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考古学特殊研究3

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令和2年度入学者 考古学特殊研究3
令和元年度以前入学者 考古学特殊研究3
教員名 鈴木保彦
単位数    2 課程 前期課程 開講区分 文理学部
科目群 史学専攻
学期 前期 履修区分 選択必修
授業の形態 オンデマンド型の遠隔授業(12回)と課題研究(3回)を組み合わせる。
授業概要 講義の主題は縄文時代の文化研究であるが、特にこの授業では型式論と学史を主要なテーマとし、これらの分野の主要論文について学習する。
授業のねらい・到達目標 最初に考古学の目的・方法として「型式論」にかかる代表的な論文を取り上げ、これについて学習し理解を深める。次に「縄文時代文化研究総論」として研究史を概観し、縄文時代文化研究の今日的課題について考える能力を養う。
到達目標としては、考古学の基本的理論である「型式論」や「縄文文化研究に関する学史」を正しく理解し、それらを踏まえて論文執筆など、今後の研究活動に反映させることができる能力を習得することにある。
授業の方法 遠隔授業ではBlackboardないしはメールを用いて、配布資料の送信や課題の提示・提出、及び受講生から提出された課題についてのフィードバックを行う。
受講者のメーリングリストを作成するので、受講者は受講登録後、鈴木のメールアドレス(suzuki-331@mti.biglobe.ne.jp)まで、受講する旨のメールを必ず送信すること。
また初回講義開始までにBlackboardのコース登録もすること。受講者への連絡はメーリングリストを通じて或いはBlackboardの“連絡事項”欄に掲示するので随時確認すること。

