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令和元年度以前入学者 | 確率統計序論1(含演習) | ||||
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教員名 | 黒田耕嗣 | ||||
単位数 | 3 | 学年 | 2 | 開講区分 |
文理学部
(他学部生相互履修可) |
科目群 | 数学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業の形態 | 会議システムを使用する。ただし、この授業で使用するシステムとその使い方については、第1回授業で詳述する。 |
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授業概要 | 確率論の基礎を学び,さまざまな確率分布の取り扱いに習熟することをめざす. 近年,確率論は数学のみならず物理学や経済学などのさまざまな分野において重要性を増しているので 授業内容においても物理学,経済学を意識した形で確率論がこれらの分野でどのように用いられているのかについても解説する.また数理統計の基礎概念, 点推定,区間推定,仮説検定 については例題を多く活用することによって, 数理統計の手法に習熟することを目指す. 更に, ランダム・ウォーク, ブラウン運動と言った確率過程についても述べる.また回帰分析 については実例を多く挙げることにより, 実践的な処理方法を身に付ける. |
授業のねらい・到達目標 | ・離散型確率分布(二項分布, Poisson分布, 幾何分布) についてモーメント母関数, 期待値,分散の計算が出来るようにする. ・連続型確率分布(正規分布,指数分布,一様分布,カイ2乗分布,t分布, F分布,対数正規分布) についてモーメント母関数, 期待値,分散の計算が出来るようにする. ・独立確率変数列と分布の再生性(正規分布,Poisson分布,カイ2乗分布等) ・結合確率密度関数の取り扱い, 周辺分布,共分散が求められるようにする. ・条件付き確率と条件付き期待値についてさまざまな問題(経済やリスク管理問題への応用)に対処できるようにする. ・大数の法則, 中心極限定理,大偏差原理について,これらの法則がどのようにさまざまな分野で応用されているのかを理解する. この科目は文理学部(学士,数学)のディプロマポリシーDP3,4,5,6,8 及びカリキュラムポリシーCP3,4,56,8に対応している。 ・自らが獲得してきた数理科学的知識を基礎とし,その上で既存の知識にとらわれることなく数理科学的根拠に基づいて考察することが出来る. (A-3-3) ・日常生活における現象に潜む科学的問題を発見し, 専門的知識に基づいて解決策を作成できる.(A-4-3) ・与えられた問題に取り組む気持ちをもつことができる. (A-5-1) ・親しい人々とコミュニケーションを取り, 専門的知識について正しく説明することができる.(A-6-2) ・自分の学習経験の振り返りを継続的に行うことができる。(A-8-1) |
授業の方法 | 基本的に講義形式であるが,演習を数多く行い実践的な能力を養う. 将来, 金融系企業におけるリスク管理, 製造業におけるマーケティングなどの確率統計の知識を必要とする場面に出くわしたとき,きちんと対応がとれる能力を見につけることを目指す. 演習問題は基本的に毎回配布し, 授業中に処理できなかった問題の解答は次回配布するようにする. |
履修条件 | 微積分の計算ができないと全く授業にはついてこられないので, 微積分の単位を取得していることを必須条件とする.他学科の学生に関しても同様である. |
授業計画 | |
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1 |
離散型確率分布1 : 2項分布についてモーメント母関数,期待値,分散の計算. (2項定理についての復習を行う) および確率変数の独立性とモーメント母関数との関係. 【事前学習】2項定理について復習をしておく. (2時間) 【事後学習】多項分布についての演習問題を課す. (3時間) |
2 |
離散型確率分布2: Poisson分布についてモーメント母関数,期待値, 分散の計算. (テーラー展開の復習を行う)
【事前学習】テイラー展開の計算が出来るようにしておく,特に指数関数. (2時間) 【事後学習】2項分布とPoisson分布の関係に関する演習問題を課す. (3時間) |
3 |
離散確率分布3 : 幾何分布, 超幾何分布, 負の2項分布についてモーメント母関数,期待値,分散の計算.
【事前学習】無限等比級数に関して復習しておく (2時間) 【事後学習】負の2項展開等の演習問題を課す (3時間) |
4 |
連続型確率分布1: 正規分布についてモーメント母関数, 期待値,分散の計算. (2重積分,変数変換, ガウス積分などの復習を行う) 【事前学習】積分法の復習,極座標の復習 (2時間) 【事後学習】ガウス積分等に関する演習問題を課す. (3時間) |
5 |
連続型確率分布 2 : 指数分布, 一様分布についてモーメント母関数, 期待値,分散の計算 (指数関数の積分に関する復習,部分積分の復習を行う.) 【事前学習】不等式で表される3次元領域の体積の計算法を復習しておく (2時間) 【事後学習】3次元一様分布に関する演習問題を課す. (3時間) |
6 |
ガンマ関数,ベータ関数の基本性質および計算例を学ぶ
【事前学習】部分積分の復習をしておく (2時間) 【事後学習】ガンマ関数,ベータ関数を用いるさまざまな積分法の演習を課す. (3時間) |
7 |
独立確率変数に関するconvolutionの計算法
【事前学習】不等式で表される領域の図示に関する問題の復習 (2時間) 【事後学習】さまざまな計算例を演習問題として課す (3時間) |
8 |
独立な確率変数の関数として表される確率変数の確率密度関数の計算
【事前学習】2重積分,変数変換について復習をしておく (2時間) 【事後学習】さまざまな計算例を演習問題として課す (3時間) |
9 |
カイ2乗分布, t分布,F分布の導出
【事前学習】2重積分,変数変換について復習をしておく (2時間) 【事後学習】さまざまな計算例を演習問題として課す (3時間) |
10 |
大数の法則, チェビシェフの不等式
【事前学習】期待値,分散の計算の復習 (2時間) 【事後学習】さまざまな計算例を演習問題として課す (3時間) |
11 |
中心極限定理と特性関数
【事前学習】複素関数の復習 (2時間) 【事後学習】テイラー展開を用いた中心極限定理の証明法の演習問題 (3時間) |
12 |
中心極限定理の応用
【事前学習】中心極限定理を復習しておく (2時間) 【事後学習】中心極限定理の応用に関する演習問題を課す (3時間) |
13 |
大偏差原理とエントロピー
【事前学習】中心極限定理の復習 (2時間) 【事後学習】大偏差原理の導出法についての復習 (3時間) |
14 |
条件付き確率と条件付き期待値
【事前学習】高校で習った条件付き確率の復習 (2時間) 【事後学習】さまざまな計算例を演習問題として課す (3時間) |
15 |
授業内テスト
【事前学習】前回までの復習 (2時間) 【事後学習】テスト問題の解答をチェックする (2時間) |
その他 | |
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教科書 | 教科書はとくに指定しないが, 授業内容の概要および演習問題のプリントは毎回配布する. |
参考書 | 国沢清典 『確率統計演習1』 培風館 |
成績評価の方法及び基準 | 授業内テスト(100%) 微積分計算能力がかなり必要である。 毎回配布する演習問題と同等のレベルの問題を出題する。 見やすい答案を書いているかどうかも大いに成績評価に反映させる。 見づらい答案は評価の対象外とする場合もある. |
オフィスアワー | 火曜日 12:00から13:00研究室にて |