてみること。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通すほか、新聞等で興味をもてる事例を見つけ、授業で扱った枠組みや理論を用いてどのような説明が可能か考えてみること。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 政策過程:政策がいかにして作られ、どのように決定されていくのか、日本の政策過程を事例に検討する。(A-2-3)【対⾯】
【事前学習】教科書第6章、第12章に目を通すほか、インターネット等で日本の行政機構図等を確認し、政策の実施体制について確認をしてみること。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 政治家と官僚:政治家や官僚の役割、両者の関係などについて政治学、行政学の理論や各国の事例を用いて検討する。(A-2-3)【対⾯】
【事前学習】教科書第5章、第10章に目を通し、政治家や官僚に対するイメージをまとめておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 有権者と利益集団:有権者の行動や意識、利益集団の社会的役割について検討する。(A-2-3)【対⾯】
【事前学習】教科書第7章、第9章に目を通し、政治的無関心の問題や選挙以外の政治参加について考えてみること。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 メディアと政治:メディアの制度や機能、メディアと政治の関係について検討する。(A-2-3)【対⾯】
【事前学習】教科書第11章に目を通し、世論が果たす役割や世論の形成にメデイアが与える影響について考えてみること。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 国際政治と国内政治:国際社会や他国を原因とする問題が、国内政治にいかにして影響を与えるのか、国内政治が国際政治にどのように関わりをもつのか、国際政治学の理論等を基に検討する。(A-3-3)【対⾯】
【事前学習】新聞等に目を通し、日本が抱える外交課題や安全保障問題についてまとめておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
【授業形態】対面授業
15 現代日本政治の諸問題:政治資金をめぐる問題や少子化問題など、現代日本政治が抱える課題について、これまで授業で扱った枠組みや理論を用いて検討する予定であるが、受講者の関心に合わせて取り上げる問題は変更になる可能性がある。(A-8-4)【対⾯】
【事前学習】新聞等に目を通し、日本政治に関して自身が興味、関心を持つ問題についてまとめてみること。 (2時間)
【事後学習】これまでの授業内容を振り返り、ノートを整理するとともに、疑問点等を明確化し、レポートを作成すること (3時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 秋山和宏・照屋寛之編 『新編 現代政治過程』 三和書籍 2018年
講義は、現実政治の実態や、政治に対する問題意識を深めたりといった点を重視して行う。したがって、教科書全ての章や内容をまんべんなく取り上げる事は避け、重点をおいた項目、補足しておくべき項目について取り扱いたい。受講者は、講義と教科書の双方を活用して政治に対する理解を深めてほしい。
参考書 石川真澄・山口二郎 『戦後政治史』 岩波書店 2021年 第4版
各回のテーマに関する参考文献は授業内で随時提示をするが、授業では事例として現代日本政治を中心に取り上げる予定であるため、戦後の日本政治に関する一定の理解(歴代の首相の名前と顔が一致する等)があることを前提として行う。したがって、履修予定者は日本現代史について何かしらの方法で学習をしておくと、講義内容をより理解しやすいと思われる。さしあたり戦後政治史を概観できる新書を参考書として提示しておくが、購入する必要はない。
なお、高校時代に政治経済を履修した事がある場合は、使用していた教科書、資料集などの参考書等を読み、政治分野ではどういった事柄が扱われていたのかを確認し、自身の興味、関心のある分野、問題意識を明確にしておくと、講義内容により関心を持てるかと思われる。
成績評価の方法及び基準 試験(100%)
原則として試験期間に実施する論述試験で評価を行う予定であるが、履修者数によってはレポート試験とする場合もある。
試験では授業内容が踏まえられているかという点を中心に自分なりの学習成果が見られるかという点も加味しながら、授業内容を正しく理解できているかどうかを評価する。レポート試験を実施する場合は内容のほか、指定の様式に基づいて作成されているかといった形式面でも評価を行う。
最終的な評価は、毎回のコメント内容など、授業への参加意欲も加味して総合的評価を行うが、リアクションペーパーなどの提出は単位を保証するものではない。
オフィスアワー 授業後の教室等のほか、Google Classroomのコメント機能等を利用して対応する。

このページのトップ