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国際社会論

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令和元年度以前入学者 国際社会論
教員名 松橋達矢
単位数    2 学年 2・3 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 社会学科
学期 後期 履修区分 選択
授業の形態 オン・デマンド型(Blackboard&Onedriveメイン)
*履修前にBlackboardの登録を済ませておくこと[20202033 : 2020国際社会論(松橋達矢・後・金3)]
授業概要 グローバル化する現代社会は、様々な社会集団・組織の機能を変質させ、リスクの個人化をもたらしていますが、社会学は表出する諸課題に対してどのような貢献ができるでしょうか。
この講義では、様々な側面を有する「国際社会」を捉えるための視点・方法を学ぶことを通じて、ローカルなもの、ナショナルなもの、グローバルなものの相互依存が拡大する現代社会の特質に接近するとともに、グローバル時代にふさわしい社会学的想像力を磨く事を目的としています。
授業のねらい・到達目標 <知識><技能>
①ローカルなもの、ナショナルなもの、グローバルなものの相互依存が拡大する現代社会の特質に接近するために必要となる、「国際社会」を捉えるための視点・方法が習得できる 。
②輸送・通信技術の急速な進展を背景とするグローバリゼーションがもたらす均一性と多様性について、身近なヒト・モノ・コト・場所の連なりから説明できる。

<能力>
上記の<知識><技能>の習得を経て、以下の<能力>を育むことが目標である。
・グローバル化する現代社会における社会学の役割を理解し、そのことを踏まえ国際社会が直面する問題について,行為を中心に,構造や変動,自我や関係,などの観点から説明することができる。(A-2-2 世界の現状を理解し説明する力)。

