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社会変動の社会学

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令和元年度以前入学者 社会変動の社会学
教員名 松橋達矢
単位数    2 学年 3・4 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 社会学科
学期 前期 履修区分 選択
授業の形態 オン・デマンド型(Blackboardメイン、条件が整えばMicrosoft teamsを使用)
授業概要 「過去」とのかかわりから社会変動を考える:「歴史社会学」の論理と方法
授業のねらい・到達目標 <知識><技能>
近代社会の成立とともに誕生した「近代の学」としての社会学は、前近代との比較のもとでその特質を解明するものである以上、これまで常に歴史に基礎をおき、また歴史を志向する営みとしてあった。本講義では、中・長期間の社会変動(広義のグローバル化)の中で変容を迫られてきた国家や都市、それに人々の身体を補助線として、アメリカ、ヨーロッパ、そして日本において大きなインパクトを残し、近年においても様々な研究成果を産出する「中・長期間にわたる社会変動論」としての歴史社会学の特徴を学びつつ、今日的なグローバルな課題へとつながる近代・現代社会における社会変動の様々な趨勢やその構造的特質について、歴史社会学的な手法をもとに理解することを目的としている。人間や社会の現在が過去によって規定されつつ、同時に過去を構成する再帰的な営みに目を向けることを通じて、近代・現代社会をめぐる変動の論理と実際について考えを深めていくことが目標となる。

<能力>
上記の<知識><技能>の習得を経て,以下の<能力>を育むことが目標である。
・日常生活から国際社会に至る現代社会の多層性と多様性を理解し,グローバル化する現代社会が抱える矛盾について,社会学における専門領域の観点から説明することができる。(A-2-3: 世界の現状を理解し,説明する力)

*この科目は文理学部(学士(社会学))のディプロマポリシーDP2及びカリキュラムポリシーCP2に対応しています。
授業の方法 Blackboard上での資料提示ならびに解説を柱とする。授業では、パワーポイント(+音声、掲示板・チャットツール等での補足)等を通じ各テーマに応じた写真や映像を用いるとともに、授業内で設定した課題とそれに対する疑問点の整理・提示(Googleフォーム等を使用)への取り組みと、それに対する授業内ないし次回授業冒頭で実施する解説(掲示板・チャットツール等を使用)を通じて可能な限り双方向的な遣り取りを心がける。
履修条件 特になし。
授業計画
1 イントロダクション:「歴史社会学」という作法
【事前学習】シラバスを確認し、授業全体の流れを理解しておく (1時間)
【事後学習】スケジュールとオフィスアワー、紹介された文献情報等を押さえておく (3時間)
2 歴史社会学の起源:マックス・ヴェーバーによる比較歴史社会学という方法
【事前学習】「社会学概論1・2」「社会学史1・2」の内容を復習しておく (2時間)
【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間)
3 政治的なるものの歴史社会学:社会学的想像力から歴史社会学へ
【事前学習】「社会学概論1・2」「社会学史1・2」の内容を復習しておく (2時間)
【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間)
4 「国家」の歴史社会学(1):「戦争」が「国家」をつくった?(A-2-3)
【事前学習】「戦争」と「国家」、「社会福祉」の関係を自分なりに調べておく (2時間)
【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間)
5 「国家」の歴史社会学(2):「国家」の能力と正当性が問題化されるとき――「民間軍事会社」と「崩壊国家」(A-2-3)
【事前学習】ハリウッド映画において「傭兵」がどのように描かれてきたかを調べておく (2時間)
【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間)
6 「国家」の歴史社会学(3):ナショナリズムとグローバリズムの関係性(A-2-3)
【事前学習】「ナショナリズム」と「グローバリズム」の関係性をアメリカ等を例に調べておく (2時間)
【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間)
7 「国家」の歴史社会学(4):主権国家と国家承認をめぐる基本的視点としての「世界システム」論(A-2-3)
【事前学習】「国連」中心の世界システムの形成過程とその中における「民族」問題や「未承認国家」問題がどのように採り上げられているかを調べておく (2時間)
【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間)
8 ミニテストによる内容確認とここまでの解説
【事前学習】第2回~第7回の内容を復習しておく (8時間)
【事後学習】授業内の解説をもとに、再度これまでの話の流れを確認しておく (2時間)
9 国家・身体・都市(1):社会的インフラを経由した統治・知・権力(A-2-3)
【事前学習】近代的な国民国家の成立の歴史を復習しておく (2時間)
【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間)
10 国家・身体・都市(2):「文化」×「伝統」×「ナショナリズム」=?(A-2-3)
【事前学習】日本の伝統や慣習の例をひとつ挙げ、その成立の歴史がどのように語られているかを調べておく (2時間)
【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間)
11 国家・身体・都市(3):「文明化」という視点に見る「2つの暴力」への問い①(礼儀作法と「紳士」)(A-2-3)
【事前学習】今日人々に共有されている「マナー」の例をひとつ挙げ、その成立の歴史がどのように語られているかを調べておく (2時間)
【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しておく再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間)
12 国家・身体・都市(4):「文明化」という視点に見る「2つの暴力」への問い②(日本における「文明化」の矛盾と都市騒乱)(A-2-3)
【事前学習】明治時代における「文明開化」と「日比谷焼き打ち事件」において調べておく。 (2時間)
【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間)
13 国家・身体・都市(5):「文明化」という視点に見る「2つの暴力」への問い③(「紳士」のスポーツという矛盾)(A-2-3)
【事前学習】サッカーの「フーリガン」の歴史とグローバル化の関係を調べておく (2時間)
【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間)
14 国家・身体・都市(6):「文明化」という視点に見る「2つの暴力」への問い④(「スポーツ」と「ナショナリズム」のあいだ)(A-2-3)
【事前学習】スポーツと「ナショナリズム」の関係をメディア記事等で調べておく (2時間)
【事後学習】終了後にアップされる講義スライドを確認し、再度話の流れを確認しつつ、授業内課題への回答を再度検討しておく。 (1時間)
15 まとめと振り返り:社会変動の趨勢から国家・身体・都市の在り方を考える
【事前学習】第2回~第14回までの内容を確認しておく (8時間)
【事後学習】解説を踏まえ、これまでの振り返りを行う (2時間)
その他
教科書 使用しません。
参考書 佐藤成基 『国家の社会学』 青弓社 2014年
それ以外は、授業中に適宜紹介します。
成績評価の方法及び基準 レポート:身近なモノやコト等を出発点に、今日的なグローバルな課題へとつながる近代・現代社会における社会変動の様々な趨勢やその構造的特質について、歴史社会学の知見に基づき理解・説明ができているか否か(A-2-3: 世界の現状を理解し,説明する力)(50%)、授業内(googleフォーム等)ないしBlackboardを活用してのミニ課題の記載内容(授業テーマに関わる自らの考えや授業内で取り扱った内容について説明できているか否か)から総合的に評価します。(50%)
オフィスアワー 基本的にはgoogleフォームで作成した問い合わせフォームで一括して受け付け、内容に応じてBlackboard等の掲示板やメール等でフィードバックします。
備考 【初回講義開始までに、当該授業のBlackBoardのコース登録を行うこと】
20202028 : 2020社会変動の社会学(松橋達矢・前・金3)

授業計画は進行の度合いや内容の多寡によって前後することがあります。
なお、高校の「日本史」「世界史」「政治・経済」「現代社会」の教科書を事前に読んだ上で、新聞やニュース等に目を通しておくと、講義の理解を助けます。

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