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科目名
平成28年度入学者
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科目名
平成27年度以前入学者
批評研究方法論1(作家作品研究)
教員名 小野 美典
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 国文学科
学期 後期 履修区分 選択必修
授業テーマ 『平家物語』研究について理解を深めよう。
授業のねらい・到達目標 中世を代表する軍記物語『平家物語』の中から数段を選び、平家物語諸本や周辺資料、先行研究にも目を向けながら詳細に読み進める。今年度は、武将の「死」に注目することとし、巻九に掲載される以下の3つの章段(「~最期」の形式)を取り上げて、従来の研究で問題となった箇所、諸本間の異同、詳細な読みに基づく考察などを説明していく。具体的に取り上げるのは「越中前司最期」「忠度最期」「知章最期」である。
授業の方法 プリントを中心とした講義形式。授業中に各自の意見を紙に書いて提出してもらい、それをもとに授業を進めるなどして、一方通行の授業にならないように配慮する。なお、講義には『古語辞典』を持参すること。
事前学修・事後学修,授業計画コメント 授業で扱う本文や資料は、プリントで配付するので、授業前に通読しておくことが好ましい。
更に講義への理解を深めたい人のために、各回に※印の「学習のヒント」を記した。これを手掛かりに事前学修・事後学修・全体のまとめ対策に利用して欲しい。
授業計画
1 講義の概要・目的・成績評価等の概要説明
※シラバスの授業のねらいと到達目標をよく読んでおこう。
2 『平家物語』概説1(作品の舞台となる時代、作者の問題)
※高校で学習した教科書・便覧の『平家物語』の項を読み直しておこう。
3 『平家物語』概説2(諸本の問題)
※配付プリントの「諸本の終わり方(物語の末尾部分)」の違いをまとめておこう。
4 「越中前司最期」の1――覚一本を読む(越中前司の人物造形に注意する)
※配付プリントの覚一本を読み、盛俊と猪俣の人物像を整理しておく。
5 「越中前司最期」の2――延慶本を読む(覚一本には見られない越中前司の人物像)
※配付プリントの延慶本を読み、覚一本との差異を整理しておく。
6 「越中前司最期」の3――平家物語諸本との関係を考察する
※延慶本にのみ見られる特異な描写を確認しておく。
7 「忠度最期」の1――覚一本を読む(忠度の人物造形に注意する)
※配付プリントの覚一本を読み、「これは味方ぞ」と言った理由を考えておく。
8 「忠度最期」の2――延慶本を読む(覚一本との差異に注目する)
※配付プリントの延慶本読み、覚一本との差異を整理しておく。
9 「忠度最期」の3――覚一本の和歌についての考察(他の章段との関係から)
※和歌に込められた忠度の思いを考える。様々な注釈書で歌の解説を確認しておく。
10 「知章最期」の1――覚一本を読む(知盛の心情に注意する)
※配付プリントの覚一本を読み、本文の展開を整理しておく。
11 「知章最期」の2――延慶本を読む(覚一本との差異に注目する)
※配付プリントの延慶本を読み、覚一本との差異を整理しておく。
12 「知章最期」の3――他の諸本に描かれた「知章最期」を読む
※配付プリントを読み、諸本間の異同を整理しておく。
13 「まとめと整理」の1――今回扱った本文から窺われる『平家物語』の特質の整理
※第2回から第13回までの内容を整理してまとめておく。
14 「まとめと整理」の2――『平家物語』学習を更に深化させるための手引き
※各自で興味ある章段を1つ取り上げてどういった点が面白いのかを考えておく。
15 発展学習――平曲を聴く(平曲の概要を知り、その演奏を実際に聴く)
※「平曲」について図書館で調べてみる。
その他
教科書 教科書として特定の著書は使わない。プリントを配付して、それを使用する。
参考書 講義中に適宜紹介する。
成績評価の方法及び基準 平常点(20%)、授業内テスト(80%)
オフィスアワー 火曜日12:10~13:00(7号館国文学科事務室内講師控室)
第1回目の授業で質問用メールアドレスを公開するので、積極的に利用して欲しい。
備考 オフィスアワー以外でも授業の前後などで質問を受け付ける。質問用メールアドレスも最初の授業時に公開するので、積極的に利用して欲しい。意欲を持って授業に臨む学生を歓迎する。

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