科目名  思想と文化1
          思想と文化1(生と死)
  
2 単位  
 
 
1~4 年  
前期 
選択 
教員名  小野 美典 
授業テーマ
日本人の死生観を考えてみよう。
 
授業のねらい・到達目標
死ならびに死後の世界を描いた日本の古典文学作品やそれと関連する資料を検討することによって、日本人の死生観を探ってみたい。そして、現代を生きる我々が「死」をどのように考えたらよいのかに関する、思索の一助とする。今年度は、古代から中世までの時代に限定して「六道輪廻」に中心をおいて考察し、日本文学の描く「地獄」と「極楽」への理解を深めたい。また、平安時代末期に流行を見た異相往生(自死)についても考察を加えてみたい。 
授業の方法
プリントを中心とした講義形式。授業中に各自の意見を紙に書いて提出してもらい、それをもとに授業を進めるなどして、一方通行の授業にならないように配慮する。 
履修条件
受講希望者数が教室定員を超過した場合は人数調整を行うので、必ず第1回目の授業に出席すること。人数調整を行った場合は、第1回目の授業に欠席した学生は履修を認めない。   
事前学習・授業計画コメント
扱う作品は、日本の古典文学作品や歴史資料が中心となるが、古文を読むことに主眼があるのではないので、古文の読解能力は不問。現代語訳などの参考資料も使いながら、理解を深めるよう配慮する。語学面での心配は無用。 
授業計画
1
講義の概要・目的・成績評価等の概要説明 
2
仏教伝来以前の死生観1(『古事記』の描く冥界1) 
3
仏教伝来以前の死生観2(『古事記』の描く冥界2) 
4
仏教伝来初期の死後観1(『日本霊異記』の描く「現報」1) 
5
仏教伝来初期の死後観2(『日本霊異記』の描く「現報」2) 
6
六道輪廻1(『往生要集』の描く六道の概説) 
7
六道輪廻2(『往生要集』の描く地獄道1) 
8
六道輪廻3(『往生要集』の描く地獄道2) 
9
極楽往生への思い1(古典世界の異相往生とその理論1) 
10
極楽往生への思い2(古典世界の異相往生とその理論2) 
11
極楽往生への思い3(『発心集』の世界) 
12
極楽往生への思い4(『発心集』の描く異相往生1) 
13
極楽往生への思い5(『発心集』の描く異相往生2) 
14
講義のまとめと確認・発展学習1 
15
講義のまとめと確認・発展学習2 
その他
教科書
教科書として特定の著書は使わない。プリントを配付して、それを使用する。 
参考書
講義中に適宜紹介する。
 
成績評価の方法
及び基準
平常点(20%) 、 授業内テスト(80%)
コメント[成績評価に関しては、第1回の授業で詳細に説明するので、必ず出席すること。また、第1回の講義に欠席した者は、原則として受講を認めない。]
オフィスアワー
水曜日12:10~13:00(7号館国文学科事務室内講師控室)
 
備考
オフィスアワー以外でも授業の前後などで質問を受け付ける。質問用メールアドレスも最初の授業時に公開するので、積極的に利用して欲しい。意欲を持って授業に臨む学生を歓迎する。