科目名  環境と生命1
          環境と生命1
  
2 単位  
 
 
1~4 年  
前期 
選択 
教員名  横井 洋太 
授業テーマ
生命体の構造と機能への環境の影響 
授業のねらい・到達目標
生命体は常にその環境と密接な関係を持ち、その存在は環境によって強く規定されている。この授業では、「生命」と「環境」に関する基本的な事項についての知識を得、両者の関係の具体的な姿を学んでもらう。これにより、「生命」にとっての「環境」の意味と役割を理解し、往々にして表面的に捉えられ、感覚的に議論される傾向がある「環境」の問題を、冷静かつ科学的に取り扱う能力を身に着けることを目標とする。 
授業の方法
パワーポイントにより資料を提示し、それに基づく事項の解説を中止にして授業を進める。したがって板書は最小限にとどめる。提示する資料は、第1回は当日に、第2回以降は事前にプリントして配布する。教科書は使用しない。 
履修条件
特になし 
事前学習・授業計画コメント
事前に配布するプリントにより、講義内容の大枠を頭に入れ、未知の用語や図・表についての予習をしておくことが望ましい。また、授業終了後には、授業中にとったメモとプリントをつき合わせて整理し、授業ノートを作成して、授業内容の体系的な理解をして欲しい。 
授業計画
1
生命とは何か:「生命」に関する基礎知識を得るための、生命の特性、基本機能、生命体システムの構造などについての概説 
2
環境とその構造:環境概念、環境要素、内部環境など環境概念に関わる基本的事項についての概説 
3
環境と生命の関係:環境の作用、生命体による反作用、生物環境と相互作用、環境要因、環境と生物のパホーマンスなど環境と生命体の間に見られる基本的な関係についての解説 
4
環境応答の基本様式:回避と耐性、ストレスなど、生命体の環境からの作用に対しての応答の基本様式の解説 
5
順化と適応:生命体はそれぞれの環境に適合した形態と機能を持って、その環境に対応している。この適合現象に関わる基本的事項についての解説 
6
内部環境の維持と調節:内部環境の恒常性(ホメオスタシス)の様相とその維持機構の解説 
7
微生物環境と免疫:微生物は生命体に大きな影響を与える主要な環境である。この微生物環境の様相と、その侵入を防ぎ、内部環境を維持する主要な機構である免疫についての基本的事項の解説 
8
呼吸と環境:生命体の維持と活動の基盤であるエネルギーの獲得を行う呼吸代謝に関しての環境の意義と影響についての概説 
9
光合成と環境:地球上の生命を維持しているエネルギー獲得の根源である光合成代謝の様相とそれをを支えている環境についての概説 
10
遺伝と環境:生命体の構造と機能を形作る遺伝現象と環境の関係に関する概説 
11
酸素と生命体:生命体にとって主要な大気環境である酸素の作用についての解説 
12
二酸化炭素と生命体:生命にとってもっとも主要な資源であり、また、地球環境を構成する重要な要素である二酸化炭素に関しての概説 
13
放射と生命体:放射と温度の性質と、その、環境としての、生命体への関わりの概説 
14
理解度の確認:授業内容に関わる幾つかの設問について記述させ、受講者の理解度を判定する。 
15
補足とまとめ及び質疑 
その他
参考書
石川統 監訳  『ケイン 生物学』  東京化学同人  2004年  第1版
日本生態学会 編  『生態学入門』  東京化学同人  2004年  第1版
巌佐庸・松本忠夫・菊沢喜八郎・日本生態学会 編  『生態学事典』  共立出版  2003年  第1版
「ケイン生物学」は生物学の教科書であるが、生命と環境の関係を特に意識した構成であり、本授業の内容に共通点が多い。「生態学入門」と「生態学事典」は生物の生活と環境のかかわりの化学である生態学の基本的図書である。 
成績評価の方法
及び基準
授業内テスト(70%) 、 授業参画度(30%)
コメント[成績は、第13回目に行う理解度の確認のための設問に対する記述解答の内容を100点満点で評価し、60点以上を合格とする。なお、出席が2/3に満たない者や不正出席を行った者は定期試験の受験資格を与えないので注意して欲しい。]
オフィスアワー
設置しない 
備考
なし