教育学演習４

科目名	教育学演習４
教員名	杉森　知也
単位数	1	学年	3	開講区分	文理学部
科目群	教育学科
学期	後期	履修区分	必修

授業テーマ	学校関係者評価を通して学校・生徒・保護者・地域をみる(2)
授業のねらい・到達目標	1. SPSSの操作方法を習得し、データ解析を適切におこなうことができる。 2. クロス集計の意味を理解するとともに、質問項目のかけ合わせによって何を導き出せるかといった適切な仮説を立てることができる。 3. 教育学演習3に引き続き、学校支援ボランティアや見学等で継続的に学校に入って、学校・生徒・保護者・地域の諸情報を得ることができる。 4. 学校関係者評価報告書作成のための情報収集の一環として、教員、生徒、保護者へのヒアリングをおこなう。そのために、適切な問いを立て、初対面の相手との人間関係を構築しながらヒアリングを実施することができる。 5. 学校関係者評価報告書(案)を、グループで協力して作成することができる。 6. 検討した内容を、学校の会議(学校関係者評価委員会)で説明(含む、意見交換)することができる。 7. 以上の活動を通して、学校・生徒・保護者・地域の課題について理解し、またその解決のための具体的で適切な道筋を考案することができる。
授業の方法	原則的に担当する学校別のグループで検討をおこなう。また、学校に出向いてボランティアや見学を実施するとともに、教員、生徒、保護者に対するヒアリングをおこなう。学校でのボランティアや見学、ヒアリングについては、グループの取り決めにもとづいて進め、グループまたは個人で実施することもある。授業の性格上、90分の授業はグループで課題を設定して意見交換や調整等にかけることとなり、活動の多くは授業以外の空き時間を利用して各自またはグループでおこなうこととなる。さらに、1月上旬には合宿を実施して(第13・14回の授業は通常の授業を実施せず合宿に相当させる)、学校関係者評価委員会報告書(案)の検討と作成作業をおこなう。報告書の作成については、3月上旬まで断続的におこなう。また、随時、学校で実施される学校協議会や学校関係者評価委員会に出席し、発表、意見交換等もおこなう。
履修条件	同一教員の教育学演習3を履修すること。
事前学修・事後学修，授業計画コメント	事前・事後の学修は、グループごとに異なり、また各グループや個人で見学・ボランティアその他の作業を進めていく中で、適宜、決められることになる。毎回の授業で、ボランティアや見学をして気づいた点などをグループで共有・検討することで、次の課題が見えてくる。その課題が事前学修であり、またそれをクリアすることが事後学修となる。また、グループで手分けして様々な作業をおこなう必要がある。常に積極的に自ら仕事を引き受け、メンバー間で作業が遅れている人をカバーするなど、メンバー全体で協力することができなければ作業は滞ることになる。こうしたグループで協力する姿勢は、最大の評価のポイントとなる。また、1月上旬(授業開始前)には学校関係者評価報告書作成のために合宿(2泊3日予定)をおこなう。合宿への参加は、特別な事情がない限り必須である。

