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令和元年度以前入学者 | 解析学特論4 | ||||
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教員名 | 中石健太郎 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 3 | 開講区分 |
文理学部
(他学部生相互履修可) |
科目群 | 数学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業の形態 | オンデマンド型の授業(音声解説付きスライド資料配信)12回と課題研究3回を組み合わせる。 |
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授業概要 | 解析学が応用される場面をいくつかのトピックを選んで紹介する。 ・有限マルコフ連鎖とペロン・フロベニウスの定理 その応用として グーグルのページランキング・システム(検索結果の順位付け)他。 ・複素解析 その応用としてニューラルネットワークの同一性定理他。 ・その他 受講者の理解度に応じてトピックを入れ替えることもある。 |
授業のねらい・到達目標 | 線形代数で扱われるペロン・フロベニウス(Perron-Frobenius)の定理を有限マルコフ連鎖という確率モデルに適用してエルゴード定理を証明する。その数理的構造を理解し応用していくことを目標とする。具体的な応用例としてグーグルのページランキング・システムを創立者たちの論文に従って解説する。 後半では複素解析の応用としてFeffermanによるニューラルネットワークの同一性定理を解説する。 これらのトピックを通じて解析学的手法がどのように応用され活用されていくかを感じてもらいたい。 この科目は文理学部(学士(理学))のディプロマポリシーDP1, DP3, DP4, DP6 及びカリキュラムポリシーCP7, CP9に対応している。 なお,新カリキュラム(令和2年度以降入学者対象)では,この科目は文理学部(学士(数学))のディプロマポリシー DP3,4,5,8及びカリキュラムポリシー CP3,4,5,8 に対応している。 ・自らが獲得してきた数理科学的知識を基礎とし、その上で既存の知識にとらわれることなく、数理科学的根拠に基づいて論理的に考察することができる(A-3-3)。 ・日常生活における現象に潜む数理科学的問題を発見し、専門的知識に基づいて解決案を作成できる(A-4-3)。 ・新しい問題に取り組む意識を持ち、そのために必要な情報を収集することができる(A-5-2)。 ・自分の学修経験の振り返りを継続的に行うことができる(A-8-1)。 |
授業の方法 | 5月11日から8月1日の授業実施日(12回)にBlackboard を通じてオンデマンド教材を配信する。 受講生はその教材を視聴し、学修する。 Blackboard 上に各回掲示される簡単なクイズに取り組むことで授業参画度を測る。 またBlackboardの掲示板機能を通じて質問と議論の場を提供する。 レポート用の問題はBlackboard 上に掲示するので指定期日までに Word, TeX等デジタル・データで準備して提出するか、手書きの原稿をスマートフォン等で撮影してメールで提出する。 郵送によるレポート提出を希望する者は事前に相談すること。 別途、課題研究については最終提出期限を8月8日として3回実施する。 尚、授業計画は受講生の理解度に応じて変更する可能性がある。 |
授業計画 | |
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1 |
ガイダンス(授業のテーマや到達目標および授業の方法について説明する)(オンデマンド授業)
【事前学習】シラバスを確認しておくこと。 (1時間) 【事後学習】ガイダンスの内容を確認しておくこと。 (1時間) |
2 |
射影距離(オンデマンド授業)
【事前学習】距離の公理を復習しておくこと。 (2時間) 【事後学習】縮小写像の原理を理解すること。 (2時間) |
3 |
ペロン・フロベニウスの定理(オンデマンド授業)
【事前学習】線形代数の固有値・固有ベクトルを復習しておくこと。 (2時間) 【事後学習】完備距離空間のコーシー列の性質が定理の証明にいかに使われるのか把握すること。 (2時間) |
4 |
有限マルコフ連鎖(課題研究)
【事前学習】ペロン・フロベニウスの定理を理解しておくこと。 (2時間) 【事後学習】マルコフ連鎖に慣れ親しんでおくこと。 (2時間) |
5 |
応用:グーグルのページランキングの原理(オンデマンド授業)
【事前学習】第4回がベースとなるので復習しておくこと。 (2時間) 【事後学習】実際に検索をしてページランキングを調べてみること。 (2時間) |
6 |
記号力学系(オンデマンド授業)
【事前学習】ここまでの議論(特にマルコフ連鎖)を見返しておくこと。 (2時間) 【事後学習】記号力学系の抽象性に慣れておくこと。 (2時間) |
7 |
距離空間・関数空間(オンデマンド授業)
【事前学習】集合と位相について復習しておくこと。 (2時間) 【事後学習】関数解析の本を調べてみること。 (2時間) |
8 |
ストーン・ワイエルシュトラスの定理(オンデマンド授業)
【事前学習】第4回,第7回を復習しておくこと。 (2時間) 【事後学習】多項式近似定理の証明を試みること。 (2時間) |
9 |
ワイルの一様分布(オンデマンド授業)
【事前学習】前回のストーン・ワイエルシュトラスの定理を理解しておくこと。 (2時間) 【事後学習】乱数の生成と一様分布の関係について調べてみること。 (2時間) |
10 |
複素解析ミニコース(オンデマンド授業)
【事前学習】複素関数論を復習しておくこと。 (2時間) 【事後学習】孤立特異点、特に極について理解しておくこと。 (2時間) |
11 |
ニューラルネットワークI: ニューラルネットとは(オンデマンド授業)
【事前学習】前回の複素解析を復習しておくこと。 (2時間) 【事後学習】ニューラルネットに慣れ親しむこと。 (2時間) |
12 |
ニューラルネットワークII: Feffermanによる同一性定理(オンデマンド授業)
【事前学習】ニューラルネットの表現に慣れておくこと。 (2時間) 【事後学習】同一性定理の内容・意義を理解しておくこと。 (2時間) |
13 |
ニューラルネットワークIII: 同一性定理の証明概略(オンデマンド授業)
【事前学習】前回の復習をしておくこと。 (2時間) 【事後学習】同一性定理の証明の概要を把握すること。 (2時間) |
14 |
質疑応答(第1回から第13回までの講義内容に関する質疑応答とフィードバックを行う)(課題研究)
【事前学習】これまでの講義内容を復習し、質問を考えておくこと。 (2時間) 【事後学習】講義で扱われたトピックに関連したことを調べてみること。 (2時間) |
15 |
これまでのまとめを行いこれからの展望を述べる。(課題研究)
【事前学習】前回の内容も踏まえて、講義全体を復習しておくこと。 (2時間) 【事後学習】与えられた課題に取り組むこと。 (4時間) |
その他 | |
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教科書 | 使用しない |
参考書 | 前半はマルコフ連鎖関連の書籍が参考になる. 後半の内容は複素解析・フーリエ解析・ニューラルネットワークの数理の本でさらに深く学べます。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート:講義中に出される問題と別途指定した課題に取り組んで提出(70%)、授業参画度(30%) レポートは議論の正確さと学修内容の理解度を中心に評価する。 授業参画度はオンデマンド教材の視聴状況とクイズの回答状況で評価する。 |
オフィスアワー | Blackboard・メールを通じて質問を回収し回答を個別に返すか, あるいはBlackboard上に掲示する。 |
備考 | 【BlackboardコースID】 2020解析学特論4(中石健太郎・前・木4) |