1回目から12回目までは、シラバスに準じて、事前に論文等をスキャンしてデータ化したものや、音声による説明付きのパワーポイント資料等を送信するとともに、これに関する課題を適宜与える。課題は、送信された論文の要点をまとめることや評価することなどを求める。13回目以降は課題研究とする。課題は提出期限を設定するので期限までに提出すること。
授業計画
1 ガイダンス・講義予定等
講義内容や講義の目的、使用する論文等について説明する。
考古学の目的方法(1)型式論・型式学的方法とオスカル・モンテリウスの型式論
上記論文を講読し、それらの問題点、学ぶべき点、学史的意義などについて学習する。
【事前学習】シラバスを事前に確認しておくこと。 (0.5時間)
【事後学習】研究論文購読に備え、専門用語等について学習しておくこと。 (3.5時間)
2 考古学の目的方法(2)
佐原 眞 1981「遺物変遷の順を追う-型式学的方法の原理-」『古代史発掘』5 講談社
佐原 眞 1981「一括遺物」『古代史発掘』5 講談社
上記論文を講読し、それらの問題点、学ぶべき点、学史的意義などについて学習する。
【事前学習】事前に送信した上記研究論文をよく読んでおくこと。 (2時間)
【事後学習】ここで読んだ論文にあった引用・参考文献等について検索し、目を通しておくこと。 (2時間)
3 考古学の目的方法(3)
鈴木公雄 1981「特論 型式・様式」『縄文土器大成』4 晩期 講談社
「もの」に現れた変化 ・特徴のもつ意味   ・型式学の考え方
型式学的方法の展開  ・基礎としての分類学 ・生物分類学と考古学・日本における型式学の系譜
          ・形式・型式・様式  ・編年単位としての型式 ・様式と分化的関係   
上記論文を講読し、それらの問題点、学ぶべき点、学史的意義などについて学習する。
【事前学習】事前に送信した上記研究論文をよく読んでおくこと。 (2時間)
【事後学習】ここで読んだ論文にあった引用・参考文献等について検索し、目を通しておくこと。 (2時間)
4 考古学の目的方法(4)
鈴木公雄 1981「特論 型式・様式」『縄文土器大成』4 晩期 講談社
型式学的方法の展開  ・様式と型式     ・型式分類における細別と大別
型式学の目的     ・型式と文化     ・型式と社会    ・型式学の新しい目標
上記論文を講読し、それらの問題点、学ぶべき点、学史的意義などについて学習する。
【事前学習】事前に送信した上記研究論文をよく読んでおくこと。 (2時間)
【事後学習】ここで読んだ論文にあった引用・参考文献等について検索し、目を通しておくこと。 (2時間)
5 考古学の目的方法(5)
横山浩一 1985「型式論」『日本考古学』1研究の方法 岩波書店
1.分類学としての型式学 2.古典的型式学の原理 3.日本における型式学の形成
上記論文を講読し、それらの問題点、学ぶべき点、学史的意義などについて学習する。
【事前学習】事前に送信した上記研究論文をよく読んでおくこと。 (2時間)
【事後学習】ここで読んだ論文にあった引用・参考文献等について検索し、目を通しておくこと。 (2時間)
6 考古学の目的方法(6)
横山浩一 1985「型式論」『日本考古学』1研究の方法 岩波書店
4.形式学の諸問題 (1)時間的な変化 (2)空間的な変化
上記論文を講読し、それらの問題点、学ぶべき点、学史的意義などについて学習する。
【事前学習】事前に送信した上記研究論文をよく読んでおくこと。 (2時間)
【事後学習】ここで読んだ論文にあった引用・参考文献等について検索し、目を通しておくこと。 (2時間)
7 考古学の目的方法(7)
横山浩一 1985「型式論」『日本考古学』1研究の方法 岩波書店
4.形式学の諸問題 (3)微細分類 (4)属性分析 5.おわりに
上記論文を講読し、それらの問題点、学ぶべき点、学史的意義などについて学習する。
【事前学習】事前に送信した上記研究論文をよく読んでおくこと。 (2時間)
【事後学習】ここで読んだ論文にあった引用・参考文献等について検索し、目を通しておくこと。 (2時間)
8 考古学の目的方法(8)
山内清男 1932「日本遠古の文化」『ドルメン』第1巻第4号 岡書院
山内清男 1937「縄紋土器型式の細別と大別」『先史考古学』第1巻第1号
上記論文を講読し、それらの問題点、学ぶべき点、学史的意義などについて学習する。
【事前学習】事前に送信した上記研究論文をよく読んでおくこと。 (2時間)
【事後学習】ここで読んだ論文にあった引用・参考文献等について検索し、目を通しておくこと。 (2時間)
9 考古学の目的方法(9)
小林行雄 1959「形式・型式」『図解 考古学辞典』創元新社
小林行雄 1959「形式学的研究法」『図解 考古学辞典』創元新社
上記論文を講読し、それらの問題点、、学ぶべき点、学史的意義などについて学習する。
【事前学習】事前に送信した上記研究論文をよく読んでおくこと。 (2時間)
【事後学習】ここで読んだ論文にあった引用・参考文献等について検索し、目を通しておくこと。 (2時間)
10 考古学の目的方法(10)
小林達雄 1989「縄文土器の様式と型式・形式」『縄文土器大観』4 後期 晩期 続縄文 小学館
上記論文を講読し、それらの問題点、学ぶべき点、学史的意義などについて学習する。
【事前学習】事前に送信した上記研究論文をよく読んでおくこと。 (2時間)
【事後学習】ここで読んだ論文にあった引用・参考文献等について検索し、目を通しておくこと。 (2時間)
11 考古学の目的方法(11)
岡本 勇 1998「尖底土器の終焉(補注 型式群とは)」『縄文と弥生』未来社
上記論文を講読し、それらの問題点、学ぶべき点、学史的意義などについて学習する。
【事前学習】事前に送信した上記研究論文をよく読んでおくこと。 (2時間)
【事後学習】ここで読んだ論文にあった引用・参考文献等について検索し、目を通しておくこと。 (2時間)
12 考古学の目的方法(12)
山内清男・小林行雄・小林達雄の型式論のまとめと相違点
この3氏の型式論を比較し、日本の型式学を学習する。
【事前学習】事前に送信した3氏の研究論文をあらためてよく読んでおくこと。 (2時間)
【事後学習】これら3氏の型式論に関する文献について検索し、目を通しておくこと。 (2時間)
13 縄文時代文化研究総論(1)(課題研究1)
鈴木保彦 1999 「縄文時代文化研究の100年」『縄文時代』 第10号 縄文時代文化研究会
     モースによる大森貝塚の発掘から竪穴住居址・敷石住居址の発見まで
上記論文を講読し、学史的意義などについて学習する。
【事前学習】事前に送信した上記研究論文をよく読んでおくこと。 (2時間)
【事後学習】ここに出てくる主要な文献等について検索し、目を通しておくこと。 (2時間)
14 縄文時代文化研究総論(2)(課題研究2)
鈴木保彦 1999 「縄文時代文化研究の100年」『縄文時代』 第10号 縄文時代文化研究会
     山内清男による一連の貝塚調査とその成果から『人類学先史学講座』の刊行まで
上記論文を講読し、学史的意義などについて学習する。
【事前学習】事前に送信した上記研究論文をよく読んでおくこと。 (2時間)
【事後学習】ここに出てくる主要な文献等について検索し、目を通しておくこと。 (2時間)
15 縄文時代文化研究総論(3)(課題研究3)
鈴木保彦 1999 「縄文時代文化研究の100年」『縄文時代』 第10号 縄文時代文化研究会
     押型文土器の発掘とその研究(1)から製塩土器の発見まで
上記論文を講読し、学史的意義などについて学習する。
【事前学習】事前に送信した上記研究論文をよく読んでおくこと。 (2時間)
【事後学習】ここに出てくる主要な文献等について検索し、目を通しておくこと。 (2時間)
その他
教科書 使用しない
参考書 使用しない
成績評価の方法及び基準 レポート:レポートは、講義のテーマに合わせ2回程度課す。(70%)、授業参画度:授業参画度は、授業で取り上げた論文に対する意見表明、及びそれらに関する討論等で評価する。(30%)
オフィスアワー 質問や疑問点については、E-mailアドレスに適宜連絡のこと。

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