科目名  映像文化論
          映画論1・映画論2
  
2 単位  
 
 
2~4 年  
後期 
選択 
教員名  眞鍋 正紀 
授業テーマ
本授業のテーマは、映画の歴史や、映画と社会との関わりについて考え、映画とドイツ語圏社会についての理解を深めることです。 
授業のねらい・到達目標
本授業では、「映画(現象としてのCinema/作品としてのFilm)」の成立史を概観し、1)文芸と映画の競合と共存の関係、2)興行成績重視の制作態度と、映画の芸術性・可能性を探求する制作態度の違い、ならびに、3)映画と社会の関係(ナチズム、東西の分断と統一、移民問題)といった、いくつかのテーマについて論じながら、ドイツ語圏を中心とした、さまざまなヨーロッパ映画を紹介します。映像メディアの背景を踏まえ、映像作品を分析的に見る訓練をすることで、映像によって捉えられた色々な文化現象を、なんらかの手がかり・根拠に基づいて読み解くことができるようになることを目指します。
 
授業の方法
講義形式で授業を進めますが、リアクションペーパー(質問や感想)をテーマごとに書いてもらって、皆さんの理解を確認していきたいと思います。成績評価は、1)出席状況と、2)学期末に行う、なんらかの映画作品/テーマに関する筆記テストの評価をもとに行います。 
履修条件
本授業の理解に、ドイツ語を履修しているという前提は必要ありません。 
事前学習・授業計画コメント
授業中に配布したプリントに、しっかりと眼を通すこと。授業中に指示した作品は、できるだけ見てくることを希望します。 
授業計画
1
イントロダクション:ドイツ語圏の映画("youtube"メディアについて) 
2
映像メディアが「映画」として立ち上がってくるまで:メディア史(1) 
3
メディア史(2)(フリッツ・ラング『メトロポリス』、F.W.ムルナウ『吸血鬼ノスフェラトゥ』、G.W.パプスト『心の不思議』などを中心に) 
4
文芸と映画の共存関係(1)(『O侯爵夫人』を中心に) 
5
文芸と映画の共存関係(2)(『エフィー・ブリースト』を中心に) 
6
リザーブ 
7
興行成績と芸術性・可能性(1)(カール・マイ原作の映画化作品『マニトゥ』シリーズを中心に、ミヒャエル・ブリー・ヘルビヒについても) 
8
興行成績と芸術性・可能性(2)(ライナー・マリア・ファスビンダー作品を中心に<1>) 
9
興行成績と芸術性・可能性(3)(ライナー・マリア・ファスビンダー作品を中心に<2>) 
10
映画と政治(1)<ナチズムとプロパガンダ>(『偉大な愛』、『ブリキの太鼓』、『イングローリアス・バスターズ』を中心に) 
11
映画と政治(2)<東西の分断と統一、オスタルジー>(『グッバイ・レーニン』、『善き人のためのソナタ』などを中心に) 
12
映画と政治(3)<2000年代の社会/移民問題>(ファティ・アキン、サシャ・バロン・コーエン、ミヒャエル・ハネケの作品を中心に) 
13
リザーブ 
14
まとめ:これからも「映画」を読み解いていくために. 
15
期末試験 
その他
成績評価の方法
及び基準
試験(70%) 、 授業参画度(10%) 、 リアクションペーパーに現れる授業の理解度(20%)