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アジアの文化と社会1

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科目名 アジアの文化と社会1
教員名 三澤真美恵
単位数    2 学年    2 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 中国語中国文化学科
学期 前期 履修区分 選択
授業概要 台湾の歴史を学ぶ
授業のねらい・到達目標 日本植民地時期の台湾に関する歴史について理解を深める。
具体的には以下の3つのテーマに焦点をあてる。
3つのテーマ:①植民地支配への抵抗の諸相 ②戦時動員 ③戦後責任・植民地支配責任
この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP3,DP6及びカリキュラムポリシーCP9に対応しています。
授業の方法 授業の方法は、講義形式で行う。
本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とします。
履修条件 アジアの文化と社会1(前期)と、アジアの文化と社会2(後期)は、原則としてセットで受講すること。
授業計画
1 ガイダンス:台湾の植民地近代をめぐる論争
【事前学習】戴國煇『台湾:人間・歴史・心性』(岩波新書、1988年)「1.台湾とは何か」(3-24頁)、周婉窈 著(濱島敦俊 監訳)『図説 台湾の歴史』(平凡社、2013年)第一章「誰の歴史か?」(9−14頁)を読んでおく。
【事後学習】講義内容をノートに整理する。
2 植民地支配への抵抗の諸相 ①武装抗日運動
【事前学習】戴國煇『台湾:人間・歴史・心性』(岩波新書、1988年)「2.台湾の原風景」(25-54頁)「3.日本の植民地支配」(55-82頁)を読んでおく。
【事後学習】講義内容をノートに整理する。
3 植民地支配への抵抗の諸相 ②阿片政策への対応の変化
【事前学習】劉明修「日本の阿片政策と台湾財政」『日本歴史』372号(1979年5月号)、劉明修「1930年台湾阿片吸食新特許の反対運動」近代日本研究会編『幕末・維新の日本』(山川出版社、1981年)を読んでおく。
【事後学習】講義内容をノートに整理する。
4 植民地支配への抵抗の諸相 ③経済政策と農民運動
【事前学習】浅田喬二『日本帝国主義下の民族革命運動』(未来社、1973年)の台湾に関する箇所を読んでおく。
【事後学習】講義内容をノートに整理する。
5 植民地支配への抵抗の諸相 ④山地先住民族による霧社事件
【事前学習】 邱若龍作画、江淑秀・柳本通彦訳『霧社事件 台湾先住民、日本軍への魂の戦い』(1993年、現代書館)を読んでおく。
【事後学習】講義内容をノートに整理する。
6 戦時動員 ①霧社事件から高砂義勇隊へ
【事前学習】林えいだい『台湾植民地統治史—山地原住民族と霧社事件・高砂義勇隊』(梓書院、1995年)を読んでおく。
【事後学習】講義内容をノートに整理する。
7 戦時動員 ②植民地教育と皇民化運動
【事前学習】林瑞明著・松永正義訳「決戦期台湾の作家と皇民文学――苦悶する魂の歴程」『近代日本と植民地 6抵抗と屈従』(岩波書店、1993年、235-261頁)を読んでおく。
【事後学習】講義内容をノートに整理する。
8 戦時動員 ③志願兵制度から徴兵制へ
【事前学習】近藤正己『総力戦と台湾―日本植民地崩壊の研究』(1996年、刀水書房)第五章「人力と人命の動員」(351-404頁)を読んでおく。
【事後学習】講義内容をノートに整理する。
9 戦時動員 ④「慰安婦」の動員 
【事前学習】駒込武「台湾植民地支配と台湾人「慰安婦」」VAWW-NET Japan編『「慰安婦」戦時性暴力の実態Ⅰ――日本・台湾・朝鮮編』(緑風出版、2000年、118-158頁)を読んでおく。
【事後学習】講義内容をノートに整理する。
10 戦後責任 ①日本の敗戦とサンフランシスコ講和条約
【事前学習】朝日新聞戦後補償問題取材班『戦後補償とは何か』(朝日文庫、1999年)、内海愛子『戦後補償から考える日本とアジア』(山川出版社、2002年)を読んでおく。
【事後学習】講義内容をノートに整理する。
11 戦後責任 ②BC級戦犯と補償問題
【事前学習】重善洋「植民地下台湾の戦争被害者の声に耳を澄ます」(『インパクション』120号、2000年7月)を読んでおく。
【事後学習】講義内容をノートに整理する。
12 戦後責任 ③「慰安婦」問題と女性国際戦犯法廷
【事前学習】アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)のホームページ(https://wam-peace.org)を訪れ、「「慰安婦」問題を知ろう」のページを読んでおく。
【事後学習】講義内容をノートに整理する。
13 戦後責任 ④歴史記憶をめぐる論争
【事前学習】インターネットを用いて台湾における「高中課程綱要微調案」争議について調べておく。
【事後学習】講義内容をノートに整理する。
14 授業内試験と復習:日本植民地時期の台湾に関する歴史に関して前期に学んだ3つのテーマ(①植民地支配への抵抗の諸相、②戦時動員、③戦後責任・植民地支配責任)について、どの程度理解できているか確認する。
15 試験結果をふまえたフィードバックを行う。試験の解答例を示しながら、解答傾向から理解が不足していると思われる部分について補足説明を行うなどして、前期に学んだ内容の理解を深める。
その他
教科書 なし
参考書 若林正丈 『台湾ーー変容し躊躇するアイデンティティ』 筑摩書房 2001年
戴國煇 『台湾――人間・歴史・心性』 岩波書店 1988年
周婉窈著 (濱島敦俊 監訳) 『図説 台湾の歴史』 平凡社 2013年
参考文献は文理学部図書館、中文学科図書室、ブラックボードなどで閲覧可能。
成績評価の方法及び基準 試験(90%)、授業参画度(10%)
授業参画度に関して、ノートの提出を求めることがある。
オフィスアワー 水曜1時限目、1週間前までに中文学科事務室を通じてアポイントをとること。

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