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中国文化研究４

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令和元年度以前入学者 中国文化研究４
教員名 青木隆
単位数    2 学年 2～4 開講区分 文理学部
科目群 中国語中国文化学科
学期 後期 履修区分 選択
授業の形態 オンデマンド型の遠隔授業（全15回）
Blackboard ID:20201573
授業概要 中国前近代の知識人のものの考え方は、儒教の上に成り立っている。現代においてもなお、中国の知識人の言説を理解する上で、儒教の知識は、必須の知識である。本授業では、現代に至る中国社会を形成した思想という観点から、先秦から唐代までの儒教の思想の歴史をコンパクトに講義する。
授業のねらい・到達目標 儒教思想が歴史的に中国社会において果たしていた役割についてについてそのあらましを理解することができる。
この科目は文理学部（学士（文学））のディプロマポリシーDP３，DP６及びカリキュラムポリシーCP９に対応しています。
授業の方法 所定の授業回ごとに、Blackboardを通して、PDF教材及びオンデマンド音声教材を配信する。受講生はPDF教材を予習したうえで聴取し、学修することが求められる。授業回ごとに課されるテスト・課題に取り組み、期日まで（特に指定がない場合は翌週の講義まで）に所定の方法で提出すること。
　また、Blackboardの掲示板機能を通して「質問」と「議論」の機会を提供する。予習課題、課題研究については、掲示板で全体に対してコメントする形でフィードバックする。
課題の提出方法、フィードバック方法等については、授業開始時に提示する。
授業計画
1 ガイダンス‐中国文明と儒教
中国内地を中心とする広大な地域は、古代から現代に至るまで一つの文明地域を形成し、いくつかの例外はあるが、基本的に大帝国によって統治されてきた。この地域における半永続的な帝国的統治を可能にした思想的要因として儒教思想をとらえたい。それためにはまず漢帝国の成立に到る歴史を理解する必要がある。
【事前学習】シラバスを事前に確認し、今後の学習計画を立てておくこと。 （時間2ｈ）
【事後学習】授業ノートを整理して、サブノートを作成する。 （時間2ｈ）
2 儒家の創始者・孔子その１「仁と礼」
孔子は、中国世界に文明をもたらした古の聖人たちの教えのなかに人間らしい心＝仁を探った。儒教の創始者たる孔子の思想について「仁と礼」を中心に概観する。
【事前学習】テキストを読んで、事前課題の設問に答えておくこと。 （時間2ｈ）
【事後学習】授業ノートをもとに、課題を完成させる。 （時間2ｈ）
3 儒家の創始者・孔子その２「修己治人」のプログラム
孔子は、古の聖人たちがいかにして理想社会を打ちたてたと考えたのか？儒家において理想社会を形成する原動力は「修己治人」であると考えられたことを学ぶ。
【事前学習】テキストを読んで、事前課題の設問に答えておくこと。 （時間2ｈ）
【事後学習】授業ノートをもとに、課題を完成させる。孔子の仁について説明できるようにしておく。 （時間2ｈ）
4 戦国中期の儒家・孟子その１
戦国中期以降の儒家教団が孔子を聖人と位置づけたことは孟子のテキストから確認することができる。中国世界に文明をもたらした聖人の系譜に孔子を位置づけることによって儒家の思想が形成されていったことを学ぶ。
【事前学習】テキストを読んで、事前課題の設問に答えておくこと。 （時間2ｈ）
【事後学習】授業ノートをもとに、課題を完成させる。 （時間2ｈ）
5 戦国中期の儒家・孟子その2
孔子の思想に哲学的基礎を与えたいわゆる性善説を軸に、孟子の考える王道による政治のロジックを学ぶ。
【事前学習】テキストを読んで、事前課題の設問に答えておくこと。 （時間2ｈ）
【事後学習】授業ノートをもとに、課題を完成させる。孟子の思想における「王道」と「仁義」と「性」の関係を説明できるようにする。 （時間2ｈ）
6 戦国末期の儒家・荀子その１
古の聖人が礼を制作したしたのは何故か？文明社会と人間の関係にかんする荀子の洞察を学ぶ。
【事前学習】テキストを読んで、事前課題の設問に答えておくこと。 （時間2ｈ）
【事後学習】授業ノートをもとに、課題を完成させる。 （時間2ｈ）
7 荀子その２
超大国による中国統一を予感していた荀子の課題は、人間世界に文明をもたらした古の聖人に匹敵する聖人の出現をどのように構想するかであった。彼はそれを「後王」と呼んだ。荀子の構想した政治思想を「後王」を軸にして学ぶ。
