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科目名 平成28年度入学者 |
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科目名 平成27年度以前入学者 |
西洋史特講3 | ||||
教員名 | 高草木 邦人 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 史学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業テーマ | 近現代ルーマニアおける憲法改正をめぐる議論 |
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授業のねらい・到達目標 | いまからおよそ100年前の1914年に」、ルーマニアでは憲法改正が国会において議論されました。当時のルーマニア憲法は1866年に制定されたので、この議論は制定からおよそ50年という時期に当たりました。昨年度では、様々な史料からこの改正に関する全体的な意義付けを学修しましたが、本年度では、国会の議論に焦点を絞り、議員たちが何を考えたかをより深く読み解いていきます。具体的には、憲法改正発議に関する3つの読会における議論をとりあげます。改正論者の主張からは、なぜ憲法を改正しなければならないのか、当時の憲法と社会とにはどんなずれがあったのかなどを、そして反対論者の主張からは、なぜ改正に反対するのか、当時の憲法を継続する利点は何かなどを読解していきます。一方で、これらの言説が当時のルーマニアの政界や社会においてどのような意味があったのかも考えます。政党再編、社会問題、国際状況といった時代背景や社会状況をふまえると、国会議員たちの言説には、状況をふまえての発言もあれば、社会との齟齬もみえてきます。このように、テキストの分析、さらにその言説と社会状況との関連付けを学修することで、受講生は史料に書かれた言葉の分析だけでなく、その史料の意義づけについても学び、自身の研究テーマに応用する能力を身に付けます。 |
授業の方法 | 当日に配布するプリントや映像資料などを利用しながら、基本的に講義形式をとりますが、第5回・第9回・第13回に授業内試験を課する予定です。また、講義中には、事前学習をふまえて、受講生に対して質問も行います。なお、受講者の人数とその理解度に応じて、下記の授業計画を若干変更することがあります。 |
履修条件 | 特になし |
事前学修・事後学修,授業計画コメント | 事前学修としては、次の回に使用する史料を事前に配布するので、そこに書かれている国会議員たちの主張や意見を熟読し、その言説から読み取れることを整理しておいてください。 事後学修としては、授業内で歴史的背景や当時の政界・社会の状況をふまえて、国会議員の言説に意味を説明しますので、言説だけの理解と状況をふまえた理解との差について考えてみてください。 また、下記に指定している事前学習用の教科書、および参考書を読み、知識を蓄えておいてください。 |
授業計画 | |
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1 |
◆ガイダンス 本講義の進め方と評価の基準を説明します。 【準備】指定したテキストを通読しておくこと |
2 |
◆第1読会① 第1読会における政府自由党の主張・答弁を検討します。 【準備】配布資料を講読し、問題点を整理しておくこと |
3 |
◆第1読会② 第1読会における野党陣営(保守党・保守民主党・民族民主党など)の主張・反論を検討します 【準備】配布資料を講読し、問題点を整理しておくこと |
4 |
◆第1読会③ 第1回の改正に関する採決を検討します。 【準備】配布資料を講読し、問題点を整理しておくこと |
5 |
◆学習内容の整理 第2回~第4回までの要点を確認します。 【準備】指定したテキストと配布資料を復習しておくこと |
6 |
◆第2読会① 第2読会における政府自由党の主張・答弁を検討します。 【準備】配布資料を講読し、問題点を整理しておくこと |
7 |
◆第2読会② 第2読会における野党陣営(保守党・保守民主党・民族民主党など)の主張・反論を検討します 【準備】配布資料を講読し、問題点を整理しておくこと |
8 |
◆第2読会③ 第2回の改正に関する採決を検討します。 【準備】配布資料を講読し、問題点を整理しておくこと |
9 |
◆学習内容の整理 第6回~第8回までの要点を確認します。 【準備】指定したテキストと配布資料を復習しておくこと |
10 |
◆第3読会① 第3読会における政府自由党の主張・答弁を検討します。 【準備】配布資料を講読し、問題点を整理しておくこと |
11 |
◆第3読会② 第3読会における野党陣営(保守党・保守民主党・民族民主党など)の主張・反論を検討します 【準備】配布資料を講読し、問題点を整理しておくこと |
12 |
◆第3読会③ 第3回の改正に関する採決を検討します。 【準備】配布資料を講読し、問題点を整理しておくこと |
13 |
◆学習内容の整理 第10回~第12回までの要点を確認します。 【準備】指定したテキストと配布資料を復習しておくこと |
14 |
◆史料・文献の調査と講読 関連史料・文献の調査と講読を各自に行ってもらいます。 【準備】指定したテキストと配布資料を復習しておくこと |
15 |
◆本講義のまとめ 本講義の総括と補足を行います。 【準備】指定したテキストと配布資料を復習しておくこと |
その他 | |
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教科書 | ジョルジュ・カステラン著(萩原直 訳) 『ルーマニア史 (文庫クセジュ)』 白水社 1993年 上記の教科書は事前学習用の教科書です。教科書に書かれていることを前提に講義を進めるので、事前に読んでおいてください。講義では、各回に配布する資料をもとに授業をおこないます。 |
参考書 | 伊東孝之・直野敦・萩原直・南塚信吾・柴宜弘 『東欧を知る事典』 平凡社 2001年 第新訂増補版 ジョルジュ・カステラン著(萩原直 訳) 『バルカン世界―火薬庫か平和地帯か (叢書東欧)』 彩流社 2000年 |
成績評価の方法及び基準 | 授業内テスト(75%)、授業参画度(25%) 授業内テストは、第5回・第9回・第13回に行います。 授業参画度は、授業態度、講師からの質問に対する回答、また授業に関連する事柄の予習・復習の度合いなどをもとに評価します。 |
オフィスアワー | 授業終了後に受け付けます。 |