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人文地理学特別講義2

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科目名 人文地理学特別講義2
教員名 佐野充
単位数    2 学年    3 開講区分 文理学部
科目群 地理学科
学期 後期 履修区分 選択
授業概要 日本から”現代世界を比較地域論的視点”を持って読む。とくに,早くから世界史に登場したヨーロッパの風土・文化・思想・社会などを読むことにより,近代日本のモデルとなったヨーロッパを知り,さらに,日本とヨーロッパの歴史的関係を明らかにすることによって,地誌学的立場から,日本におけるヨーロッパの今日的位置づけについての理解を深める。これまで5回実施した総合科目「海外実地研究」によるヨーロッパを中心とした海外での参加学生主体の現地調査・見聞の成果をもとに,ヨーロッパの発展と現状について解説する。
授業のねらい・到達目標 地理学は地域を対象とし,「自然と人間のかかわり」の視点を持って,その本質を究明する科学である。地域総合科学といわれる。近代以降ヨーロッパの影響を受けた日本の文化・経済・生活などが,現代社会にいかに溶け込んでいるのかを意識しながら,日本とヨーロッパの比較によって,共通点と相異点を明らかにし,現代的な実態を解説し,日本とヨーロッパの今日的な関係を理解することを目的とする。

この科目は文理学部(学士(地理学))のディプロマポリシーDP1及びカリキュラムポリシーCP1に対応している。
授業の方法 テーマに基づいて,配布資料・デジタル画像を用いて抗議する。随時,受講生の考えや評価を聞く(授業内課題または提出物)。授業内容についての理解度チェックを実施する。
本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とする。
履修条件 都市地理学を履修していることが望ましい。
授業計画
1 ガイダンス;日本から現代世界を読む ー比較地域論的視点とはー 位置関係を地図によって確認する。
【事前学習】ヨーロッパと日本の地理的位置関係と自然環境の違いについて学習しておくこと。図化作業をするので色鉛筆3色と直定規を授業時に持参すること。
【事後学習】学修した内容を整理すること。
2 地図から世界を読む;ヨーロッパという言葉の語源・ヨーロッパの概念
【事前学習】第1回の授業内容を再確認しておくこと。
【事後学習】学修した内容を整理すること。
3 文明と近代化の世界認識;四大文明世界と現代・ヨーロッパとアジア  (課題レポート1)
【事前学習】配布資料を用いて事前学習をしておくこと。
【事後学習】学修した内容を整理し,課題レポート1を作成すること。
4 気候とくらし;砂漠の文化の影響を受ける地中海世界(ヨーロッパの南と北Ⅰ) (画像提供)
【事前学習】配布資料を用いて事前学習をしておくこと。
【事後学習】学修した内容(画像)について整理すること。
5 森林と農牧業;牧畜の発達とナラ林の喪失(ヨーロッパの南と北Ⅱ) (画像提供)
【事前学習】配布資料を用いて事前学習をしておくこと。
【事後学習】学修した内容(画像)について整理すること。
6 ヨーロッパの風土;オランダから始まった景観=我が国土。ヨーロッパの西と東の概念の変化;ヨーロッパは一つか。(課題レポート2)
【事前学習】ヨーロッパの都市の発達について学習(都市地理学授業内容参照)しておくこと。
【事後学習】学修した内容を整理し、課題レポート2を作成すること。
7 民族と人口分布;ヨーロッパ系民族と他民族との関係・人口の集中と分散・移民と難民
【事前学習】配布資料を用いて事前学習をしておくこと。
【事後学習】学修した内容について整理すること。
8 都市の発達Ⅰ;イスラムの面影を残すイベリアの都市(スペイン・ポルトガル)(画像提供)
【事前学習】配布資料を用いて事前学習をしておくこと。
【事後学習】学修した内容(画像)について整理すること。
9 都市の発達Ⅱ;中世都市から近代都市まで(ドイツ・フランス・オランダ・イギリス),地域再生と観光化(画像提供)(課題レポート3)
【事前学習】配布資料を用いて事前学習をしておくこと。
【事後学習】学修した内容(画像)について整理し,課題レポート3を作成すること。
10 都市の発達Ⅲ;現代ヨーロッパ都市の骨格は市壁跡(パリ・ロンドン・ケルン),囲郭都市と城下町との相異。
【事前学習】配布資料を用いて事前学習をしておくこと。
【事後学習】学修した内容について整理すること。
11 ヨーロッパと日本Ⅰ;ヨーロッパにおける日本ブーム・日本における実感のない南蛮文化(文化の交流)。
【事前学習】ジャポニズムと南蛮文化について学習をしておくこと。
【事後学習】学修した内容について整理すること。
12 ヨーロッパと日本Ⅱ;日本との貿易・情報交流・観光
【事前学習】EUと日本の貿易・国際関係について学習をしておくこと。
【事後学習】学修した内容について整理すること。
13 くらしと環境;トイレは文化のバロメーターか。環境問題と生活スタイル;水洗トイレの普及とウォシュレットの普及から。
【事前学習】配布資料を用いて事前学習をしておくこと。
【事後学習】学修した内容について整理すること。
14 理解度の確認:ヨーロッパが日本に及ぼした影響の現状と課題。
【事前学習】第1回から第13回までの講義内容を整理すること。
【事後学習】学修した内容を整理すること。
15 総 括;文化の融合と独自性。地誌学的にヨーロッパをいかに位置づけるか。
【事前学習】自然と人間の関わりについて考えておくこと。
【事後学習】学修した内容を整理し,地誌学的視点から今日のヨーロッパの位置づけについてまとめること。
その他
教科書 教科書は使用しない。授業内容に沿った配布物を事前に配布する。事前に各回の該当部分を学習しておくこと。
参考書 日端康雄 『都市計画の世界史 (講談社現代新書1932)』 講談社 2014年 第初版7刷版
授業時,進度に合わせて紹介する。
成績評価の方法及び基準 試験(50%)、レポート(30%)、授業参画度(20%)
授業の進度に合わせて課題レポート3回。最終的な成績評価のための試験を実施する。さらに,発表や質問などの授業への積極的な参加度を加えて,総合的に評価する。
レポートは,指定の様式を用いて作成すること。
オフィスアワー 水曜日11:30-13:00(地理学研究室)
備考 遅刻・欠席が目立つ学生は受講の取り消すを申し渡すことがある。受講に不必要と思われるものの教室内への持ち込みを極力控えてほしい。

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