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演劇論

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科目名 演劇論
教員名 稲葉 明子
単位数    2 学年 1~4 開講区分 文理学部
科目群 総合教育科目
学期 前期 履修区分 選択
授業テーマ 基層文化と現代の発想の差を認識し「演劇」の位置づけを考える
授業のねらい・到達目標 同じ地球上に住みながら、目の前にいる人が自分と同じ発想で暮らしているとは限らない。伝統芸能、地域の祭りなどにみられる「演劇パフォーマンス」を具体的に観察することを通じて現代人の価値観を客体化し、「演劇」の位置づけを考える。また、毎回漢文書き下し文を音読し、訓点付けの課題を行うことで、馴染みにくい素材へのアプローチ術を身に着ける。
授業の方法 履修期間を通じて漢末から六朝の頃の民間叙事詩と考えられる所謂『孔雀東南飛』を漢文訓読を用いて読み通すとともに、毎回さまざまな「演劇パフォーマンス」を紹介し、それらについて諸君自身のコメント(リアクションペーパー)を求める。対象の特徴をすばやくつかみ、先入観で曇らせることなくデータを蓄積する作業を試みてほしい。尚、素材は担当者の専門領域から、中国と周辺国の「伝統芸能」が多い。通時的にも共時的にも「異文化」であり、現代感覚からすると冗長で、我慢のいる作業となる。
授業計画
1 ガイダンス/神楽:パフォーマンスの演劇性
2 所謂「孔雀東南飛」:媒体としての民間叙事詩
3 京劇「覇王別姫」:伝統劇の基本に触れる
4 貴州道真堂儺:追儺と儺文化パフォーマンス
5 山東皮影戯:西遊記から芸統に触れる
6 江西儺舞:儺文化の古層と神々
7 南京皮影戯:解放後(1950年代以降)の動き
8 貴州安順地戯:移民、祭祀と講唱芸能
9 道情皮影戯「韓湘子記」:「聴戯」の世界観
10 山西長治社火:市儺と演劇
11 韓国仮面戯五広大・別神クッ:「祭り」の一形態
12 福建陳靖姑:血盆経と女神の伝承
13 革命現代京劇「紅灯記」:文化大革命中の模範劇
14 授業内試験とこれまでのまとめ
15 講義内容の整理/ブータンのツェチュ:パフォーマンスと「幸せ」
その他
教科書 なし
参考書 田仲一成  『 中国演劇史』 東京大学出版会  1998年
参考書は授業では用いない。
成績評価の方法及び基準 授業内テスト(40%)、リアクションペーパー(60%)
専門知識・中国語能力は必要ない。指定した課題提出を謙虚に積み重ねてほしい。
オフィスアワー 授業内で配布する「質問シート」に記入・提出。やむをえない欠席時の対処といった事務連絡はchinaba00-2014y★yahoo.co.jp(★を@に変換し使用)へ。

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