量子力学１

平成28年度以降入学者	量子力学１
平成27年度以前入学者	量子物理学１
教員名	鈴木俊夫
単位数	2	学年	3	開講区分	文理学部
科目群	物理学科
学期	前期	履修区分	必修

授業概要	ミクロな世界の物理法則
授業のねらい・到達目標	量子力学は0.1～1nｍ程度以下のスケールのミクロな世界に適用される物理法則であり、我々のマクロな日常世界に適用されるニュートン力学に比べて種々の点で異なる。量子力学特有の考え方と原理、基本法則を理解することを目的とする。この科目は文理学部（学士（理学））のディプロマポリシーDP6及びカリキュラムポリシーCP9に対応している。
授業の方法	講義により基本的な原理と法則を理解し、演習によって理解を深め新しい知識を身につける。本授業の事前・事後学習は、各２時間の学習を目安とします。
履修条件	なし

授業計画
1	波動と粒子の二重性：光電効果 [事前学習] 振動と波動の学習 [事後学習] 光電効果の波長の変化を与える式の導出
2	ド・ブロイ波、不確定性原理 [事前学習] ニュートン力学の学習 [事後学習] 二重スリットの試行実験における量子論と古典論の違いの復習
3	前期量子論：ボーアの水素原子模型 [事前学習] これまで提案された原子模型の学習 [事後学習] ボーア模型の基になっている仮説を確認
4	シュレーディンガー方程式、固有値と固有関数、波動関数と確率解釈 [事前学習] 波動方程式の学習 [事後学習] 固有値問題の意味を復習
5	物理量とエルミート演算子 [事前学習] 部分積分の学習 [事後学習] 運動量演算子がエルミートであることを確認
6	物理量の期待値、演算子の交換関係 [事前学習] 確率解釈の復習 [事後学習] 交換しない物理量の不確定性関係について復習を行う
7	一次元問題：束縛状態 [事前学習] 三角関数の学習 [事後学習] ２階の微分方程式の解法の復習
8	井戸型ポテンシャル [事前学習] 境界条件の意味を復習する [事後学習] 解の一般的特徴について復習する
9	調和振動子 [事前学習] 古典力学のばねの問題の学習 [事後学習] エネルギー準位の特徴を復習する
10	一次元問題：散乱状態 [事前学習] オイラーの公式の学習 [事後学習] 進行波と後退波について復習
11	反射と透過、トンネル効果 [事前学習] 境界条件の設定方法の復習 [事後学習] トンネル効果の実例の学習
12	二次元系の束縛状態 [事前学習] 変数分離法の学習 [事後学習] 縮退の概念と縮退度の復習
13	三次元中心力ポテンシャル中の束縛状態 [事前学習] 変数分離法の復習 [事後学習] 三次元極座標の復習
14	球面調和関数と角運動量 [事前学習] 境界条件の復習 [事後学習] 角運動量の固有値の復習
15	水素原子のスペクトル [事前学習] ボーア模型による水素原子の扱いの復習 [事後学習] エネルギー準位の特徴を復習する

その他
教科書	原　康夫『量子力学（基礎物理シリーズ）』岩波書店 1994年
参考書	使用しない
成績評価の方法及び基準	授業内テスト(100%)
オフィスアワー	授業終了時