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令和元年度以前入学者 | 分析化学特論1 | ||||
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教員名 | 高橋純一 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 化学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業の形態 | ナレーション付きのPowerpointスライドを配信するオンデマンド型の授業とする。 |
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授業概要 | 材料,環境水,生体の中に含まれる微量元素の働きについての理解は,近年特に深まりつつある。主要元素に比べて見過ごされがちな微量元素であるが,その重要性は非常に高い。⼯場、研究所、分析センター等において検査・分析の対象となる微量⾦属元素について、その⽤途、資源としての有⽤性、環境問題などの点からなぜ分析しなくてはならないのか、いかに正しく分析するかを講義する。 |
授業のねらい・到達目標 | この科目は文理学部(学士(理学))のDP及びCP 3,4,8に対応しています。 ⾝の回りの⽣活に密着している微量元素についてその分析的意義,なぜ分析しなくてはならないのかを理解できる。(A-3-4) 毒性元素や放射性元素の何が脅威であるかを説明できる。主要な分析手法である原子スペクトル分析法を用いて実試料の分析手順を説明できる。(A-4-4) 自分の実験経験を振り返り,その成果を客観的にまとめ,他社の評価や批判を受け,今後に活かすことができる。(A-8-4) |
授業の方法 | 毎回,ナレーション付きのスライド資料を動画の形で配信する。小課題を付すので資料を参考に回答を起源までに提出すること。課題提出をもって出席点,授業参画点とする。 |
履修条件 | 特になし |
授業計画 | |
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1 |
微量元素とは何かを定義する。元素の成り立ちについてレビューする。
【事前学習】周期律表の成立,金属元素の元素名と元素記号を熟知しておくこと (A-3) (2時間) 【事後学習】無機元素の分析法をB5レポート用紙にまとめなさい (A-3-4) (2時間) |
2 |
元素の仕組み・原子構造について,原子スペクトル分析の観点から説明する。
【事前学習】分析化学の参考書で元素の構造を通読しておくこと (A-3) (2時間) 【事後学習】原子構造とスペクトルの関係を理解すること (A-3-4) (2時間) |
3 |
毒性元素(1)として水銀をとりあげる。
【事前学習】参考書で水銀の項を通読しておくこと (A-3) (1時間) 【事後学習】水俣病,第二水俣病について関係書物を調べ,その経緯をまとめなさい (A-4-4) (3時間) |
4 |
毒性元素(2)としてヒ素をとりあげる。
【事前学習】参考書でヒ素の項を通読しておくこと (A-3) (1時間) 【事後学習】ヒ素中毒の実例,和歌山ヒ素カレー事件やヒ素を使ったミステリーなどからヒ素中毒の状態と検出法を調べること (A-4-4) (3時間) |
5 |
毒性元素(3)としてカドミウムをとりあげる。
【事前学習】参考書でカドミウムの性質について通読しておくこと (A-3) (1時間) 【事後学習】イタイイタイ病の記事,欧州RoHS規制について調べること (A-3-4) (3時間) |
6 |
毒性元素(4)として鉛をとりあげる。授業内で小テストを実施する。
【事前学習】鉛中毒の実例を調べること。ノートを再チェックしておくこと (A-4) (3時間) 【事後学習】小テストの内容について再考をすること (A-4-4) (1時間) |
7 |
必須微量元素(1)として亜鉛をとりあげる。前回の小テストについて解説する。
【事前学習】参考書で亜鉛と生体内酵素の関係を調べておくこと (A-4) (2時間) 【事後学習】原子吸光法による亜鉛の分析法の特徴をまとめなさい (A-3-3) (2時間) |
8 |
必須微量元素(2)として銅をとりあげる。
【事前学習】参考書で銅の項を通読しておくこと (A-3) (1時間) 【事後学習】銅の歴史的な位置づけ,生体への影響を調べること (A-3-4) (3時間) |
9 |
貴金属元素である白金,ロジウム,パラジウムをとりあげる。
【事前学習】参考書で貴金属とは何かを調べておくこと (A-3) (2時間) 【事後学習】アクセサリー以外の用途をまとめなさい (A-4-4) (2時間) |
10 |
希土類元素のイットリウム,ランタン,ネオジム,サマリウムなどをとりあげる。
【事前学習】希土類元素の幅広い用途についてまとめておきなさい (A-4) (2時間) 【事後学習】なぜ希土類元素の分析が難しいのか理解すること (A-3-4) (2時間) |
11 |
希ガス元素であるアルゴン,ヘリウムなどについて説明する。2回目の授業内テストを実施する。
【事前学習】7週から10週目までのノートを再チェックしておくこと (A-4) (3時間) 【事後学習】小テストの回答について再考する (A-4-4) (1時間) |
12 |
放射性元素であるトリウムとウランをとりあげる。前回の小テストについて解説する。
【事前学習】参考書で放射能について調べておきなさい (A-3) (2時間) 【事後学習】なぜ産業界で微量の放射能が問題になるのか理解すること (A-4-4) (2時間) |
13 |
産業界で重要なレアメタルについて説明する。代表例としてマンガン,コバルト,タンタルなどをとりあげる。
【事前学習】レアメタルとは何か調べておきなさい (A-3) (2時間) 【事後学習】レアメタルの分析法を整理すること (A-3-4) (2時間) |
14 |
医療用途に使われる元素として一般には馴染みの薄いガドリニウム,テクネチウムなどについて説明する。レポート提出する最終課題を提示する。
【事前学習】参考書でガドリニウム,テクネチウムの項を通読しておくこと (A-3) (2時間) 【事後学習】医療用途に使われる元素の分析がなぜ必要か考えること。課題レポートを作成すること。(A-4-4) (2時間) |
15 |
青銅の時代としてスズをとりあげる。最終課題について解説する。
【事前学習】課題レポートを作成すること (A-4)。なぜ日本に青銅器時代がなかったのか調べなさい。(A-3) (2時間) 【事後学習】最終課題を再考しなさい。(A-4-4,A-8-4) (2時間) |
その他 | |
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教科書 | 特に指定無し。授業前にプリントを配布する。板書の手間を省くためのもので,あくまでも参考に過ぎず,授業をよく聞いてノートをとること。 |
参考書 | 桜井弘 『元素118の新知識 (ブルーバックス)』 講談社 2017年 馬淵久夫 『元素の事典』 朝倉書店 1994年 桜井博儀 『元素はどうしてできたのか (PHPサイエンス・ワールド)』 PHP研究所 2013年 |
成績評価の方法及び基準 | レポート:考え方がきちんとまとめられているかを評価対象とする。レポートとしての体裁,文章の出来不出来も内容と共に評価する。(40%)、授業内テスト:主として知識を問うものとする。覚えているかより考えているかを重点的に見る。(40%)、授業参画度:毎回の小課題に対する回答を授業参画度として評価する。(20%) |
オフィスアワー | メールにて随時。 |