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労働と労働者の権利

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令和2年度入学者 労働と労働者の権利
令和元年度以前入学者 労働法1
教員名 松井丈晴
単位数    2 学年 1~4 開講区分 文理学部
(実務経験のある教員による科目)
科目群 総合教育科目
学期 前期 履修区分 選択
授業の形態 オンデマンド型遠隔授業(ZOOMの録画配信)12回と課題研究3回を組み合わせる。
授業概要 就業構造・労働環境が大きく変化するなかで、職場において発生する法的問題、すなわち、採用・入社から退職(解雇)までの間に職場で出会う基本的な労働問題について、関連法規等を紹介しながらできるだけ簡潔に講義する。本講義では、労働基準法の内容を中心として講義する予定である。
労働相談員としての経験を生かし、現在、リアルに起きている労働問題に対し、解決策を提示した授業を行う。
授業のねらい・到達目標 労働法は、社会生活をする上で、最も身近な法律である。
学生が就職してから退職するまでの過程で、あるいはバイト先で経験する労働法上の主要な問題を取り上げ、労働条件がどのようにして決まり、もし、問題があった場合は、どのようにして解決するかを知ることができる。(問題発見・解決力)
その際に、労働基準法や労働契約法を理解することができる。(専門分野に関する知識・理解)

この科目は、文理学部教育課程表のA-2(DP2・CP2)[世界の現状を理解し、説明する力]の1、A-3(DP3・CP3)[論理的・批判的思考力]の1、A-4(DP4・CP4)[問題発見・解決力]の1に対応しています。
世界諸国の歴史や政治,経済,文化,価値観,信条などの現状を概説できる(A-2-1)。
仮説に基づく課題や問題を提示し,客観的な情報を基に,論理的・批判的に考察することの重要性を説明できる(A-3-1)。
事象を注意深く観察して,解決すべき問題を認識できる(A-4-1)。
授業の方法 12回の授業はブラックボードを通して、ZOOM録画したオンデマンド教材を配信する。また、その内容の授業時配布資料をあわせて配布する。
次に、毎回の授業翌日までに、授業内容を簡潔にまとめたレポートの提出を求め、ブラックボード上で提出を求め、1回5点×12回=60点として評価する。
学生の毎回のレポート内容に関する教員のコメントは、課題研究の3回の時に総括する一方、ブラックボードの掲示板機能を通して、質問と議論の機会を提供する。

