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特別活動論

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科目名 特別活動論
教員名 吉田佳恵
単位数    2 学年    2 開講区分 文理学部
科目群 コース科目
学期 前期 履修区分 選択
授業概要 今日の学校教育における特別活動と総合的な学習(探究)の時間の意義と役割と関係性について学習指導要領に基づいて理解を深める。特別活動に関しては、その実践に向けて学級活動・ホームルーム活動、生徒会活動や学校行事、また地域貢献活動、さらには自己の進路実現に向けた体験活動等の特質を考察することを通して、実践的な指導力の育成を目指した基礎的な理解に向けた学習をする。また特別活動との関係が深い総合的な学習(探究)の時間では、教科等で育まれた知識や技能を活用し、多面的・多角的に考察して課題を解決する力を育成するとともに、自己の在り方や生き方を考えていく資質・能力を育む指導計画の作成や指導・評価の方法等について学ぶ。教科外活動を通じて「人間関係形成」・「社会参画」・「自己実現」の視点や「チームとしての学校」の視点から、実践事例を通じて特別活動や総合的な学習(探究)の時間の諸活動の特質と効果を考察し理解を深める。
授業のねらい・到達目標 1 教科外活動の特別活動や総合的な学習(探究)の時間の意義や目標を理解し説明できる。
2 特別活動や総合的な学習(探究)の時間の内容とその特質を理解し、各教科等と関連づけられる。
3 学校での様々な構成の集団における活動を通して課題の発見や解決を行う指導方法を例示することができる。
4 家庭・地域住民や関係機関との連携を図り、教科外活動の指導計画を工夫し、組織的な取組を通じて実施・評価を行う、より良い活動の重要性や在り方を理解し説明できる。
授業の方法 学習指導要領に基づき中学校と高等学校の教員として必要な基礎的な資質・能力を育むとともに、特別活動とそれに関係の深い総合的な学習(探究)の時間の教科外の領域の意義と役割を理解し、教科との関係性にも配慮しながら各領域の特性と具体的な実践の在り方と指導上の留意点等について、講義のみならず個別活動や複数での集団活動を通じて考察し、課題解決的な学習能力を育成する指導と評価の実践に向けた理論とスキルの習得にも取り組む。
授業計画
1 特別活動の意義と目標・内容
【事前学習】シラバスを事前に確認すること
【事後学習】学習指導要領で「特別活動」の目標・内容について、中学校と高等学校の違いを確認すること
2 教育課程における特別活動の位置と各教科等との関連
【事前学習】学習指導要領解説「特別活動編」(以下「特別活動解説」)第2章第2節を読んで、概要を整理すること
【事後学習】「特別活動解説」第2節の2の(3)を読んで、自身の教科と特別活動の関連について具体例を挙げてみること
3 特別活動の指導計画と家庭・地域社会等との連携による指導体制の構築
【事前学習】「特別活動解説」第4章の第1節の2の(5)を読んで、特別活動における家庭・地域社会等との連携の意義を整理すること
【事後学習】授業を振り返り、家庭・地域社会等との連携した特別活動の具体例を挙げてみること
4 学級活動(ホームルーム活動)・生徒会活動と学校行事の特質
【事前学習】「特別活動解説」を読んで、学級活動(ホームルーム活動)・生徒会活動と学校行事の各学習過程(例)の図を比較して、相違点を整理すること
【事後学習】「特別活動解説」第4章の第1節の2を読んで、特別活動で作成する計画の種類と記載内容を整理すること
5 特別活動と道徳・地域貢献活動等との関連/特別活動の年間指導計画の在り方
【事前学習】特別活動の年間指導計画の構想を立てること
【事後学習】特別活動の年間指導計画を作成すること
6 特別活動と生徒指導との関連/特別活動の年間指導計画の作成(演習)
【事前学習】特別活動の年間指導計画を作成・検討すること
