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民俗文化論

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科目名 民俗文化論
教員名 斎藤 弘美
単位数    2 学年 3・4 開講区分 文理学部
科目群 社会学科
学期 後期 履修区分 選択
授業テーマ <身の回りにあふれる「伝統的文化」の伝統って、ホント?>
今年は1868年の明治維新から150年。政府はさまざまな記念事業を展開。さらに来年は天皇陛下の退位も決まり、最近頻繁に耳にするようになった「日本の伝統」という言葉。しかしあらためて検証してみると、伝統的といわれ、思われていることの中には、明治時代に始まったものが意外と多いことに気づかされる。授業を通して、私たちが普段、「伝統的」と考えている民俗文化がはたして本当に「伝統」なのか。「伝統」は作られることを知り、民俗の変化と不変を考える。
授業のねらい・到達目標 民俗学は「発見」の学問であり、「あたりまえを疑う」ことから始まる。
民俗文化論の授業では、普段、日本に暮らしていて当たり前と感じて疑問を持たずに過ごしている自らの生活に潜む「民俗」に出会う面白さを経験し、自分たちの日常生活に無意識に組み込まれている価値観や行動規範に気づくよう、民俗学的感性を磨いていく。
今年度は「伝統的」をキーワードに、自らの生活に根ざしている「民俗」を発見し、最終的にはレポートとしてまとめる。
授業の方法 講義形式で進めるが、講義を聴くことで湧いてきた疑問には、毎回、質問票に答える形で双方向授業を行う。
また、理解を助けるためにビデオやDVDの視聴も適宜入れていく。
実際に民俗を体験し、考えることも大切なので、授業の最後にレポートの提出を求める。
授業で最も大切なのは「気づく」「考える」習慣。これを身につけられるよう重要な項目については繰り返し触れていく。
事前学修・事後学修,授業計画コメント 授業中の板書は要点項目のみ記載するので、事後学習で必ずノートを整理し、復習しておくこと。
事前学習として、前回までの履修内容を確認し、次の授業の理解に備えること。
授業終了時に提出するリアクションペーパーの質問については次の授業で答えていくが、当然それについても授業の一環であると認識しておく。
授業計画
1 はじめに~民俗学は「当たり前を疑う」学問。身の回りにあふれる「伝統」から疑ってみよう。
     まずは初詣から。それって本当に「伝統文化」?
2 「寺には僧侶、神社には神主」は伝統ではなかった
3 昔は「1年が365日」ではなかった?!旧暦と新暦
4 日本人の「休み方」~農休み・祭り・祝日
5 平成が終わる日 ~元号の伝統と天皇制
6 神社合祀と南方熊楠 ~ムラには神社がたくさん。日本にはカミが八百万!
7 明治民法と家制度 ~制度化したイエと戸籍
8 明治民法と家制度 ~夫婦同姓は日本の伝統?
9 明治民法と家制度 ~失われた相続の地域性
10 子は宝 ~地域の学びから学校教育へ
11 明治時代におこった民俗の変化 ~神・時間・イエ
12 時代を超えて、なお変わらない心性
13 講義内容の整理・解説
14 授業内試験と解説
15 まとめ ~明治というターニングポイント。「伝統」ということばに惑わされないために
その他
教科書 なし
参考書 必要に応じて授業中に指示、または資料を配布する
成績評価の方法及び基準 レポート(35%)、授業内テスト(35%)、授業参画度(10%)、授業貢献度(20%)
第14回に授業内試験を行う。授業参画度はリアクションペーパの記述により採点。
オフィスアワー 非常勤講師室、授業の前後
備考 過去、または今年度に民俗学1または2を受講していることが望ましい

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