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科目名 | 映像文化論 | ||||
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教員名 | 近藤 和都 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 哲学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択 |
授業テーマ | 映像文化の考古学 |
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授業のねらい・到達目標 | 「新しい映像の世紀」を迎えた21世紀の社会においては、映像をめぐる文化現象について理解することが重要な課題となっています。様々なスクリーン・デバイスが携帯されたり、都市空間のなかにそれらが埋め込まれたりすることで、日常生活は映像文化と切っても切り離せない関係を結んでいます。他方で21世紀の映像文化のあり方は、「映像の世紀」としての20世紀を土台として成立しているものでもあります。言い換えると、「現在」の映像文化のあり方を理解するためには、「過去」の古い映像メディアについての知識が必要不可欠になります。このような問題関心から本講義では、とりわけ戦前期日本の映画に関する思考を深めることで、現在の映像文化を論じるための足場を固めたいと思います。その際、作品の美学的な問題を論じるというよりは、映画をめぐる人々の実践や技術、制度のあり方について焦点を当てます。そうすることで、現在の映像文化を多角的に考察するための概念的な道具について検討していきます。 |
授業の方法 | 過去の映像や資料の解説を中心に講義を行いつつ、それらと現在の映像文化のあり方を比較対照していく視座から授業を進めていきます。各回のテーマは戦前期の事例を挙げていますが、基本的には現代的な事例も参照していきます。毎回の授業ではコメントを提出してもらい、コメントへのフィードバックを講義冒頭で行います。教科書は用いず、適宜参考文献を紹介していきます。 |
事前学修・事後学修,授業計画コメント | 講義で紹介する映像について各自で調べ、再視聴するといった取り組みが求められます。また配布する資料をもとに予習・復習をし、コメント執筆等に活かすことが重要になります。 |
授業計画 | |
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1 | イントロダクション:映像文化の考古学的アプローチに向けて |
2 | 映画以前の映像文化 |
3 | 初期映画の観賞空間 |
4 | 物語映画の形成と映画の産業化 |
5 | コミュニケーション空間としての映画館 |
6 | トーキー移行期における諸問題:注意管理、間メディア性、フォーマットの複数性 |
7 | 映画広告のメディア史:ポスター、チラシ、予告編 |
8 | 映画をめぐるインフラストラクチャー:電力、資材、流通網 |
9 | 初期ドキュメンタリー映画の地平:〈撮ること〉をめぐる権力 |
10 | 初期アニメーションの考古学:ディズニーの覇権 |
11 | 戦時下における文化統制①:スクリーンの技術論 |
12 | 戦時下における文化統制②:映画配給社をめぐる諸問題 |
13 | 戦時下におけるドキュメンタリー映画:文化映画・時事映画の成立 |
14 | 戦時下におけるアニメーション・漫画:動員される「キャラクター」 |
15 | まとめ:映像文化の過去と現在 |
その他 | |
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教科書 | なし |
参考書 | 長谷正人編 『映像文化の社会学』 有斐閣 2016年 飯田豊編 『メディア技術史――デジタル社会の系譜と行方[改訂版]』 北樹出版 2017年 第2版 大塚英志編 『動員のメディアミックス――〈創作する大衆〉の戦時下・戦後』 思文閣出版 2017年 |
成績評価の方法及び基準 | レポート(60%)、授業参画度(40%) 平常点は毎回のコメントをもとにします。レポートでは、講義内容の理解度を測るテーマをこちらで設定します。 |
オフィスアワー | 授業終了時とします。 |