【事後学習】特別活動の年間指導計画を精査すること
7 特別活動とキャリア教育・進路指導との関連/特別活動の年間指導計画の作成(演習)
【事前学習】特別活動の年間指導計画を作成・検討すること
【事後学習】特別活動の年間指導計画を精査すること
8 生徒の自主性と集団活動での協働性の育成と特別活動の評価・改善
【事前学習】「特別活動解説」第4章の第5節を読んで、特別活動における評価を行う上での留意点を整理すること
【事後学習】授業を振り返り、特別活動における評価活動の具体例を挙げてみること
9 総合的な学習(探究)の時間の意義と目標・内容/年間指導計画の在り方
【事前学習】学習指導要領解説「総合的な探求の時間編」(以下「総合の時間の解説」)総合的な学習(探求)の時間の年間指導計画を作成・検討すること
【事後学習】「総合の時間の解説」第8章の第1節を読んで、年間指導計画及び単元計画の基本的な考え方を整理しておくこと
10 総合的な学習(探究)の時間の年間指導計画・単元計画の作成(演習)
【事前学習】総合の時間の年間指導計画・単元計画の構想を立てること
【事後学習】総合の時間の年間指導計画・単元計画を作成・検討すること
11 課題の発見・解決の能力を育む単元開発と指導・評価の工夫
【事前学習】「総合の時間の解説」第10章の第1節及び第2節を読んで、総合の時間におけるにおける評価活動の具体例を挙げてみること
【事後学習】授業を振り返り、課題の発見・解決の能力を育む単元例を挙げてみること
12 論理的思考力・批判的思考力を育む単元開発と指導・評価の工夫
【事前学習】「総合の時間の解説」第9章の第1節を読んで、総合の時間における学習指導の留意点を整理すること。
【事後学習】授業を振り返り、論理的思考力・批判的思考力を育む単元例を挙げてみること
13 教科と関連性を図る単元開発と指導・評価の工夫
【事前学習】「総合の時間の解説」第2章の2を読んで、教科・科目における探求との相違点を整理すること
【事後学習】授業を振り返り、自身の教科と関連性を図る単元例を挙げてみること
14 特別活動との関連性を図る単元開発と指導・評価の工夫/学習確認テスト
【事前学習】第1回~第13回の内容を復習すること
【事後学習】授業を振り返り、特別活動との関連性を図る単元例を挙げてみること
15 総合的な学習(探究)の時間のカリキュラム評価と改善/振り返り
【事前学習】「総合の時間の解説」第6章の第2節の1を読んで、カリキュラム・マネジメントと総合の時間との関係を整理しておくこと
【事後学習】授業全体を振り返り、自身が学んだことを整理すること
その他
教科書 吉田佳恵 『特別活動・総合的な学習の時間指導論講義』 糸岡書肆 2019年 第1版
文部科学省 『中学校学習指導要領解説・特別活動編』 2018年 第1版
文部科学省 『高等学校学習指導要領解説・特別活動編』 2019年 第1版
文部科学省 『高等学校学習指導要領解説・総合的な探究の時間編』 2019年 第1版
『特別活動・総合的な学習の時間指導論講義』については授業の初回に案内し、第2回に有償配布の予定である。
参考書 使用しない
成績評価の方法及び基準 レポート(40%)、授業内テスト(60%)
学習内容について第14回目の授業内で確認テストを行うとともに、授業全体を通じて課題提出を2回行い、全体を通じて総合的に評価する。特別な事情で欠席する場合には、必ず事前に欠席届を提出すること。
オフィスアワー 基本的に授業後に、教室で質問・相談等の対応を行う。
備考 今回の学習指導要領の改訂で、教科外の特別活動とそれに関係性の深い総合的な学習(探究)の時間は中学校と高等学校の教育課程編成において中核に位置づく重要な領域となったことを十分に理解し、積極的に学習する前向きな受講を期待する。なお、シラバスの内容については、履修者や授業の進捗状況等により一部変更することがある。

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