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科目名 | 西洋史特講6 | ||||
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教員名 | 林 亮 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 史学科 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業テーマ | 中世フランスの中心と周辺 |
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授業のねらい・到達目標 | 中世ヨーロッパ封建社会の歴史的展開においては、近代的な国家という枠組みが存在せず国境という境界線は曖昧で、また国家における首都、すなわち政治的中心というのも必ずしも明確ではありません。こうした不明瞭な中世フランス王国の「中心」と同じく不明瞭な国境=「周辺」がどのように明確になっていくのかについて、相対するそれぞれの他勢力との関係性の中で個別具体的に展開される状況を理解することで、中世封建社会という独自の社会形態、およびその後近代社会に繋がる国家形成への展開を学修します。 |
授業の方法 | 講義形式で行います。毎回、配布プリントをもとに、当該回のテーマに沿ってより深く考察します。原則として板書は行いませんので、教員の話す内容を主体的にメモに取る姿勢が必須となります。 第7回目の授業で小テスト、第13週目の授業でまとめのテストとその解説を行います。 |
事前学修・事後学修,授業計画コメント | 授業は、様々な研究内容の紹介という側面を持ちます。そのため1冊の教科書を元に進めることは困難です。従って、予め特定の「教科書」を指定することはしませんが、代わりに毎回指定する内容で事前に授業の予習を行ってもらいます(事前学修)。 また、毎回の授業内容を自分なりに整理しまとめる作業が必要になります(事後学修)。 なお、受講者の人数とその理解度に応じて、授業計画を若干変更することがあります。 |
授業計画 | |
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1 |
ガイダンス:授業のテーマや到達目標について、授業の進め方や事前学修・事後学修の方法について、また評価の方針について説明します ●事前学修:不要 |
2 |
イントロダクション1:中世ヨーロッパとはどのような世界か ~中世という世界観の紹介と、フランス王国史の概要 ●事前学修:第1回授業で指示します |
3 |
カペー朝フランス王国の中心:王領地 ~カペー王朝が直接実効支配し得た、パリ周辺地域について検討します ●事前学修:第2回授業で指示します |
4 |
ドイツとの周辺1:ロタリンギア ~ロレーヌ地方など、仏独両王朝を天秤にかけた地域について検討します ●事前学修:第3回授業で指示します |
5 |
ドイツとの周辺2:フランドル ~フランス王の家臣でありながら独自の権力を構築したフランドル地域について検討します ●事前学修:第4回授業で指示します |
6 |
ドイツとの周辺3:スイス ~神聖ローマ帝国領から独立したスイス地域とフランスの関係について検討します ●事前学修:第5回授業で指示します |
7 |
イングランドとの周辺1:ノルマン・コンクェスト ~英仏の複雑な主従関係の発端となったノルマン朝英王家の成立の意味について検討します ※授業内容の理解の確認として小テストを行います ●事前学修:第6回授業で指示します |
8 |
イングランドとの周辺2:アンジュー帝国 ~フランス王国の西側の大半を支配することになったアンジュー朝英王家とカペー家との関係について検討します ※小テストの講評を行います ●事前学修:第7回授業で指示します |
9 |
イングランドとの周辺3:英仏百年戦争 ~イングランドとフランスという国家が明確に分離する端緒となったこの戦争の意義について検討します ●事前学修:第8回授業で指示します |
10 |
イベリア半島との周辺1:レコンキスタとアラゴン王国 ~レコンキスタにフランス王国がどのように関与したか、また南仏を巡るアラゴン王国との対立について検討します ●事前学修:第9回授業で指示します |
11 |
イベリア半島との周辺2:ナバラ王国とハプスブルク家 ~フランス王国と関係の深いナバラ王国について、またハプスブルク家との対立について検討します ●事前学修:第10回授業で指示します |
12 |
そのほかの周辺:コタンタン半島、教皇庁、聖地 ~イングランド、ドイツ、スペイン以外の諸地域、諸勢力との様々な関係の歴史について検討します ●事前学修:第11回授業で指示します |
13 |
要点の確認:テストと解説 ●事前学修:第12回までの授業内容を復習して要点を整理しておいて下さい |
14 |
指定する課題について調査を行ってもらいます。質疑等や課題提出とそのフィードバックを行います。 ●不要 |
15 |
授業の全体解説 ~全授業のまとめと補足について解説を行います ●事前学修:第13回までの授業内容を復習して要点を整理しておいて下さい |
その他 | |
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教科書 | 指定の教科書は使用しません |
参考書 | 適宜、授業で紹介します。 |
成績評価の方法及び基準 | 授業内テスト(70%)、授業参画度(30%) 第7回目授業で行う小テストは途中経過の理解度を把握するために行うので、結果が悪くても成績評価へのペナルティとはなりません。 授業参画度では事前学修や事後学修を含めた積極的な取り組みの度合いによって評価します。 |
オフィスアワー | 授業後、教室にて |
備考 | 前学期に西洋史特講5を履修していることが望ましい |