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令和元年度以前入学者 | 東洋史特講6 | ||||
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教員名 | 松重充浩 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 史学科 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業の形態 | 同時双方型授業(zoomを利用します)。BlackboardコースIDは、20201309です。 |
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授業概要 | 本講義では、20世紀の東アジア国際政治において極めて重大な係争地域の一つとなった中国東北地域の歴史的構造とその特徴を、1910年代~20年代を事例としつつ、①自然地理や民族の多様性が現地の近代化に与えた規定性、②現地政治権力の成立と展開過程、③日中関係を軸とする国際関係、を中心に講述する。 |
授業のねらい・到達目標 | 20世紀中国東北地域の展開過程に関する基礎的知識を獲得できる。また、20世紀東アジア世界の多様性とダイナミズムを歴史構造的に理解することができ、東アジア世界が抱える諸問題解決に向けての前提的知見を得ることができる。 なお、この科目は文理学部(学士(文学))のDP及びCPの2-3、3-3に対応しています。 |
授業の方法 | zoomを通じて、講義のハンドアウトを提示しつつ講義を行う(ハンドアウトはPDFにして、授業開始時にBlackboard「教材」に掲示)。また毎回、資料プリントも配布する(Blackboardの「教材」に掲示)。また、毎回授業終了後に授業内容に関する質問やコメント(感想)を記したリアクションペーパー(コメントシート)を提出してもらう。提出された質問やコメントに関しては、次回授業の冒頭で適宜フィードバックを行う。 *履修者は初回講義開始までにBlackboardのコース登録をすること。受講者への連絡はBlackboardの“連絡事項”欄に掲示するので随時確認すること。 |
授業計画 | |
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1 |
ガイダンス:授業の方法と、授業のテーマが持つ今日的意義について解説する。
【事前学習】高校で学んだ日本史・世界史における、19世紀後半~20世紀前半の日本と世界の展開過程を再確認しておくこと。 (2時間) 【事後学習】事前学習の成果をもとに中国の近代化と日本の近代化の違いを整理しておく。 (2時間) |
2 |
中国東北地域における自然地理条件を解説する。
【事前学習】第1回目の授業で配布したプリントを読んでおくこと。 (2時間) 【事後学習】自然環境の多様性について、インターネット等を利用して調査する。 (2時間) |
3 |
中国東北地域における民族的多様性について解説する。
【事前学習】第2回目の授業で配布したプリントを読んでおくこと。 (2時間) 【事後学習】自然地理条件と各民族の生業にどのような関係性があるかを検討する。 (2時間) |
4 |
第3回までの内容を確認した上で清朝統治の特徴について解説する。
【事前学習】第3回目の授業で配布したプリントを読んでおくこと。 (2時間) 【事後学習】「重層的多元統治システム」の特徴を再確認する。 (2時間) |
5 |
19世紀末に至る清朝の中国東北地域統治の展開と特徴を解説する。
【事前学習】第4回目の授業で配布したプリントを読んでおくこと。 (2時間) 【事後学習】19世紀末段階における中国東北地域社会の特徴を再確認する。 (2時間) |
6 |
義和団事件と日露戦争が中国東北地域社会に与えた「衝撃」の内実を解説する(その1)。
【事前学習】第5回目の授業で配布したプリントを読んでおくこと。 (2時間) 【事後学習】二つの「戦争」が中国東北地域の清朝統治に与えた影響を再確認する。特有の理由を整理しておく。 (2時間) |
7 |
義和団事件と日露戦争が中国東北地域社会に与えた「衝撃」の内実を解説する(その2)。
【事前学習】第6回目の授業で配布したプリントを読んでおくこと。 (2時間) 【事後学習】中国東北地域における近代化の契機と方向性の特徴を再確認する。 (2時間) |
8 |
中国東北地域における政治権力の社会的基盤の特徴を解説する。
【事前学習】第7回目の授業で配布したプリントを読んでおくこと。 (2時間) 【事後学習】中国東北地域における「在地有力者層」の特徴を再確認する。 (2時間) |
9 |
中国東北地域における「新政」から中華民国成立に至る過程を解説する。
【事前学習】第8回目の授業で配布したプリントを読んでおくこと。 (2時間) 【事後学習】中国側「近代化」政策の展開とその特徴を解説する。 (2時間) |
10 |
中国東北地域における所謂「二十一箇条要求」の衝撃と張作霖地方政権成立の背景を解説する(その1)。
【事前学習】第9回目の授業で配布したプリントを読んでおくこと。 (2時間) 【事後学習】「南満洲及東蒙古ニ関スル条約」の中国東北地域に対してもった衝撃の内容を再確認する。 (2時間) |
11 |
中国東北地域における所謂「二十一箇条要求」の衝撃と張作霖地方政権成立の背景を解説する(その2)。
【事前学習】第10回目の授業で配布したプリントを読んでおくこと。 (2時間) 【事後学習】張作霖地方政府の諸施策の内容とその施策意図を整理する。 (2時間) |
12 |
中国東北地域における張作霖地方政府と日本の相互依存構造を解説する。
【事前学習】第11回目の授業で配布したプリントを読んでおくこと。 (2時間) 【事後学習】中国東北地域における張作霖地方政府と日本の「棲み分け」的相互依存関係の内容を再確認する。 (2時間) |
13 |
中国ナショナリズムの勃興と中国東北地域における日中対立構造について解説する。
【事前学習】第12回目の授業で配布したプリントを読んでおくこと。 (2時間) 【事後学習】相互依存関係が対立関係に転換する契機について再確認する。 (2時間) |
14 |
1920年代後半から張作霖爆殺(1928年)に至る中国政治の展開を解説する。
【事前学習】第13回目の授業で配布したプリントを読んでおくこと。 (2時間) 【事後学習】国民政府成立前後の中国をめぐる国際政治状況の特徴を再確認する。 (2時間) |
15 |
講義の「まとめ」として東アジア史における中国東北地域と張作霖地方政府の歴史的位置付けを確認する。
【事前学習】第14回までの講義内容を整理しておくこと。 (2時間) 【事後学習】張作霖爆殺後の中国東北地域における日中対立の方向性を考察する。 (2時間) |
その他 | |
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教科書 | 使用しない |
参考書 | 安冨歩・深尾葉子編 『 『「満洲」の成立―森林の消尽と近代空間の形成―』』 名古屋大学出版会 2009年 参考文献に関しては、毎回の授業時に紹介する。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート:第12回授業時にレポート課題を提示し第15回授業時に提出を課す。(80%)、授業参画度:毎回の授業後に提出するリアクションペーパー(コメントシート)の内容(20%) レポートに関しては、事実の正確の記述と論理的整合性を評価対象として、Blackboardのメール添付機能を利用して提出することを原則とする。コメントに関しては、授業内容の正確な把握や建設的な疑問や提言(そう考えた理由を含めて)を評価対象とする。 |
オフィスアワー | 授業終了時。 |
備考 | zoom利用を前提としています。利用環境が整っていない学生は、大学からのPC貸与等の利用を検討してください。 |