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教育と福祉

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令和元年度以前入学者 教育と福祉
教員名 澤田誠二
単位数    2 学年    2 開講区分 文理学部
科目群 コース科目
学期 前期 履修区分 選択
授業の形態 Blackboardを用いた課題研究の形式で授業を行う。具体的な方式については、第一回目の授業において説明する。
授業概要 学校現場において直面するであろう現代社会の子どもを取り巻く諸問題と、それに対応する教育と福祉のあり方を社会(科)学的に理解し考察する。
授業のねらい・到達目標 現代日本における子どもをめぐる様々な問題について、統計や歴史的背景を丁寧に精査することによって正しく現状を理解する。そして、それを踏まえた上で冷静な議論ができるようになるとともに、社会的な対策のあり方を考察できるようにする。また、それらの学修を通じて社会(科)学的に物事を見る視点や思考法を身につけることを目的とする。
授業の方法 課題研究形式で行う。毎回Blackboardに課題と資料を配布するので、各自で学習した上で課題を作成し、期限内に提出すること。課題提出をもって出席扱いとする。また、事後学習及び次回の内容と予習方法について指示するので、それに従って事前・事後学習を行うこと。本授業の事前・事後学習は各2時間を目安とする。従来の対面での講義部分を資料等を用いて自分で学習を進める方式のため、自立して計画的に学習する受講姿勢が求められる。自力で文献や資料を収集・調査し、課題を作成するため、相当の時間と労力を必要とする。なお、授業内容/計画は、進度や受講生の要望などによって変更する可能性もある。特に今年度は遠隔授業型式となったので、柔軟な対応をするつもりである。
授業計画
1 ガイダンス(授業のテーマや到達目標及び授業の方法について説明、現代日本の教育と教育言説、参考文献の提示やアポイントの取り方等)
【事前学習】シラバスを事前に確認し、自分が関心を持ったテーマとその理由を確認しておくこと。 (1時間)
【事後学習】第2回以降の授業に備え、指示した参考文献を読んで社会学的な思考法に慣れるようにすること。 (2時間)
2 「問題」をどうとらえるか:社会学的思考法について、「教育問題」とは何か、等
【事前学習】第1回目で紹介した参考文献等を参照し、教育における「常識」にどのようなものがあるかまとめる。 (2時間)
【事後学習】日本の高等教育進学率の推移を確認し、その意味を確認しておくこと。 (2時間)
3 学校の社会的機能:社会化・選抜と配分、教育学との比較等
【事前学習】第2回目の配布プリント、ノートを読み、教育学とのスタンスの違いをまとめておく。 (2時間)
【事後学習】第一次的社会化と第二次的社会化の具体的事例をノートにまとめ、違いをよく理解しておくこと。 (2時間)
4 非行・少年事件(1):少年事件の統計データ解読、「事実誤認」のメカニズム等
【事前学習】現代日本の少年犯罪について、現時点で持っている知識をまとめておくこと。 (2時間)
【事後学習】配布資料・ノートを見直し、「事実誤認」によってもたらされた弊害を具体的にノートにまとめておくこと。 (2時間)
5 非行・少年事件(2):現代少年非行の特徴、社会学の逸脱理論等
【事前学習】第4回目の配布プリントの統計データの推移を理由とともに確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】配布資料・ノートを見直し、少年犯罪の現代的特徴についてまとめておくこと。 (2時間)
6 いじめ(1):「いじめ」の定義、社会学のいじめ理論等
【事前学習】自分の学校経験などから、「いじめ」とはどのような行為を指すのかについて、ノートにまとめ発表できるようにしておくこと。 (2時間)
【事後学習】配布資料・ノートを見直し、いじめの定義(文科省・諸学問)を確認した上で、自分なりの定義を作成すること。 (2時間)
7 いじめ(2):「いじめ」問題登場の歴史、統計データの読み方、社会問題としての「いじめ」等
【事前学習】いじめの統計について文科省HPを確認して、疑問点をまとめておくこと。 (2時間)
【事後学習】配布資料・ノートを確認して、統計の推移及び発生件数と認知件数の違いを復習しておくこと。 (2時間)
8 いじめ(3):「いじめ」と自殺の関係について、社会学的解決法について等
【事前学習】子どもの自殺原因について資料を使って確認し、発表できるようにしておくこと。 (2時間)
【事後学習】配布資料・ノートを見直して、社会学的ないじめ対策とそれに対する自分の考えについて確認しておくこと。 (2時間)
9 不登校(1):不登校の定義、不登校統計の作られ方等
【事前学習】不登校とはどのような状態を指すのか、文科省HP等を用いて説明できるようにしておくこと。 (2時間)
【事後学習】配布資料・ノートを見直し、「学校に行かない」ことと不登校の関係を確認し、説明できるようにしておくこと。 (2時間)
10 不登校(2):不登校問題化の歴史、不登校の社会構造等
【事前学習】第9回目の配布プリント等を使って不登校が問題化されてきた経緯を確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】配布資料・ノートを見直し、不登校問題を通して戦後日本の学校と社会の関係についてまとめておくこと。 (2時間)
11 児童虐待:児童虐待とは何か、児童虐待の歴史、統計データの読み方等
【事前学習】配布資料等を用いて、児童虐待の現状と自分の見解をノートにまとめておくこと。 (2時間)
【事後学習】配布資料・ノートを見直し、児童虐待問題からみえる日本社会の特徴についてまとめておくこと。 (2時間)
12 心身に障害のある子どもの教育(1):「特殊教育」から「特別支援教育」へ
【事前学習】自分の学校経験や介護等体験など、障害をもった子どもとの関わりについて発表できるようにしておくこと。 (2時間)
【事後学習】配布資料・ノートを見直し、特別支援教育の特徴と新たな課題についてまとめておくこと。 (3時間)
13 心身に障害のある子どもの教育(2):特別支援教育の理念と制度、新たな支援システム等
【事前学習】特殊教育と特別支援教育の違いについて復習し、理解を深めておくこと。 (2時間)
【事後学習】特別支援教育による新たな支援システムについて、介護等体験などを踏まえて整理しておくこと。 (1時間)
14 心身に障害のある子どもの教育(3):発達保障とインクルーシブ教育
【事前学習】障害をもった子どもたちの教育の「場」について、自分なりの考えを整理しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業内で扱った様々な意見や考え方を参考にして、自分の考えを再検討すること。 (2時間)
15 総まとめと質疑(これまでの復習・解説を行い授業の理解を深める。)、最終レポートの設題発表
【事前学習】今までの全ての配布プリント、ノートに目を通し、自分なりの問題意識・疑問点を明確にしておくこと。 (2時間)
【事後学習】半期の講義を振り返り、自分が持っていた教育に対する「常識」がどのように変容したのかを省察する。そして、それらを教壇に立った際にどのように役立てられるか考える。 (2時間)
その他
教科書 なし。
参考書 授業中に適宜紹介する。
成績評価の方法及び基準 レポート:授業全体の学びを通じて作成する最終レポートの内容による評価(60%)、授業参画度:各回の課題の提出状況と内容による評価(40%)
単位取得を希望する者は最終レポートを必ず提出すること。
オフィスアワー Blackboardにて対応する。また受講者にはEメールアドレスを伝えるので、そちらでも受け付ける。

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