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クリティカル・シンキング1 (2組)

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令和2年度入学者 クリティカル・シンキング1 (2組)
令和元年度以前入学者 クリティカル・シンキング1
教員名 三平正明
単位数    1 学年    1 開講区分 文理学部
科目群 哲学科
学期 前期 履修区分 必修
授業の形態 課題研究(Blackboardで学習資料を配信します)
授業概要 「クリティカル・シンキング(批判的思考)」とは、人の意見を鵜呑みにせずに、その意見が本当に筋の通ったものなのかを吟味していく態度のことです。ここで、「人の意見」とは、他人の意見に限りません。自分の意見も、あるいは自分の意見こそ、批判的思考の対象です。そして、批判的思考は分野を選びません。哲学も含め、すべての学問分野に、さらには日常生活のいろいろな場面に、批判的思考は適用されます。この授業では、練習を通じて、推論を特定する技術、推論を評価する技術、推論を明確に作り上げる技術などを身につけ、批判的思考の能力を高めていきます。
授業のねらい・到達目標 (1) 推論とは何かを理解して、さまざまな文章から推論部分を取り出し、その結論を見定めることができる。
(2) 根拠が適切かどうか、結論の導出が適切かどうかといった観点から、推論の正しさを評価することができる。
(3) 自分の主張を明確な言葉で論理的に論じることができる。

この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP3,4及びカリキュラムポリシーCP3,4に対応しています。
〇 仮説に基づく課題や問題を提示し、客観的な情報を基に、論理的・批判的に考察することの重要性を説明できる。(A-3-1)
〇 事象を注意深く観察して、解決すべき問題を認識できる。(A-4-1)
授業の方法 (1) 教科書、配布印刷物、パワーポイントを用います。
(2) 半分が講義で、半分が演習という形式です。教科書の基本事項を説明し、その後、練習問題に取り組むことになります。教科書とした伊勢田哲治著『哲学思考トレーニング』は新書のため、練習問題がついていませんので、練習問題用に印刷物を配布します。
(3) 重要事項については、小課題を出します。小課題は採点しコメントを付して、返却します。
(4) リアクションペーパーを配布し、授業内容について感想・質問・意見などを書いてもらいます。

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以上に記した授業の方法は、対面型の授業形式を想定して計画したものです。
前学期の授業形式が遠隔授業に変更されたため、授業の方法を、課題研究型の遠隔授業に変更します。
(1) Blackboardに、教科書についての補足メモと、練習問題を載せます。補足メモを基に教科書を読み、問題を解いていくことになります。
(2) 小課題が出ますので、期日までに提出してください。提出後、課題について解説を行います。
(3) 試験日にはBlackboardを通じて試験問題を配信します。
(4) Blackboardの掲示板機能を通して、質問や議論の機会を設けます。
履修条件 なし
授業計画
1 ガイダンス(授業のテーマ、到達目標、授業の方法について説明する)
【事前学習】シラバスを事前に確認し、授業全体の流れを把握しておく。 (1時間)
【事後学習】第2回以降の授業に備え、クリティカル・シンキングの注意事項をまとめておく。 (1時間)
2 疑問をもつということ
【事前学習】教科書8~25頁を読んで、要点をまとめておく。 (1時間)
【事後学習】身の回りで「おかしいな」と思う事例(主張や案内など)を探してみる。 (1時間)
3 議論とは何か
【事前学習】教科書25~33頁を読んで、要点をまとめる。また、議論の事例をいくつか見つけておく。 (1時間)
【事後学習】第3回授業で指定した練習問題に取り組む。 (1時間)
4 議論を特定する手法
【事前学習】教科書の33~46頁を読んで、要点をまとめておく。 (1時間)
【事後学習】第4回授業で指定した練習問題に取り組む。 (1時間)
5 議論を特定する手法:接続詞に注意する
【事前学習】プリント「接続詞に注意する」を読んで、基本問題を解いてみる。 (1時間)
【事後学習】第5回授業で指定した練習問題に取り組む。 (1時間)
6 行間を読んで議論を再構成する
【事前学習】教科書47~61頁を読んで、要点をまとめておく。 (1時間)
【事後学習】第6回授業で指定した練習問題に取り組む。 (1時間)
7 行間を読んで議論を再構成する:暗黙の前提
【事前学習】プリント「暗黙の前提」を読んで、基本問題を解いてみる。 (1時間)
【事後学習】第7回授業で指定した練習問題に取り組む。 (1時間)
8 「科学的事実」の持つ権威
【事前学習】教科書64~70頁を読んで、要点をまとめておく。 (1時間)
【事後学習】第8回授業で指定した練習問題に取り組む。 (1時間)
9 権威からの論法と対人論法
【事前学習】教科書70~78頁を読んで、要点をまとめておく。 (1時間)
【事後学習】第9回授業で指定した練習問題に取り組む。 (1時間)
10 反証可能性、「科学的に実証」
【事前学習】教科書78~93頁を読んで、要点をまとめておく。 (1時間)
【事後学習】第10回授業で指定した練習問題に取り組む。 (1時間)
11 科学の思考法を日常に生かす
【事前学習】教科書93~102頁を読んで、要点をまとめておく。 (1時間)
【事後学習】第11回授業で指定した練習問題に取り組む。 (1時間)
12 デカルトの方法的懐疑とその破壊力
【事前学習】教科書104~119頁を読んで、要点をまとめておく。 (1時間)
【事後学習】第12回授業で指定した練習問題に取り組む。 (1時間)
13 論理的推論
【事前学習】教科書120~133頁を読んで、要点をまとめておく。 (1時間)
【事後学習】第13回授業で指定した練習問題に取り組む。 (1時間)
14 試験と解説
【事前学習】第2回~第13回の内容を復習しておく。 (1時間)
【事後学習】学んだ事項を整理しておく。 (1時間)
15 文脈主義の考え方(A-3-1, A-4-1)
【事前学習】教科書134~148頁を読んで、要点をまとめておく。 (1時間)
【事後学習】第15回授業で指定した練習問題に取り組む。 (1時間)
その他
教科書 伊勢田哲治 『 哲学思考トレーニング  (ちくま新書)』  筑摩書房 2005年
参考書 アン・トムソン(斎藤・小口訳) 『 論理のスキルアップ:実践クリティカル・リーズニング入門 』 春秋社  2008年
野矢茂樹 『新版 論理トレーニング  (哲学教科書シリーズ)』 産業図書  2006年
野矢茂樹 『論理トレーニング101題』 産業図書  2001年
成績評価の方法及び基準 授業内テスト(50%)、授業参画度(50%)
【授業参画度】は、小課題やBlackboard掲示板での質疑によって評価します。
【授業内テスト】は、クリティカル・シンキングの重要事項が身についているかどうかを確認するためのものです。
*授業達成目標の A-3-1 と A-4-1 は、授業における学修の積み重ねの結果、授業の最後に達成されます。そして、その評価は、授業参画度と授業内テストをあわせて行われます。
オフィスアワー Blackboard掲示板。または、遠隔授業用のメールアドレス、t0001277★stu.chs.nihon-u.ac.jp宛に(★を@に変換して)連絡してください。
備考 「記号論理」を並行して履修すると、相乗効果があり、理解の助けになるでしょう。

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