科目名  言語と文化3
          
  
2 単位  
 
全学科  
1~4 年  
前期 
選択 
教員名  向井 秀忠 
授業テーマ
イギリスの19世紀のヴィクトリア朝時代の文学と芸術において、当時の作家や芸術家たちがどのように「社会改良」を目指したのかを考えていく。具体的には、チャールズ・ディケンズの小説、ユートピア小説、ファンタジー、動物愛護精神、アーツ・アンド・クラフツ運動、ウィリアム・モリスの社会活動、絵画を中心とする芸術作品、建築などを扱う。 
授業のねらい・到達目標
ヴィクトリア朝期のイギリスは、急速な経済成長を果たした反面、貧富の差や公害など多く社会問題を引き起こした。この時期にイギリスが経験した問題は、実は現代の日本のものと極めて似ていることもあり、「ヴィクトリア朝時代のイギリス」という鏡を通して、現在の私たちが直面している問題について考えたい。 
授業の方法
授業時にテキストに読みながら、必要な知識を補足しながら話を進めていく。また、テキストで扱われた作品については、可能な限り紹介していく。 
履修条件
特になし。 
事前学習・授業計画コメント
可能な限り、テキストの指示された個所を事前に読んでおくこと。 
授業計画
1
ガイダンス 
2
イギリスのヴィクトリア朝時代とは… 
3
ディケンズの試みた〈社会改良〉 
4
ユートピア小説が描く〈社会改良〉 
5
動物愛護精神と〈社会改良〉、その1(『フランダースの犬』を中心に) 
6
動物愛護精神と〈社会改良〉、その2(『黒馬物語』を中心に) 
7
動物愛護精神と〈社会改良〉、その3(『黒馬物語』を中心に) 
8
ファンタジーが志す〈社会改良〉、その1(オスカー・ワイルドの「幸福な王子」) 
9
ファンタジーが志す〈社会改良〉、その2(オスカー・ワイルドの「幸福な王子」) 
10
シェイクスピアの作品の改作と〈社会改良〉 
11
ジョン・ラスキンとウィリアム・モリス、その1 
12
ジョン・ラスキンとウィリアム・モリス、その2 
13
ウォルター・クレインのポスターに見る〈社会改良〉 
14
絵画の描く〈社会改良〉 
15
まとめ 
その他
教科書
向井秀忠・近藤存志  『ヴィクトリア朝の文芸と社会改良』  音羽書房鶴見書店  2011年  第1版
授業時、テスト受験時に使用しますので必ず購入してください。 
参考書
授業時に指示します。 
成績評価の方法
及び基準
平常点(20%) 、 授業内テスト(50%) 、 授業参画度(30%)
コメント[「平常点」は出席点のこと。「授業内テスト」は、最終授業時に行うテスト。「授業参画度」は、テーマごとに行うレスポンスシートの内容。]
オフィスアワー
授業終了時、および金曜日のお昼休み 
備考
テストは、テキストおよび自作のメモのみ持ち込み可とします。イギリス文学・文化に関する書籍や研究会の情報などをブログで紹介します(http://d.hatena.ne.jp/hidemu/)。定期的にチェックをして、できるだけたくさんの文献を読むように努めてください。