*この科目は、文理学部(学士(社会学))のディプロマポリシーDP2、およびカリキュラムポリシーCP2に対応しています 。
授業の方法 パワーポイント動画配信(音声&映像)による講義形式で行います。なお授業では、各テーマに応じた写真や動画を紹介することで理解を深める一助としつつ、テーマに付随した関心や理解を問うための作業課題への取り組みやコメントの記載(Microsoft formsで一括)、それに対する授業&作業課題終了後の課題解説を通じたフィードバック(Blackboard等を経由)によって、可能な限り双方向的なやり取りを目指します。
授業計画
1 イントロダクション:「国際・社会学」「国際社会・学」「都市/地域研究」の視座
【事前学習】シラバスを確認し、授業全体の流れを理解しておく。 (1時間)
【事後学習】スケジュールとオフィスアワー、紹介された文献情報等を押さえておく。 (1時間)
2 「国際社会」はいかに自覚されたか:国際化の起源と諸側面
【事前学習】入国管理に代表される日本の「外国人」政策の概要を調べておく。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえ、事前学習で調べた日本の「外国人」政策を分類する。 (2時間)
3 「国際化」から「グローバル化」へ(1):焦点としての「移動」と「生」(A-2-2)
【事前学習】「グローバル化」時代において人間の「生」がどのように語られているかを調べておく。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえ、事前学習で調べた人間の「生」の語られ方が階層によってどのような違いがあるか、整理・検討する。 (2時間)
4 「国際化」から「グローバル化」へ(2):反「グローバリゼーション」という逆説
【事前学習】アンチ・グローバリゼーションがどのように語られているかを調べておく。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえ、事前学習で調べたアンチ・グローバリゼーションの動きについて、対象領域や活動主体ごとに整理・分類する。 (2時間)
5 「国際化」から「グローバル化」へ(3):文化の「グローバル化」という「鈍さ」と「グローバル化」の多元性(A-2-2)
【事前学習】れぞれの国の「食」の在りかたがどのように変質しているか、日本を例に調べておく。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえ、「日本」に新たに入ってきた「食」がどのように「現地化」していったか、事例を一つ採り上げ説明してみる。 (3時間)
6 「新自由主義」下の「国民国家」(1):ショック・ドクトリンという視点
【事前学習】「ショック・ドクトリン」ということばの意味とその経緯について調べておく。 (2時間)
【事後学習】講義の内容と解説をもとに、アメリカと中南米の関係を調べてみる。 (3時間)
7 「新自由主義」下の「国民国家」(2):グローバル化は国民国家を衰退させるか?(A-2-2)
【事前学習】「新自由主義」「保護主義」ということばの意味とその歴史的経緯について調べておく。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえ、「新自由主義」の何が「新しい」のか、それが社会学の議論とどのように結びつくのか、検討する。 (2時間)
8 超国籍企業と不均等発展(1):高付加価値の特化とリロケーションの進展(A-2-2)
【事前学習】「超国籍企業」ということばの意味とその歴史的経緯について調べておく。 (2時間)
【事後学習】「超国籍企業」の例を一つ採り上げ、その活動の歴史を「高付加価値の特化」と「リロケーションの進展」から整理する。 (2時間)
9 超国籍企業と不均等発展(2):「ブランド」からグローバル化を考える(ファッション編)――「贅沢」の大衆化・民主化・産業化(2)(A-2-2)
【事前学習】「シャネル・エルメス・ヴィトン」のHPにおいて、それぞれのブランドの歴史がどのように紹介されているか調べておく。 (1時間)
【事後学習】講義内容ならびに事前学習の内容を踏まえ、ラグジュアリー・ブランドがもつ「神話」の起源がどのように表象されているか、を調べまとめる。 (1時間)
10 超国籍企業と不均等発展(3):「ブランド」からグローバル化を考える(スポーツ編)――売り手側によるブランド化の焦点としての「信頼」と「多様性」
【事前学習】近年のスポーツにおける「人種差別」の問題とそれへの「スポーツ・ブランド」の対応について調べておく。 (1時間)
【事後学習】「ナイキ」のyoutube公式チャンネルにアクセスし、CMに映し出されている人々の特徴をまとめておく。 (2時間)
11 超国籍企業と不均等発展(4):「ブランド」からグローバル化を考える(アンチ・ブランド編)
――「搾取工場」批判から「ブランド」批判へ
【事前学習】今日における「ブランドバッシング」の典型例を調べてまとめておく。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえ、「ブランドバッシング」の対象となった「ブランド」が、その後どのような対応をとり「社会的責任」の推敲を図ろうとしたかを調べておく。 (2時間)
12 超国籍企業と不均等発展(5):「ブランド」からグローバル化を考える(食とライフスタイル編①
――「一杯のコーヒー」から何が見えるか
【事前学習】「コーヒー」生産の歴史とその課題を調べてまとめておく。 (2時間)
【事後学習】講義の内容と解説をもとに、スターバックスの歴史を調べてみる。 (3時間)
13 超国籍企業と不均等発展(6):「ブランド」からグローバル化を考える(食とライフスタイル編②)
――新たな商品としての「倫理」(A-2-2)
【事前学習】「エシカル」をテーマにした新聞記事等を調べ、どのような領域・業界でそのような動きが進んでいるか、調べておく。 (1時間)
【事後学習】「倫理的消費/エシカルな消費」と旧来の「不買運動」がどのように連続する/しないのか、自身の考えをまとめておく。 (2時間)
14 超国籍企業と不均等発展(7):「ブランド」からグローバル化を考える(フェア・トレード編)
――「新自由主義」と「倫理的消費」の交差は何を意味するか(A-2-2)
【事前学習】「フェア・トレード」の現状と課題について調べておく。 (2時間)
【事後学習】新自由主義下における「社会的公正」を実現する際の困難についてまとめる。 (2時間)
15 振り返りとまとめ
【事前学習】第1回から第14回までに学んだ内容を整理しておく。 (5時間)
【事後学習】身近な事例からグローバル化する現代社会の特質を整理する。 (2時間)
その他
教科書 教科書は指定しません。
参考書 ロビン・コーエン、ポール・ケネディ 『グローバル・ソシオロジーⅠ格差と亀裂』 平凡社 2003年
ナオミ・クライン 『ブランドなんか、いらない[新版]』 大月書店 2009年
その他、授業内で適宜紹介します。
成績評価の方法及び基準 レポート:「身近なモノ」を入り口に「グローバル化」する現代社会の特質について説明してもらうことで、社会学の視点から自身の日常と国際社会の変化を結びつけながら、国際社会の現状を理解できているか否かを(A-2-2 世界の現状を理解し説明する力)(50%)、授業参画度:講義の内容に即して提示される授業内/外の課題の提出状況やその記載内容に即 して、講義内容の理解やグローバル化する現代社会への関心が高まっているか否かを評価します(A-2-2 世界の現状を理解し説明する力)。(50%)
オフィスアワー 基本的にはgoogleフォームで作成した問い合わせフォームで一括して受け付け、内容に応じてBlackboard等の掲示板やメール等でフィードバックします。

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