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令和元年度以前入学者 | 人間環境論 | ||||
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教員名 | 井村博宣 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 3 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 地理学科 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業の形態 | Zoom、Blackboardによるオンライン授業に課題研究を交えて実施する。 |
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授業概要 | 「自然と人間のかかわり」は、人文地理学がもつ古くて新しい、重要な本質的探究課題のひとつである。社会的諸条件の発展が著しい今日では、自然環境だけでなく社会環境も加えて「環境と人間のかかわり」と捉えるのが適切である。そこで本講義では、自然環境に社会環境を加えて生態的に分析する人文地理学の研究方法について学んだ後、担当者の研究成果の中から精選した農業漁業や観光業の地域展開等の具体的事例を通して、「環境と人間のかかわり」を生態的に捉えて考察する方法を修得する。なお、本講義は、帰納法的立場から産業の立地展開を考察しており、学科専門科目「経済地理学」で学んだ演繹法による立地論と相互補完関係にある。授業では両者を比較しながら、伝統的地理学のもつ長所を教授する。またこれらの授業を通して、高等学校での実務経験を活かし、中学校・高等学校「地理」の教科指導において必要な、地理的なものの見方・考え方についても解説する。 |
授業のねらい・到達目標 | 環境と人間のかかわりについて、具体的な事例を通して生態的に捉え分析し説明できる。地理的な見方・考え方について、具体的な事例を通して説明できる。 この科目は文理学部(学士(地理学))のDP1,2及びCP1,2に対応しています。 経験や学修から得られた豊かな知識と教養を基に,自己の倫理観を倫理的な課題に適用することができる(DP1-3)。 日本及び世界諸国の自然環境や社会,経済,文化などの現状および相互関係を,地理学的視点に基づいて説明することができる(DP2-3)。 |
授業の方法 | 講義形式。主としてパワーポイントを用いた講義形式にて行う。授業は、毎時のテーマに従い担当者の研究成果の中から関係論文を選び、その図表に現地の写真を加えて解説する。 本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とします。 |
履修条件 | 地理学科専門科目「経済地理学」の内容を踏まえたうえで授業を展開します。 |
授業計画 | |
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1 |
境環・環境論とは
【事前学習】シラバスを確認し,授業全体の流れを理解しておくこと。 (1時間) 【事後学習】第2回目以降の授業に備え、授業で説明した内容について整理し理解しておくこと。 (1時間) |
2 |
地域差・差額地代と経済的価値(DP2-3)
【事前学習】2年次必修科目の経済地理学で学んだ論理的思考方法の演繹法と帰納法の違いや差額地代について理解し直しておくこと。 (1時間) 【事後学習】授業で説明した内容を整理し理解しておくこと。地域差を実証する方法と、そのなかで伝統的地理学がもつ帰納法の長所について理解しておくこと。 (1時間) |
3 |
チューネンの農業立地論と北海道の酪農(DP2-3)
【事前学習】指示した論文を読み理解しておくこと(理解度の確認あり)。2年次必修科目の経済地理学で学んだチューネンの立地論について理解し直しておくこと。 (3時間) 【事後学習】授業で説明した内容を、差額地代に留意し理解しておくこと。 (3時間) |
4 |
北海道における酪農地域の立地要因(DP2-3)
【事前学習】天塩町の自然環境について調べておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業で説明した内容を、自然環境と社会環境、地域差に留意し、酪農の立地経緯について理解しておくこと。 (2時間) |
5 |
コアユの経済的価値変化(DP2-3)
【事前学習】指示した論文を読み理解しておくこと(理解度の確認あり)。琵琶湖とコアユについて調べておくこと。 (3時間) 【事後学習】授業で説明した内容を、社会環境の変化が生じる前の時代と後の時代における経済的価値の変化について整理し理解しておくこと。 (3時間) |
6 |
コアユが支える日本の河川漁業 (DP2-3)
【事前学習】第5回の授業で学んだ内容を理解し直しておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業で説明した内容を、合理的な一元管理体制とその弊害や経済的価値の変化に留意し理解しておくこと。 (2時間) |
7 |
アユ養殖地域の形成(DP2-3)
【事前学習】指示した論文を読み理解しておくこと(理解度の確認あり)。安曇川平野、那賀川平野、和歌山平野の自然環境について調べておくこと。 (3時間) 【事後学習】授業で説明した内容を、資本や技術と立地場所等に留意し理解しておくこと。 (3時間) |
8 |
過度な経済性の追求が招いた弊害
【事前学習】第7回の授業で学んだ内容を理解し直しておくこと。オイルショックについて調べておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業で説明した内容を、盛衰地域分化の経緯に留意し理解しておくこと。 (2時間) |
9 |
産地間競争の激化と経営対応(DP2-3)
【事前学習】バブル経済について調べておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業で説明した内容を、存続の経緯に留意し理解しておくこと。 (2時間) |
10 |
本四架橋の経済的効果(DP2-3)
【事前学習】本州四国連絡橋について調べておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業で説明した内容を、時間短縮効果と費用削減効効果に留意し理解しておくこと。 (2時間) |
11 |
政策・グローバル化等の影響(DP2-3)
【事前学習】ウナギの輸入状況について調べておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業で説明した内容を、立地条件と減反政策や為替相場に留意し理解しておくこと。 (2時間) |
12 |
環境認知の集団的差異(DP2-3)
【事前学習】第1回授業で学んだ環境、とくに知覚の環境(頭中の環境)について理解し直しておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業で説明した内容を、環境認知がイメージ形成や人間行動に及ぼす影響に留意し理解しておくこと。 (2時間) |
13 |
讃岐うどんブームに伴う観光行動の変化(DP2-3)
【事前学習】香川県の観光について調べておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業で説明した内容を、環境認知が具体的な観光行動や地域に及ぼす影響について整理し理解しておくこと。 (2時間) |
14 |
理解度の確認と解説(DP1-3,2-3)
【事前学習】第1回~第13回の授業の内容について理解し直しておくこと。 (2時間) 【事後学習】解説を参考に理解度の低いところを中心に整理し直して理解を深めておくこと。 (2時間) |
15 |
講義内容の復習・解説による理解度の深化(DP1-3,2-3)
【事前学習】第1回~第14回の授業の内容について理解し直しておくこと。 (1時間) 【事後学習】到達目標に従い学んだ内容を振り返り、環境と人間のかかわりについて、具体的な事例を通し生態的に捉えて分析して説明できるよう、さらにその理解を深めておくこと。 (1時間) |
その他 | |
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教科書 | 教科書は使用しない。担当者の論文や著書などから、この講義に相応しい箇所を精選して使用し,必要に応じてプリントを配布する。 |
参考書 | 参考書は,その都度紹介する。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート:論文講読(その理解度の確認を含む)(30%)、授業内テスト(50%)、授業参画度(20%) レポートは、指示した論文を講読しまとめ、その内容の理解度を確認し評価する。 授業参画度は、授業内容の理解度の確認を含めたリアクションペーパー・小テスト等を適宜実施し評価する。 |
オフィスアワー | 遠隔授業時は、開講時に指示する。 対面授業時は、木曜日の12:30~13:30、場所は8号館5階A-506研究室とする。 |
備考 | ①Zoomへの参加はBlackboardでの指示に従ってください。 ②入室時間はセキュリティ対策のために授業開始(時間割時刻)20分までに制限する。 ③授業中は資質向上のために手書きのノートを推奨し板書等の撮影や録音等は禁止する。 ④本講義に関する連絡は、授業時もしくは地理学科掲示板(3年生欄)にて行う。 ⑤校務による休講も予想され、その場合には補講を実施する。 |