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科目名 | 東洋史特講6 | ||||
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教員名 | 山口 元樹 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 史学科 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業テーマ | 20世紀前半のインドネシアにおけるイスラーム運動 |
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授業のねらい・到達目標 | 現在インドネシアは世界で最も多くのムスリム(イスラーム教徒)の人口を抱える国です。イスラームはインドネシアの国教ではありませんが、社会の中で重要な地位を占めています。本講義では、インドネシアという国家が形成されていく20世紀前半におけるイスラーム運動について論じていきます。 現在のインドネシアに相当する地域はオランダの植民地支配下に置かれていましたが、20世紀に入ると独立を目指してナショナリズム運動が始まります。ナショナリズム運動の初期の段階では、イスラーム団体が中心的な役割を果たしました。また、同じ時期にはイスラームの純化やイスラームと近代文明の調和を目指す改革運動が起こり、その中で現在まで存続するイスラーム団体が設立されていきます。 この講義の目標は、インドネシアの国家や社会においてイスラームが持つ意義を理解することです。この講義では、インドネシア一国のみについて論じるのではなく、外部のイスラーム世界、特にその中心である西アジアやアラブ地域との影響関係・連動性に着目します。 |
授業の方法 | 当日に配布するプリントを利用しながら、基本的に講義形式をとります。毎回授業内でコメントペーパーを配り、質問や感想を書いてもらいます。そこで出された質問に関しては授業の中で適宜答えていきます。第14回の授業では試験とその解説をおこなう予定です。また、理解度を確認するために小テストをおこないます。その際には事前に告知をします。なお、受講者の人数と理解度に応じて、授業計画を変更することがあります。 |
履修条件 | 履修条件は特にありません。東南アジアやイスラームに関心のある人は専門を問いません。 |
事前学修・事後学修,授業計画コメント | 〈事前学修〉 参考図書などを読み、東南アジアの歴史に関する知識を蓄えておいてください。 〈事後学修〉 配布資料や参考図書を読み、授業の内容を復習してください。 |
授業計画 | |
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1 |
◆ガイダンス 講義の概要、進め方、評価の基準について説明します。また、授業の予備知識として、イスラームと現在のインドネシアについての基礎的な知識を学びます。 〈事前学修〉インドネシアとイスラームについてどのような知識・イメージがあるのか考えておいてください。 〈事後学修〉配布資料を復習してください。 |
2 |
◆現在のインドネシアにおけるイスラーム 現在のインドネシアにおけるイスラームについて概観します。 〈事前学修〉前回の配布物を見直しておいてください。 〈事後学修〉配布資料を復習してください。 |
3 |
◆東南アジアのイスラーム化① インドネシアをはじめ東南アジアのイスラーム化の過程・要因について説明します。 〈事前学修〉前近代のイスラームの歴史について調べておいてください。 〈事後学修〉配布資料を復習してください。 |
4 |
◆オランダ領東インドの形成 現在のインドネシアがオランダの植民地支配に入っていく過程について解説します。 〈事前学修〉欧米列強によるアジア・アフリカの植民地支配について調べておいてください。 〈事後学修〉配布資料を復習してください。 |
5 |
◆中東・アラブ地域のイスラーム運動の影響① 19世紀から20世紀前半の中東・アラブ地域におけるイスラーム改革主義運動について解説します。 〈事前学修〉近代のイスラームの歴史について調べておいてください。 〈事後学修〉配布物を復習してください。 |
6 |
◆中東・アラブ地域のイスラーム運動の影響② 中東・アラブ地域のイスラーム改革主義運動の影響が東南アジアに広まっていく過程について考察します。 〈事前学修〉前回の配布物を見直しておいてください。 〈事後学修〉配布物を復習してください。 |
7 |
◆イスラーム改革主義運動の始まり① イスラーム系雑誌を中心にシンガポールと西スマトラにおけるイスラーム改革主義運動の始まりについて解説します。 〈事前学修〉前回、前々回の配布物とノートを見直しておいてください。 〈事後学修〉配布物を復習してください。 |
8 |
◆イスラーム改革主義運動の始まり② ムハマディヤを中心にジャワにおけるイスラーム改革主義運動の始まりについて解説します。 〈事前学修〉前回の配布物とノートを見直しておいてください。 〈事後学修〉配布物を復習してください。 |
9 |
◆ナショナリズム運動の始まり① カルティニとブディ・ウトモを中心にインドネシア・ナショナリズム運動の始まりについて解説します。 〈事前学修〉アジアの民族主義運動について調べておいてください。 〈事後学修〉配布物を復習してください。 |
10 |
◆ナショナリズム運動の始まり② イスラーム同盟を中心に1910年代から20年代初めのインドネシア・ナショナリズム運動について解説します。 〈事前学修〉前回の配布物とノートを見直しておいてください。 〈事後学修〉配布物を復習してください。 |
11 |
◆1920年代のイスラーム運動① 東インド・イスラーム会議を中心に1920年代のインドネシア・イスラーム運動の統合と分裂について考察します。 〈事前学修〉これまでの配布物とノートを見直しておいてください。 〈事後学修〉配布物を復習してください。 |
12 |
◆1920年代のイスラーム運動② ナフダトゥル・ウラマーを中心に伝統派のムスリムの活動について考察します。 〈事前学修〉前回のノートを見直しておいてください。 〈事後学修〉配布物を復習してください。 |
13 |
◆オランダ殖民地期末期のイスラーム運動 1920年代後半から1930年代前半におけるイスラーム勢力と世俗主義勢力の対立と宥和について解説します。 〈事前学修〉欧米列強によるアジア・アフリカの植民地支配について調べておくようにしてください。 〈事後学修〉配布物を復習してください。 |
14 |
◆授業内試験と解説 テストをおこないます。 〈事前学修〉これまでの配布資料を読み、復習をしておいてください。 |
15 |
◆本講義のまとめ これまでの復習・解説をおこない授業の理解を深めます。 〈事前学修〉これまでの配布資料を読み、復習をしておいてください。 |
その他 | |
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教科書 | プリントを配布します。 |
参考書 | 池端雪浦編 『『東南アジア史Ⅱ 島嶼部』 (新版世界各国史6)』 山川出版社 1999年 小林寧子 『『インドネシア 展開するイスラーム』 (南山大学学術叢書)』 名古屋大学出版会 2008年 そのほかの参考図書については授業内で適宜紹介していきます。 |
成績評価の方法及び基準 | 試験(50%)、授業内テスト(10%)、授業参画度(40%) 授業参画度は、授業態度、コメントペーパーの内容(授業内容を理解した質問がなされているか)から判断します。授業内テスト(小テスト)は基本的な知識の確認のために二度行う予定です。 |
オフィスアワー | 質問等は授業終了時に受け付けます。 |