【事前学習】テキストを読んで、事前課題の設問に答えておくこと。 （時間2ｈ）
【事後学習】授業ノートをもとに、課題を完成させる。荀子の思想における「性」と「礼」と「後王」の関係について説明できるようにしておく。 （時間2ｈ）
8 漢帝国と礼教国家の確立その（1）
最初の統一王朝秦は、法家思想をもとに帝国を運営した。秦から帝国を引き継いだ漢王朝において儒教が国教とされたのはなぜか、その理由について礼を軸にして考える。
【事前学習】テキストを読んで、事前課題の設問に答えておくこと。 （時間2ｈ）
【事後学習】授業ノートをもとに、課題を完成させる。 （時間）
9 漢帝国と礼教国家の確立その（2）
前漢の歴史は、ある意味で礼教国家の仕組みを整えるに至る試行錯誤の歴史であったとされる。郊祀と宗廟の整備を軸に礼教国家形成の展開を概観する。
【事前学習】テキストを読んで、事前課題の設問に答えておくこと。 （時間2ｈ）
【事後学習】授業ノートをもとに、課題を完成させる。礼教国家と称される漢の政治の仕組みについて簡単に説明ができるようにしておく。 （時間2ｈ）
10 経書の成立その（１）
六経と総称される儒教の経書は、戦国時代から前漢にかけて作られたと考えられる。「易」「書経」「詩経」のあらましとそれらの形成の様子について概観する。
【事前学習】テキストを読んで、事前課題の設問に答えておくこと。 （時間2ｈ）
【事後学習】授業ノートをもとに、課題を完成させる。「易」「書経」「詩経」について簡単に説明ができるようにしておく。 （時間2ｈ）
11 経書の成立その（２）
「礼」「楽」「春秋」のあらましとそれらの形成の様子について概観する。
【事前学習】テキストを読んで、事前課題の設問に答えておくこと。 （時間2ｈ）
【事後学習】授業ノートをもとに、課題を完成させる。「礼」「楽」「春秋」について簡単に説明ができるようにしておく （時間2ｈ）
12 礼教国家と孝その（1）
中国はきわめて血縁を重んずる社会であり、血縁にかかわる最高の徳目は孝である。したがって中国社会でもっとも尊重される徳目は孝であると言っても過言ではない。日本人の血縁に対する考え方と中国人のそれとの違いを孝の思想を軸に学ぶ。
【事前学習】テキストを読んで、事前課題の設問に答えておくこと。 （時間2ｈ）
【事後学習】授業ノートをもとに、課題を完成させる。中国の「孝」の概念について簡単に説明できるようにしておく （時間2ｈ）
13 礼教国家と孝その（2）
漢代にもっとも流行した儒教経典は孝経であったとしばしば言われる。漢帝国が依拠した漢代の社会における孝の思想の意義について概観する。
【事前学習】テキストを読んで、事前課題の設問に答えておくこと。 （時間2ｈ）
【事後学習】授業ノートをもとに、課題を完成させる。「孝経」の教えについて簡単に説明できるようにしておく （時間2ｈ）
14 『五經正義』への道その（１）
漢代以降、経書の注釈が整備されてゆく。そして三国時代までに経書の注釈がほぼ出そろう。その間の経書注釈の歴史を概観する。
【事前学習】テキストを読んで、事前課題の設問に答えておくこと。 （時間2ｈ）
【事後学習】授業ノートをもとに、課題を完成させる。自分の間違ったところとできなかったところを確認しておくこと。 （時間2ｈ）
15 『五經正義』への道その（２）
南北朝にはそれぞれの経書にかんする学問が盛んになり、その成果が唐代に五経正義にまとめられる。その間の経書注釈の歴史を概観する。
【事前学習】テキストを読んで、事前課題の設問に答えておくこと。 （時間2ｈ）
【事後学習】授業ノートをもとに、課題を完成させる。自分の間違ったところとできなかったところを確認しておくこと。 （時間2ｈ）
その他
教科書 テキスト・課題は、プリントをBlackboardで配布します
参考書 戸川芳郎ほか 『儒教史 （世界宗教史叢書）』 山川出版社 1987年 第1版
加地伸行 『儒教とは何か　増補版 （中公新書）』 中央公論社 2015年 第1版
小島毅 『儒教の歴史 （宗教の世界史）』 山川出版社 2017年 第1版
成績評価の方法及び基準 授業内テスト(100%)
授業内テストは、各授業回で課される課題・テストの成績をもって評価する。
オフィスアワー 授業の内容にかかわる質問は、Blackbord上の掲示板で受け付ける。。質問者は、全体にフィードバックできるように自身でBlackbordの掲示板に書き込むこと。その他の質問は、stアカウントのメールで受け付ける。

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