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西洋史特講1

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科目名 西洋史特講1
教員名 高草木邦人
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 史学科
学期 前期 履修区分 選択必修
授業概要 いまから約100年前の1914年に、ルーマニアでは憲法改正が国会において議論されました。当時のルーマニア憲法は1866年に制定されたので、この議論は制定からおよそ50年という時期に当たりました。そこで、本講義では、憲法改正発議や3つの読会など国会における議論を取り上げ、当該時期の国会議員たちの思想や思考パターンを深く読み解いていきます。改正論者の主張からは、なぜ憲法を改正しなければならないのか、当時の憲法と社会とにはどんなずれがあったのかなどを、そして反対論者の主張からは、なぜ改正に反対するのか、当時の憲法を継続する利点は何かなどを明らかにしていきます。
授業のねらい・到達目標 講義では、憲法改正をめぐる国会の議論が当時のルーマニアの政界や社会においてどのような意味があったのかも考えます。政党再編、社会問題、国際状況といった時代背景や社会状況をふまえると、国会議員たちの言説には、状況をふまえての発言もあれば、社会との齟齬もみえてきます。このように、テキストの分析、さらにその言説と社会状況との関連付けを学修することで、受講生は史料に書かれた言葉の分析だけでなく、その史料の意義づけについても学び、自身の研究テーマに応用する能力を身に付けます。

この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP6及びカリキュラムポリシーCP9に対応しています。
授業の方法 当日に配布するプリントや映像資料などを利用しながら、基本的に講義形式をとりますが、第8回、第11回、第14回に授業内レポートを行う予定です。また、必要に応じて映像教材・視聴覚資料も利用しながら、授業をおこないます。本授業の事前・事後学修は、各2時間の学修を目安としています。なお、受講者の人数とその理解度に応じて、下記の授業計画を若干変更することがあります。
履修条件 特になし
授業計画
1 講義内容:ルーマニア近現代史の概説① ルーマニア王国成立まで
事前学修:高等学校の世界史の教科書を復習しておくこと
事後学修:復習用プリントを使い、講義の復習をしておくこと
2 講義内容:ルーマニア近現代史の概説② 20世紀転換期ルーマニアの憲法と国会の特徴
事前学修:予習用プリントを使い、講義の予習をしておくこと
事後学修:復習用プリントを使い、講義の復習をしておくこと
3 講義内容:ルーマニア近現代史の概説③ 20世紀転換期ルーマニアの社会問題
事前学修:予習用プリントを使い、講義の予習をしておくこと
事後学修:復習用プリントを使い、講義の復習をしておくこと
4 講義内容:与党自由党による憲法改正の発議を検討
事前学修:予習用プリントを使い、講義の予習をしておくこと
事後学修:復習用プリントを使い、講義の復習をしておくこと
5 講義内容:憲法改正の発議に対する野党(保守党・保守民主党・民族民主党など)の主張を検討
事前学修:予習用プリントを使い、講義の予習をしておくこと
事後学修:復習用プリントを使い、講義の復習をしておくこと
6 講義内容:第1読会における与党自由党の主張を検討
事前学修:予習用プリントを使い、講義の予習をしておくこと
事後学修:復習用プリントを使い、講義の復習をしておくこと
7 講義内容:第1読会における野党(保守党・保守民主党・民族民主党など)の主張を検討
事前学修:予習用プリントを使い、講義の予習をしておくこと
事後学修:復習用プリントを使い、講義の復習をしておくこと
8 講義内容:第1回の改正に関する採決を検討します。
事前学修:予習用プリントを使い、講義の予習をしておくこと
事後学修:復習用プリントを使い、講義の復習をしておくこと
9 講義内容:第2読会における与党自由党の主張を検討
事前学修:予習用プリントを使い、講義の予習をしておくこと
事後学修:復習用プリントを使い、講義の復習をしておくこと
10 講義内容:第2読会における野党(保守党・保守民主党・民族民主党など)の主張を検討
事前学修:予習用プリントを使い、講義の予習をしておくこと
事後学修:復習用プリントを使い、講義の復習をしておくこと
11 講義内容:第2回の改正に関する採決を検討します。
事前学修:予習用プリントを使い、講義の予習をしておくこと
事後学修:復習用プリントを使い、講義の復習をしておくこと
12 講義内容:第3読会における与党自由党の主張を検討
事前学修:予習用プリントを使い、講義の予習をしておくこと
事後学修:復習用プリントを使い、講義の復習をしておくこと
13 講義内容:第3読会における野党(保守党・保守民主党・民族民主党など)の主張を検討
事前学修:予習用プリントを使い、講義の予習をしておくこと
事後学修:復習用プリントを使い、講義の復習をしておくこと
14 講義内容:第3回の改正に関する採決を検討します。
事前学修:予習用プリントを使い、講義の予習をしておくこと
事後学修:復習用プリントを使い、講義の復習をしておくこと
15 講義内容:授業内テストと解説
事前学修:本講義で配布したプリント・資料などを使い、講義全体を復習しておくこと
事後学修:本講義の内容を確認・理解して、自身の研究テーマの史料を読解すること
その他
教科書 市販の教科書は使用しません。講義用資料、事前学修用プリント、事後学修用プリントは、各回の授業で配布します。
参考書 六鹿茂夫 『ルーマニアを知るための60章』 明石書店 2007年
成績評価の方法及び基準 レポート(40%)、授業内テスト(60%)
レポートについては、第8回・第11回・第14回の授業において行う授業内レポートで評価をします。
授業内テストは、第15回に行う期末テストで評価します。
以上のテストやレポートはについては、以下の3点に着目し、その到達度によって成績を評価します。
(1)各回の授業のポイントを正確に理解しているか。
(2)各党派の主張をまとめることができるか。
(3)各党派の主張を当時のルーマニア社会に位置付けることができるか。
オフィスアワー 授業終了後に受け付けます。

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