科目名  演劇論
          
  
2 単位  
 
全学科  
1~4 年  
前期 
選択 
教員名  福島 昇 
授業テーマ
 本講義はイギリスのルネサンス期に活躍したシェイクスピア(1564-1616)の演劇を中心にすすめる。シェイクスピアは『ハムレット』(1600)で「演劇の目的は、今も昔も変わらず、自然に鏡を掲げること」と自身の演劇観を述べている。シェイクスピアのこの演劇観もとに、現代の演劇状況とも重ね合わせつつ、『十二夜』(1601)、『ヘンリー八世』(1612)、『ヴェニスの商人』(1594から1597)、『ハムレット』を取り上げ、演劇についての理解を深める。
 黒人演劇として、ビクトール・セジュール(1817-1874)の『セビリアのユダヤ人』も取り上げる。演劇のキャノンとして認められていないが名作である。 
授業のねらい・到達目標
「演劇論」を学ぶことにより、理解した内容を説明できるようになる。さらに、小論文が書けるようになる。 
授業の方法
授業は一方的な講義ではなく、学生参加の双方向なものとする。本講義は理解力を深めるためにDVDを活用する。 
事前学習・授業計画コメント
授業の最後に次回授業範囲を説明しますので、テキストを事前に読んでおくこと。 
授業計画
1
ガイダンス: 授業の方針、講義の目的、授業内テストについて 
2
シェイクスピア『十二夜』第1回                                  
NINAGAWA『十二夜』(歌舞伎座、2005)を鑑賞し、演劇のポイントを解説 
3
シェイクスピア『十二夜』第2回
第1回と同様にNINAGAWA『十二夜』を鑑賞し、演劇のポイントを解説 
4
シェイクスピア『十二夜』第3回
NINAGAWA『十二夜』の講評とディスカッション、ロラン・バルトの演劇論
Noboru Fukushima, “The Discourse of Representation--Focusing on Actors in Shakespeare’s Plays”  
5
シェイクスピア『ヘンリー八世』第1回
ジャスティン・チャドウィックの映画『ブーリン家の姉妹』(2008)を鑑賞し、映画のポイントを解説 
6
シェイクスピア『ヘンリー八世』第2回
第1回と同様にチャドウィックの映画『ブーリン家の姉妹』を鑑賞し、映画のポイントを解説 
7
シェイクスピア『ヘンリー八世』第3回
『ヘンリー八世』の講評とディスカッション、近松門左衛門の演劇論
論文 福島昇「ヘンリー八世造形の意味――フィリッパ・グレゴリー『ブーリン家の姉妹』との比較において」について 
8
シェイクスピア『ヴェニスの商人』第1回
アル・パチーノ主演映画『ヴェニスの商人』(2004)を鑑賞し、映画のポイントを解説 
9
シェイクスピア『ヴェニスの商人』第2回
アル・パチーノ主演映画『ヴェニスの商人』(2004)を鑑賞し、映画のポイントを解説 
10
シェイクスピア『ヴェニスの商人』第3回
論文 福島昇「『ヴェニスの商人』と『セビリアのユダヤ人』における復讐」について 
11
シェイクスピア『ハムレット』第1回
オリヴィエの映画『ハムレット』(1948年)を鑑賞し、映画のポイントを解説
 
12
シェイクスピア『ハムレット』第2回
論文 福島昇「オフィーリアのイノセンス」について 
13
「中間のまとめ」「学習内容の整理」「到達度の確認」「授業内試験と解説」 
14
「文献調査法」「演劇の講読」「演劇論研究実践法」 
15
「補足と総括」「まとめと質疑」 
その他
教科書
シェイクスピア  『十二夜』  白水Uブックス  1983年
シェイクスピア  『ヘンリー八世』  白水Uブックス  1983年
シェイクスピア  『ヴェニスの商人』  白水Uブックス  1983年
シェイクスピア  『ハムレット』  白水Uブックス  1983年
福島 昇・木内 徹  『セビリアのユダヤ人』  <http://itc.cit.nihon-u.ac.jp/kenkyu/publication/journal_b/b43.8.pdf>
 
成績評価の方法
及び基準
平常点(50%) 、 授業内テスト(40%) 、 授業参画度(10%)
コメント[第13回に授業内試験を行う]
オフィスアワー
時間:火曜日、4時限
場所:講師室