授業計画
1	夏期休暇中のボランティア等で得た情報の共有 [準備]夏期休暇中におこなったボランティアで得られた情報をA4用紙にまとめ、グループメンバー分+1部印刷して持参する。
2	ヒアリング内容の検討①: 学校関係者評価結果から何を訊くか [準備]前期の授業でおこなった、学校関係者評価の単純集計結果と報告書の総合的な検討を復習しておく。
3	ヒアリング内容の検討②: 学校関係者評価結果からいかに聞き取るか [準備]前回のグループでの検討内容を復習し、自分なりの新たな視点を考えてくる。
4	ヒアリング内容の検討③: ヒアリングの方法と内容を確認する [準備]前回のグループでの検討内容を復習し、自分なりの新たな視点を考えてくる。
5	ヒアリングの実施①: 保護者 [準備]実際に、学校に出向いて保護者にヒアリングを実施するので、保護者へのヒアリング内容と方法を復習しておく。
6	ヒアリングの実施②: 生徒 [準備]実際に、学校に出向いて生徒にヒアリングを実施するので、生徒へのヒアリング内容と方法を復習しておく。
7	ヒアリングの実施③: 教員 [準備]実際に、学校に出向いて教員にヒアリングを実施するので、教員へのヒアリング内容と方法を復習しておく。
8	ヒアリング内容の共有①: 意見交換 [準備]自分がヒアリングした内容を記載したメモをグループメンバー分、コピーして持参すること。
9	ヒアリング内容の共有②: 情報の集約と問題の析出 [準備]前回の授業で出された様々な問題を、各自で整理しておくこと。グループの担当者は、前回の検討結果をまとめたものを、グループ全員分+1部印刷して持参すること。
10	SPSSの操作方法を確認する: SPSSの操作方法とクロス集計の掛け合わせについて[ゲスト講師(予定)] [準備]事前に配布するSPSSの操作方法マニュアルを確認しておくこと。また、わからないことがあれば、メモしてくること。
11	SPSSを操作する: クロス集計の印刷作業 [準備]学校から受け取った学校関係者評価アンケートのデータを、グループで手分けしてSPSSにかけ、またグループの人数+2部を印刷する。
12	単純集計結果の検討 [準備]前期でおこなった、担当する学校の2年分の単純集計結果と今年度の結果とを比較し、その解釈を各自がA4用紙1枚にまとめ、グループ全員分+1部印刷してくること。
13	合宿①：アンケートの結果とクロス集計結果を合わせて検討する [準備]決められた代表者は、前回の授業で検討した結果をおおまかにまとめた素案を作成し、グループ全員分+2部印刷して合宿に持参すること。それ以外のメンバーは、さらに各自の見解をまとめ、それをA4用紙にメモとして記載し、グループ全員分+2部印刷して合宿に持参すること。
14	合宿②：学校関係者評価報告書案の作成 [準備]これまでに検討した結果を文章にまとめ、指導教員の添削を受けて修正する。
15	学校関係者評価委員会への出席・説明 [準備]グループ長を中心に、合宿で話し合った結果と受けた添削をもとに最終案を作成し、グループ全員分+1部を印刷して持参すること。また、委員会に出席する学生は、合宿で検討した資料を見直し、必要な時に説明ができるように準備しておくこと。

その他
教科書	なし
参考書	授業時に、適宜、指示する。
成績評価の方法及び基準	レポート(20%)、授業参画度(80%) 授業参画度は、授業時間内外の自主的・協働的ワーク(学校でのボランティアや学校見学、合宿、その他の作業等)でのグループへの寄与を評価する。
オフィスアワー	杉森研究室(本館4階)で、水曜日、木曜日、金曜日の出勤時間帯に設定するほか、適宜、Eメールにて質問を受け付ける。メールアドレスは、授業開始時に伝える。
備考	1. 本講は、90分の授業時間だけでは完結しない。授業時間以外の空き時間を自主的・積極的に活用してグループで協力する姿勢が履修の絶対条件である。 2. 記載された授業計画以外に、各回の授業では、ボランティアや見学等で得られた情報をグループで共有する時間を設ける。これらの情報は、副グループ長が筆記し、データを保存しておくこと。なお、こうした時間が必要なため、授業で検討する内容は時間的な制約がある。効率的に意見交換をおこなうためには、全員が事前学習をしっかりとおこなっている必要がある。また、それらの意見を捌くグループ長の力とグループメンバーの協力が不可欠である。時間内に修了できなかった場合は、次回の授業までにLINE等でグループの意見を徴収して、作業を完了しておくこと。 3. 2泊3日の合宿を1月上旬(授業開始前)に実施する。特別な理由がない場合を除き、参加を義務づける。 4. 担当する学校の事情等によって、授業の予定が変更されることがある。