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美学基礎講読1

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令和2年度以降入学者 美学基礎講読1
令和元年度以前入学者 美学基礎講読1
教員名 櫻井一成
単位数    1 学年 1・2 開講区分 文理学部
科目群 哲学科
学期 前期 履修区分 選択必修
授業の形態 Blackboard コースID:月曜3限→20220592
授業はzoomを用いてリアルタイム(双方向型)で行う予定ですが、状況が許せば対面での授業に切り替えたいと考えています。
授業概要 柳宗悦『民藝とは何か』を読む
芸術は、人間の高度な技術にもとづいた意図的な制作や上演でありながら、「わざとらしさ」や「あざとさ」を忌避する傾向がある。たとえばカントは、美しい技術は「我々には自然として見える」と主張している。また「自然体」への好みが示すように、日本においては特にそうした傾向が強いと言えそうである。すくなくとも日本の思想家たちが「芸術における意図と自然」について個性的な思索を展開したということは事実として認めてよいだろう。この授業では、近代日本の美学的文献を読むことを通じ、「芸術における意図と自然」の問題について考察を深めていくことにしたい。西洋美学との比較により、もしかすると日本における芸術観の特殊性を照射することができるかもしれない。前期は柳宗悦『民藝とは何か』の講読を行う。
授業のねらい・到達目標 この授業では以下のことを目標としています。
・テキストを正確かつ批判的に読む技術を習得する。
・美や芸術に関する自分たちの理解が、歴史的かつ地理的な制約を受けた特殊なものであることを自覚する。
・西洋近代化の日本への影響を認識し、「日本」という枠組みの人為性と生産性について理解し、事例分析に役立てることができる。
・「芸術における意図と自然」が美学にとって重要な問題であることを理解し、自分なりの考えを述べることができる。
・芸術と倫理、芸術と宗教の関係を多角的にとらえることができるようになる。


この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマシーポリシー DP4, 5, 6, 7, 8及びカリキュラムポリシー CP 4, 5, 6, 7, 8に対応しています。
・文献や資料の読解・解釈を通じて、哲学の代表的な問題を理解し、説明することができる。(A-4-1)
・人間の生き方や現代社会のあり方を問い直す意欲を持つことができる。(A-5-1)
・他人の意見が自分の意見とは異なっていても、それを尊重しながら聞く姿勢を示 すことができる。(A-6-1)
・学修活動において、より良い成果を上げるために、お互いを尊重しながら協働することができる。(A-7-1)
・自分の学修経験の振り返りを継続的に行うことができる。(A-8-1)
授業の方法 授業の形式【講義・演習】
基本的にはzoomをもちいて双方向型のオンライン授業を行う予定ですが、状況が許せば対面での授業に切り替えたいと考えています。
テキストの講読を中心に授業を進めます。参加者に音読を求める場合があります。
リアクションペーパーや小テストはBlackboard上で提出してもらいます。
リアクションペーパーは基本的に毎回書いてもらいますが、有意義とみなしたものを次回の授業で紹介します。リアクションペーパーには、疑問・質問・反論・確認整理・リクエストなどを書いてください。
小テストをいつ行うかは、講読の進行速度によって可変的であるためシラバス上には記載しませんが、授業内で事前に告知します。小テストは添削して返却する予定です。
授業計画
1 ガイダンス(授業のテーマや到達目標及び授業の方法について説明する)
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】シラバスを読み、授業全体の流れを把握する。 (1時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
2 カント『判断力批判』における技術と芸術
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】自分なりにカントについて調べ、気になった点をまとめる。(A-5-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
3 自然体について——作者あるいは演者の消失——
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】自然体とはどのようなふるまいか考えてみる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
4 柳宗悦について
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】自分なりに柳宗悦について調べ、気になった点をまとめる。(A-5-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
5 『民藝とは何か』講読(1)「民藝とはいかなる意味か」
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
6 『民藝とは何か』講読(2)「何故特に民藝が論ぜられねばならぬか」
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
7 『民藝とは何か』講読(3)「誰が民藝の美を最初に認めたか」
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
8 『民藝とは何か』講読(4)「私達は民藝の美に盲目であっていいか」
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
9 『民藝とは何か』講読(5)「なぜ私達に民藝の美が認識されるに至ったか」
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
10 『民藝とは何か』講読(6)「民藝の美はいかなる世界を示しているか」
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
11 『民藝とは何か』講読(7)「誰の手から民藝の美が生まれたか」
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
12 『民藝とは何か』講読(8)「民藝の美は何故健全なるか」
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
13 『民藝とは何か』講読(9)「安い民藝が何故美しくなるか」
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
14 『民藝とは何か』講読(10)「正しい民藝はいかなる社会から起ったか」
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
15 総括(これまでの復習・解説を行い授業の理解を深める)
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキスト全体を再読する(A-8-1)。 (4時間)
【事後学習】柳宗悦の他の著作を読んでみる(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
その他
教科書 柳宗悦 『民藝とは何か』 講談社学術文庫 2006年
参考書 授業内でそのつど参考文献を紹介します。
成績評価の方法及び基準 授業内テスト:小テスト(1回から2回)(50%)、授業参画度:リアクション・ペーパー(50%)
単に情報や知識を頭に詰め込むのではなく、何が問題となっているのかを理解し、予想される反論や批判を想定しながら、自分自身の頭で問題を考えてみることが大事です。各回の授業でいくつかの問いを投げかけますから、それについて考えてみてください。〈問題を共有し、共に考える〉という観点から授業参画度を評価します。リアクションペーパーと小レポートの内容が評価の対象となります。
オフィスアワー アポイントメントによる

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