日本語文法史

科目名	日本語文法史
教員名	川村　大
単位数	2	学年	2～4	開講区分	文理学部
科目群	国文学科
学期	後期	履修区分	選択

授業テーマ	古代語のモダリティ形式とその周辺
授業のねらい・到達目標	古代語のいわゆるモダリティ形式（動詞＋ム、ラム、ベシ、メリ等）の用法の概要を知り、古代語の述語に見られる非現実性の意味についての記述的・理論的理解を深める。あわせて、日本語文法・文法史・文法学史の基本的知識を身につける。
授業の方法	講義形式で行う。主教材は配布プリント。参考文献は開講時及び授業中に随時指示する。
履修条件	受講希望者数が教室定員を超過した場合は人数調整を行なうので、必ず第１回目の授業に出席すること。
事前学修・事後学修，授業計画コメント	半期完結の講義ではあるが、前期の「日本語文法論（理論）」の内容を前提とした講義である。「日本語文法論（理論）」を履修せずに本講義を履修する場合は、何らかの形で知識を補うこと。　授業の進め方に関する詳しい説明を第１回目に行なうので、履修を考えている学生は必ず出席すること。　シラバスの授業計画は2013年2月現在のものである。履修者の構成や理解度等を見て、適宜計画を変更する場合がある。「日本語学入門１」で学ぶ日本語学の知識を前提とする。また、高校卒業程度の古文文法の知識がないと、ついていけない場合がある。　配布資料に事前に目を通しておくことが望ましい。

授業計画
1	古代語「モダリティ」形式をめぐる問題関心のありか
2	基本概念の確認
3	述定形式の体系に関する仮説
4	動詞ム形、ラム形、ケム形、マシ形（１）
5	動詞ム形、ラム形、ケム形、マシ形（２）
6	動詞ベシ形（１）
7	動詞ベシ形（２）
8	動詞ナリ形、メリ形、ラシ形（１）
9	動詞ナリ形、メリ形、ラシ形（２）
10	動詞ズ形、ジ形、マジ形（１）
11	動詞ズ形、ジ形、マジ形（２）
12	述定形式の体系（仮説の検証）
13	文の種類、終助詞、係助詞等
14	理解度の確認
15	まとめ、取り上げなかった諸問題

その他
教科書	なし
参考書	主たる参考文献は次のものである。　　尾上圭介『文法と意味Ⅰ』（くろしお出版　2001）読まなくとも理解できる講義にするよう努めるが、開講前に読んでおいた方が理解が深まる。
成績評価の方法及び基準	試験(90%)、平常点(10%)
オフィスアワー	授業後に質問を受ける。特に必要な場合は、メールによる質問を受け付ける。
備考	前期の「日本語文法論（理論）」とあわせて履修することを強く勧める。