試験40点は、レポートとする。レポートの内容や〆切については、追って連絡する。
レポートは、PDFまたはワードを大原則とし、自宅にPCがなく、スマホのみで、やむを得ない場合のみ写真による提出を認める。
履修条件 200名を超えた場合、最初の授業出席者のみの履修を認め、2回目以降は履修を認めない場合もありますので、
必ず、最初の授業に出席すること。
授業計画
1 労働法序説【オンデマンド授業】
民法(一般法)と労働法(特別法)との関係を説明した上で、なぜ、労働法が必要なのかを理解する。(A2世界の現状)
【事前学習】毎回、授業前に配布プリントをダウンロードして持ってくること。 事前に、教科書P1~19、プリントを通読し、なぜ労働法が必要なのかを考えておくこと。 (1時間)
【事後学習】授業時配布プリントで指示した動画を見て感想文を作成すること。 (3時間)
2 労働契約の締結と雇用の成立(1)【オンデマンド授業】
採用の自由については、どこまで許されるのか。また、採用の自由の例外は何かを理解する。
採用内定による労働契約成立の時期と内定期間中の法律関係(例:入社前研修やレポート提出義務)について理解する。(A3論理的・批判的思考)
【事前学習】毎回、授業前に配布プリントをダウンロードして持ってくること。 事前に、教科書P59~66、プリントを通読し、内定の考え方を確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業後、テキスト・プリントを再確認し、ノートの整理を行うこと。わからない語句は調べておくこと。 (2時間)
3 労働契約の締結と雇用の成立(2)【オンデマンド授業】
契約期間は何年まで定めることができるのか。労働者への損害賠償(留学費返還請求など)について理解する。(A3論理的・批判的思考)
【事前学習】毎回、授業前に配布プリントをダウンロードして持ってくること。 事前に、教科書P67~69、プリントを通読し、労働契約の考え方を確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】第1回~3回授業内容の小テストを実施に向けて、復習すること。授業後、テキスト・プリントを再確認し、ノートの整理を行うこと。わからない語句は調べておくこと。 (2時間)
4 労働基準法と労働条件決定のしくみ(1) 【オンデマンド授業】
労働基準法上の労働者・使用者と労働組合法上の労働者・使用者の違いについて理解する。(A4問題発見・解決力)
【事前学習】毎回、授業前に配布プリントをダウンロードして持ってくること。 事前に、教科書P20~27、プリントを通読し、労働者と使用者の考え方について確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業後、テキスト・プリントを再確認し、ノートの整理を行うこと。わからない語句は調べておくこと。 (2時間)
5 労働基準法と労働条件決定のしくみ(2)【オンデマンド授業】
労働契約上の権利義務関係(賃金支払い義務と労務提供義務などの主たる義務、安全配慮義務や競業避止義務などの付随義務)について理解する。
【事前学習】毎回、授業前に配布プリントをダウンロードして持ってくること。 事前に、教科書P70~76、プリントを通読し、労使の権利義務関係について確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業後、テキスト・プリントを再確認し、ノートの整理を行うこと。わからない語句は調べておくこと。 (2時間)
6 労働基準法と労働条件決定のしくみ(3)【オンデマンド授業】
労働契約、就業規則、労働協約とは何か。
労働契約、就業規則、労働協約との三者間関係について理解する。(A2世界の現状)
【事前学習】毎回、授業前に配布プリントをダウンロードして持ってくること。 事前に、教科書P77~84、プリントを通読し、労働契約・就業規則・労働協約の関係について確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】第4回~6回授業内容の小テストを実施に向けて、復習すること。授業後、テキスト・プリントを再確認し、ノートの整理を行うこと。わからない語句は調べておくこと。 (2時間)
7 雇用の展開と労働契約(1)【オンデマンド授業】
配転と出向の違いと権利濫用法理による制限について理解する。(A2世界の現状)
【事前学習】毎回、授業前に配布プリントをダウンロードして持ってくること。 事前に、教科書P85~93、プリントを通読し、配転と出向について確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業後、テキスト・プリントを再確認し、ノートの整理を行うこと。わからない語句は調べておくこと。 (2時間)
8 雇用の展開と労働契約(2)【オンデマンド授業】
労働条件の不利益変更、懲戒処分について理解する。
【事前学習】毎回、授業前に配布プリントをダウンロードして持ってくること。 事前に、教科書P97~103、プリントを通読し、懲戒処分について確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業後、テキスト・プリントを再確認し、ノートの整理を行うこと。わからない語句は調べておくこと。 (2時間)
9 賃金の保護(1)【オンデマンド授業】
労基法上の賃金とは何か、平均賃金の考え方、賃金の決め方について理解する。
【事前学習】毎回、授業前に配布プリントをダウンロードして持ってくること。 事前に、教科書P105~107、プリントを通読し、賃金について確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業後、テキスト・プリントを再確認し、ノートの整理を行うこと。わからない語句は調べておくこと。 (2時間)
10 賃金の保護(2)【オンデマンド授業】
労基法24条の賃金支払いの原則について理解する。
休業手当、賞与、退職金について理解する。(A3論理的・批判的思考)
【事前学習】毎回、授業前に配布プリントをダウンロードして持ってくること。 事前に、教科書P108~P111、プリントを通読し、労基法24条について確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】第7回~10回授業内容の小テストを実施に向けて、復習すること。授業後、テキスト・プリントを再確認し、ノートの整理を行うこと。わからない語句は調べておくこと。 (2時間)
11 労働時間、休憩、休日、年次有給休暇(1) 【オンデマンド授業】
労働基準法上の労働時間とは何か。労働時間規制について理解する。(A-2-1)
【事前学習】毎回、授業前に配布プリントをダウンロードして持ってくること。 事前に、教科書P112~115、プリントを通読し、労働時間について確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業後、テキスト・プリントを再確認し、ノートの整理を行うこと。わからない語句は調べておくこと。 (2時間)
12 労働時間、休憩、休日、年次有給休暇(2)【オンデマンド授業】
時間外労働(時間外労働義務はあるのかなど)と割増賃金(割増率など)について理解する。(A-3-1)
【事前学習】毎回、授業前に配布プリントをダウンロードして持ってくること。 事前に、教科書116~119、プリントを通読し、時間外労働について確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業後、テキスト・プリントを再確認し、ノートの整理を行うこと。わからない語句は調べておくこと。 (2時間)
13 労働時間、休憩、休日、年次有給休暇(3)【オンデマンド授業】
年次有給休暇(例えば、アルバイトは年休を取得できるのかなど)の法的性質について理解する。(A-4-1)
【事前学習】毎回、授業前に配布プリントをダウンロードして持ってくること。 事前に、教科書P120~122、プリントを通読し、有給休暇について確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】第11回~13回授業内容の小テストを実施に向けて、復習すること。授業後、テキスト・プリントを再確認し、ノートの整理を行うこと。わからない語句は調べておくこと。 (2時間)
14 労働災害の予防と補償【オンデマンド授業】
労働災害の予防【労働安全衛生法】(例えば、定期健康診断)と労働災害の補償【労働者災害補償保険法】(例えば、業務災害の認定など)について理解する。
【事前学習】毎回、授業前に配布プリントをダウンロードして持ってくること。 事前に、教科書P139~151、プリントを通読し、労働災害について確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業後、テキスト・プリントを再確認し、ノートの整理を行うこと。わからない語句は調べておくこと。 (2時間)
15 講義内容の整理【課題研究】
これまでの復習・解説を行い、講義内容の理解を深める。
【事前学習】毎回、授業前に配布プリントをダウンロードして持ってくること。 事前に、教科書、プリントを通読し、わからなかった点をノートにまとめておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業後、テキスト・プリントを再確認し、ノートの整理を行うこと。わからない語句は調べておくこと。 (2時間)
その他
教科書 増田幸弘 『フロンティア労働法』 法律文化社 2014年 第2版
ブラックボード上に添付した資料とは別に、適宜必要に応じ、参考資料としてプリントを配付します。
参考書 新谷眞人 『(Next教科書シリーズ)労働法』 弘文堂 2019年 第2版
成績評価の方法及び基準 レポート:授業全体の理解度確認のための総括したレポートを課す(40%)、授業参画度:オンデマンド教材の視聴と課題の提出状況を評価し、1回5点×12回で計算する。(60%)
試験は、各回で学修した内容を修得しているかどうかを、その点数にて評価する。
小テストは宿題の提出状況と論理的・批判的な思考で作成され、問題発見し、解決策を提案できているかで評価する。
なお、評価基準についてはあらかじめ配布プリントに詳細に記載する。
オフィスアワー ブラックボードを通して回答する。
備考 履修を検討している学生は必ず最初の授業に出てくること。
関連する法律科目(法学通論、市民社会と法など)を受講することでより理解が深まる。

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