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代数学2(含演習)

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令和元年度以前入学者 代数学2(含演習)
教員名 吉田健一
単位数    3 学年    3 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 数学科
学期 後期 履修区分 選択必修
授業の形態 ②主としてオンデマンド型授業(授業録画配信,演習は同時双方向型)

Blackboard のコースID: 20203097代数学2 (火曜日2限,水曜日4限)
授業概要 ガロア理論を通じて,多項式の計算に習熟し,代数系(群・環・体)の理論の理解を深める。
授業のねらい・到達目標 ・群・環の基本概念を説明できる。
・3次・4次方程式のガロア群を求めることができる。
この科目は文理学部(学士(数学))のディプロマポリシー DP3,4,5,6,8 及びカリキュラムポリシー CP3,4,5,6,8に対応している。
・物事を既存の知識にとらわれることなく,科学的根拠に基づいて論理的・批判的に考察し,説明することができる(A-3-3)。
・日常生活における現象に潜む科学的問題を発見し,専門的知識に基づいて解決案を作成できる(A-4-3)。
・新しい問題に取り組む意識を持ち、そのために必要な情報を収集することができる(A-5-2)。
・自分の学修経験の振り返りを継続的に行うことができる(A-8-1)。
授業の方法 <オンデマンド型授業>
・スライド教材(主にpdf ファイル)を Blackboard 教材を通して配布する。ダウンロードできるが,各自ノートを作成することを強く勧める。
・スライド教材の説明用動画を 【One Drive のファイル共有】にて配信する(ダウンロードはできない)。
・各回毎に宿題(約1ページ)を提出してもらう(提出日を記録しておくことが望ましい)。期限は原則として翌週までとするが,厳密ではない。一定期間経過後は「遅延」として取り扱う(1点減点)。問題が解けない場合は「ノートまとめ」で代用することができる(1点減点)。
・お勧めの提出方法は Blackboard のツールを使って,メールに添付して指示された先に提出する方法であるが,不明の点がある場合は別のメールやラインで問合せしてもよい。また,宿題は友人と議論して理解を深めた上で提出して構わない。
・課題はノートを写メするか,pdf ファイル形式が望ましい。ファイル内に【学籍番号,氏名,問題番号】を明記するのを忘れずに!
・課題のフィードバックは全体向けの解答を配信するとともに,簡単なチェックをして【One Drive のファイル共有】で本人に返却する。 そのため,Outlook (転送可)を使用できるよう準備すること!
<オンデマンド型試験>
・一定の期限内に配信された問題を解き,指定された期限内(数時間の予定)に提出してもらうため,当日の予定はあけておくこと。宿題と異なり,他人との相談は認められない。当日の一定時間は Zoom で問合せができるよう待機している。
<同時双方向型> ※原則として,火曜日の2限に行う予定。
・演習は,Zoom を用いて演習を行う。宿題の解説,宿題の類題解説,演習問題,質問コーナーを設ける予定である。
・この演習への参加は授業参画度の一部として評価(加点)されるが,出席できないことで不合格になることはない。
・演習においては,ブレイクアウトセッションを用いてグループディスカッションを行う場合があるので,「顔出し」ができる状況で参加すること。また,学籍番号と氏名を表示すること。
履修条件 特になし。
授業計画
1 ガロア理論の背景説明,3次方程式のカルダノの解法を学ぶ。
【事前学習】シラバスを確認し,ガロアについて調べてくること。 (1時間)
【事後学習】宿題として、カルダノの解法の演習問題を解いて翌週に提出すること(A-4)。 (2時間)
2 4次方程式のフェラリの解法を学ぶ。
【事前学習】高校で学んだ3次以下の多項式の因数分解,解と係数の関係を復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】宿題として,フェラリの解法の演習問題を学修し,翌週に提出すること(A-4)。 (2時間)
3 体の定義と多項式環
【事前学習】環について復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】宿題として、部分体であるかどうかの判定の仕方を学び,翌週提出すること(A-4)。 (2時間)
4 有限次代数拡大1:単純拡大とその拡大次数の計算方法を学ぶ。
【事前学習】集合の包含関係,ベクトル空間の次元について復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】宿題として,体の拡大次数の計算例を解き,翌週に提出すること(A-4)。 (2時間)
5 有限次代数拡大2:多項式の既約性の判定法を修得する。
