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英米文学演習2

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科目名 英米文学演習2
旧カリキュラム名 英米文学演習I
教員名 福島 昇
単位数    1 課程 前期課程 開講区分 文理学部
科目群 英文学専攻
学期 後期 履修区分 選択必修
授業テーマ シェイクスピアの『テンペスト』The Tempest の初演は1612年であり、シェイクスピア最後の作品といわれるロマンス劇です。舞台は絶海の孤島(バーミューダ諸島)で、原住民のキャリバンが住んでいましたが、ミラノを追われたプロスペローに略奪されます。プロスペローは白魔術を使い嵐をお越し、公爵の地位を奪った弟のアントーニオー一行の船を島におびきよせます。妖精を使い、さんざんアントーニオー等をいためつけた後、彼を赦し和解しますが、それは本当の赦しであり、和解なのであろうかという疑問が残ります。また、プロスペローとキャリバンの関係は、アントーニオーとプロスペローとの関係と同様であり、作品の主題に複雑な問題をまきおこします。ポスト・コロニアリズムの視点からみれば、支配者対被支配者、文明対野蛮という問題が発生すると思います。様々な角度から議論を進めたいと思います。
授業のねらい・到達目標 「英米文学演習II」を学ぶことにより、西洋演劇だけでなく、日本演劇の諸事情、諸問題(歌舞伎、文楽、能・狂言、新派、大衆演劇)なども理解できるようにする。
注を参考にテクストの本文を読みます。注を読むには時に様々な専門的な知識が必要になるため、関連項目についても理解を深める。
授業の方法 シェイクスピアと『テンペスト』の諸問題について議論し、批評的感想(おしゃべり)などを述べる習慣を身につける。研究論文の書き方(『MLA』第7版に基づく)やギリシア悲劇、現代劇、日本演劇などにも話題を広げる。
履修条件
事前学修・事後学修,授業計画コメント 授業の最後に次回授業範囲を説明しますので、テキストを事前に読んでおくこと。
毎回100行ぐらい読むことを目標とする。
授業計画
1 ガイダンス:授業の方針、レポートのテーマと提出方法:(テーマはThe Tempest に関してならば何でも自由です。400字詰原稿用紙10枚、メール可)
2 The Tempest 3幕1場の精読とディスカッション
3 The Tempest3幕1場の精読とディスカッション
4 The Tempest3幕3場の精読とディスカッション
5 The Tempest3幕3場の精読とディスカッション
6 The Tempest3幕3場の精読とディスカッション
7 The Tempest3幕3場の精読とディスカッション
8 The Tempest4幕1場の精読とディスカッション
9 The Tempest4幕1場の精読とディスカッション
10 The Tempest4幕1場の精読とディスカッション
11 The Tempest5幕1場の精読とディスカッション
12 The Tempest5幕1場の精読とディスカッション
13 The Tempest5幕1場の精読とディスカッション
14 The TempestのDVDとディスカッション
15 「議論内容の整理」「まとめ」
その他
教科書 David Lindley, The Tempest:The New Cambridge Shakespeare, Cambridge University Press, 2013, 2 edition
参考書 Alexander Schmidt , Shakespeare Lexicon, 2 vols., Arno Press, 1901, 2 edition
David Crystal & Ben Crystal, Shakespeare's Words A Glossary & Language Companion, Penguin Books, 2002, 1 edition
『Oxford English Dictionary CD-ROM Version 3.1』 Oxford University Press 2004年 第2版
 シェイクスピアに関しては、おびただしい数の参考文献があるため、どの本や論文が良いかを定めるのは困難です。それゆえに、優れた論文集であるShakespeare Survey(1巻~67巻、1948-2014年)のThe Tempest論を推薦します。必要に応じて資料を配布します。
成績評価の方法及び基準 平常点(40%)、レポート(60%)
オフィスアワー 時間:火曜日、4時限
場所:講師室

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