文理学部シラバスTOP > 文理学部 > 社会学科 > 家族社会学1
日本大学ロゴ

家族社会学1

このページを印刷する

科目名 家族社会学1
旧カリキュラム名 家族社会論1
教員名 久保田 裕之
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 社会学科
学期 前期 履修区分 選択
授業テーマ キーワードで学ぶ現代家族とその外部(入門編)
授業のねらい・到達目標 現代の家族をめぐる男女関係や親子関係の変化は、私たちにとって最も身近なテーマのひとつでありながら、考えたり議論したりすることが最も難しいテーマでもある。この授業では、広く「婚活」「シェアハウス」「ひきこもり」「赤ちゃんポスト」といった現代社会と家族をめぐるキーワードについて学びながら、とりわけ家族研究とは切っても切り離せない「ジェンダー」と「ケア」という二つの観点から、現代の家族をめぐる状況の変化を理解し批判的に議論できるようになることを目的とする。同時に、家族という論争的な題材を扱うことを通じて、常識を疑う批判的思考や、論証・議論のための論理的思考、具体的なレポート作成技術なども併せて身につけたい。
授業の方法 原則として、毎回ひとつのトピックについて、レジュメを配布したうえで講義形式で授業を実施するが、必要に応じてDVD等の映像資料を用いることもある。また、教科書は授業で直接用いないが、毎回割り当ての箇所を読んで予習してくること。最終的に、授業で用いた議論を用いて、現代の家族にかかわる社会問題・社会現象の中から選択したトピックに関する期末レポート(A4で4頁程度)を提出する。
履修条件 必須ではないが、「社会問題の社会学」、「虐待と暴力の社会学」、および、「社会保障論」といった関連する授業と併せて受講することが望ましい。
事前学修・事後学修,授業計画コメント 各回のトピックについては、授業に参加する前に新聞記事やネットで事前に調べておき、自分なりの意見を持っておくこと。
授業計画
1 授業ガイダンス:家族の歴史
2 基本的な概念の解説:社会史研究とフェミニズム
3 「婚活」と「産活」:女性のライフコースの変容と家族
4 「イケメン」と「イクメン」:家庭における性役割とその変化
5 「セクハラ」と「非正規雇用」:職場と家庭の性分業
6 「DV」と「デートレイプ」:親密さのなかの暴力を考える
7 「シェアハウス」から考える:親密性と共同生活の切断
8 「おひとりさま」と「ひきこもり」:居住と家族をめぐる問題の諸相
9 「同性婚」と「クイア家族」:社会的承認としての婚姻・家族
10 「赤ちゃんポスト」と「子ども手当」:子どもは誰のものか
11 「シングルマザー」と「父親の権利」:生殖にかかわると義務と権利
12 「障がい者家族」と「母親の愛情」:愛情あふれる家族からの脱出
13 「消えた年金」と「消えた高齢者」:誰が老人を介護するのか
14 「ベーシックインカム」と「ケアの倫理」:福祉レジーム論のなかの日本
15 まとめ:家族を守ることと家族を開くこと
その他
教科書 牟田和恵編 『家族を超える社会学――新たな生の基盤を求めて』 新曜社(定価2,310円) 2009年
教科書は授業で直接用いるわけではないが、遅くとも2回目の授業までには入手し、毎回割り当てられた箇所を読んで予習してくること(該当箇所は事前に指示する)。ネットなどで古本を購入してもかまわないが、その場合は版の新しさに注意すること。
参考書 神原文子・杉井潤子・竹田美知編 『よくわかる現代家族』 ミネルヴァ書房 2009年
落合恵美子 『21世紀家族へ―家族の戦後体制の見かた・超えかた』 有斐閣 2004年 第3版
久保田裕之 『他人と暮らす若者たち』 集英社新書 2009年
家族社会学に関心を持った受講生のために以下の三冊を挙げておく。購入しておく必要はないが、期末レポート作成のために役立てて欲しい。
成績評価の方法及び基準 レポート(70%)、授業参画度(30%)
学期末に提出する期末レポート(A4で4頁程度)70%、および、授業参加(出席+リアクションペーパー)30%をもとに総合的に評価する。詳細は初回の授業ガイダンスで確認すること。
オフィスアワー 初回の授業ガイダンスで指示する。

このページのトップ