【事前学習】高校で学んだ4次以上の多項式の因数分解,割り算について復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】宿題として,Eisensteinの既約判定法の例題を解いて,翌週に提出すること(A-4)。 (2時間)
6 有限次代数拡大3:タワー型定理を通して,やや複雑な拡大体の次数の計算の仕方を修得する。
【事前学習】これまでに学んだ「簡単な」体の拡大次数の計算の仕方を復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】タワー型定理の証明を復習し,理解して,その証明を提出すること(A-5)。 (2時間)
7 オンデマンド中間試験とその解説:第6回までに学んだ,4次以下の方程式の解法と,有限次代数拡大の次数の計算の仕方をどれくらい理解しているかを,オンデマンド型試験として評価する(A-3, A-4, A-5)。
【事前学習】第1~6回までの講義スライドを復習しておくこと。 (3時間)
【事後学習】解説を聞き,できなかった問題を解きなおすこと(A-8)。 (2時間)
8 群論の復習:対称群の計算方法,正規部分群について復習する。
【事前学習】代数学序論2で学んだ対称群の計算方法を復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】宿題として,対称群の計算例題,正規部分群の決定を解いて,翌週に提出すること(A-4)。 (2時間)
9 ガロアの理論1:正規拡大と自己同型群の定義,計算方法を学ぶ。
【事前学習】環の準同型,部分群について復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】宿題として,自己同型群の計算例題を解いて,翌週に提出すること(A-4)。 (2時間)
10 ガロアの理論2:ガロア理論の基本定理,不変部分体,根の置換とガロア群の関係について学ぶ。
ガロアの基本定理の証明の概要を理解する(A-5)。
【事前学習】部分体,対称群について復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】宿題として,不変部分体の例題を解き,翌週に提出すること(A-4)。 (2時間)
11 3次方程式のガロア群:3次方程式の判別式を導き,そのガロア群の決定方法を学ぶ。
【事前学習】恒等式,対称式について復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】宿題として,3次方程式のガロア群の計算例を解き,提出すること。 (2時間)
12 4次方程式のがロア群:4次方程式のガロア群(2面体群がガロア群になる場合)を学ぶ。
【事前学習】位数8の群の部分群について復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】宿題として,位数8の群の演算表と4次方程式の中間体の例題を解き,提出すること(A-4)。 (2時間)
13 5次方程式のガロア群:5次方程式で代数的に解けない例を具体的にあげる。円分多項式の計算方法を学ぶ。
【事前学習】多項式の因数分解について復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】円分多項式の計算例題を解き,宿題として提出すること(A-4)。 (2時間)
14 オンデマンド期末試験とその解説:第8回以降で学んだ「ガロア群」の具体的な計算方法を修得しているかを期末試験を通して評価する(A-3, A-4, A-5)。
【事前学習】第7回以降の内容を中心にこれまでの講義全体の内容を復習しておくこと。 (3時間)
【事後学習】解けなかった問題を解きなおすこと(A-8)。 (2時間)
15 振り返り:講義の振り返り動画を閲覧し,がロア理論とは何かを考える。
【事前学習】講義全般について,ノートを見直しておくこと(A-8)。 (2時間)
【事後学習】講義で得たものについて,レポートを提出すること(A-8)。 (2時間)
その他
教科書 渡辺敬一,草場公邦 『代数の世界・改訂版 (すうがくぶっくす)』 朝倉書店 2012年 第1版
なし
参考書 J. ロットマン(訳:関口次郎) 『ガロア理論』 シュプリンガー・フェアラーク東京 1997年 第1版
渡辺敬一 『環と体 (講座,数学の考え方)』 朝倉書店 2012年 第1版
成績評価の方法及び基準 レポート(5%)、授業内テスト(30%)、授業参画度(60%)、ノート提出(講義内で連絡予定)(5%)
授業内テストは中間試験,期末試験の成績を評価する。
宿題の提出状況(リアクションペーパーを兼ねる)と授業内演習への参画度を授業参画度として評価する。
各能力の修得状況については,試験,演習への参加状況,宿題の提出状況を通して評価する。
オフィスアワー 演習の質問コーナーで声をかけるか,宿題の提出時に記載して下さい。
備考 代数学序論2,代数学1を受講している方が望ましい。
履修登録以外にも、Blackboard にも必ず登録して下さい。
宿題などの提出の際に,問題番号や氏名を忘れる人が多いと手間がかかり,返却に支障が出ます。忘れずに明記して下さい。

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