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美学基礎講読2

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令和2年度以降入学者 美学基礎講読2
令和元年度以前入学者 美学基礎講読2
教員名 櫻井一成
単位数    1 学年 1・2 開講区分 文理学部
科目群 哲学科
学期 後期 履修区分 選択必修
授業の形態 Blackboard コースID:月曜3限→20223531
授業はzoomを用いてリアルタイムで行う予定ですが、状況が許せば対面での授業に切り替えたいと考えています。
授業概要 和辻哲郎『風土』を読む(第四章「芸術の風土的性格」を中心に)
芸術は、人間の高度な技術にもとづいた意図的な制作や上演でありながら、「わざとらしさ」や「あざとさ」を忌避する傾向がある。たとえばカントは、美しい技術は「我々には自然として見える」と主張している。また「自然体」への好みが示すように、日本においては特にそうした傾向が強いと言えそうである。すくなくとも日本の思想家たちが「芸術における意図と自然」について個性的な思索を展開したということは事実として認めてよいだろう。この授業では、近代日本の美学的文献を読むことを通じ、「芸術における意図と自然」の問題について考察を深めていくことにしたい。西洋美学との比較により、もしかすると日本における芸術観の特殊性を照射することができるかもしれない。後期は和辻哲郎の『風土』を、第四章「芸術の風土的性格」に焦点を合わせて講読する。
授業のねらい・到達目標 この授業では以下のことを目標にしています。
・テキストを正確かつ批判的に読む技術を習得する。
・美や芸術に関する自分たちの理解が、歴史的かつ地理的な制約を受けた特殊なものであることを自覚する。
・西洋近代化の日本への影響を理解し、「日本」という枠組みの人為性と生産性について理解し、事例分析に役立てることができる。
・「芸術における意図と自然」が美学にとって重要な問題であることを理解し、自分なりの考えを述べることができる。
・芸術と倫理、芸術と宗教の関係を多角的にとらえることができる。


この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマシーポリシー DP4, 5, 6, 7, 8及びカリキュラムポリシー CP 4, 5, 6, 7, 8に対応しています。
・文献や資料の読解・解釈を通じて、哲学の代表的な問題を理解し、説明することができる。(A-4-1)
・人間の生き方や現代社会のあり方を問い直す意欲を持つことができる。(A-5-1)
・他人の意見が自分の意見とは異なっていても、それを尊重しながら聞く姿勢を示 すことができる。(A-6-1)
・学修活動において、より良い成果を上げるために、お互いを尊重しながら協働することができる。(A-7-1)
自分の学修経験の振り返りを継続的に行うことができる。(A-8-1)
授業の方法 授業の形式【講義・演習】
基本的にはzoomをもちいて双方向型のオンライン授業を行う予定ですが、状況が許せば対面での授業に切り替えたいと考えています。
テキストの講読を中心に授業を進めます。参加者に音読を求める場合があります。
リアクションペーパーや小テストはBlackboard上で提出してもらいます。
リアクションペーパーは基本的に毎回書いてもらいますが、有意義とみなしたものを次回の授業で紹介します。リアクションペーパーには、疑問・質問・反論・確認整理・リクエストなどを書いてください。
小テストをいつ行うかは、鉱毒の新拘束後によって可変的であるためシラバス上には記載しませんが、授業内で事前に告知します。小テストは添削して返却する予定です。
授業計画
1 ガイダンス(授業のテーマや到達目標及び授業の方法について説明する)
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】シラバスを読み、授業全体の流れを把握する。 (1時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
2 和辻哲郎について
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】自分なりの方法で和辻哲郎について調べ、気になった点をまとめる。(A-5-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
3 ハイデガー『存在と時間』について
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】自分なりの方法でハイデガーについて調べ、気になった点をまとめる。(A-5-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
4 アーレント『人間の条件について』
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】自分なりの方法でアーレントについて調べ、気になった点をまとめる。(A-5-1) (2時間)
【事後学習】配布されたプリントを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
5 『風土』講読(1)第一章「風土の基礎理論」第一節「風土の現象」
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
6 『風土』講読(2)第一章「風土の基礎理論」第二節「人間存在の風土的規定」
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
7 『風土』講読(3)第二章「三つの類型」
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
8 『風土』講読(4)第三章「モンスーン的風土の特殊形態」
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
9 『風土』講読(5)第四章第一節
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
10 『風土』講読(6)第四章第二節その一
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
11 『風土』講読(7)第四章第二節その二
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
12 『風土』講読(8)第四章第二節その三
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
13 『風土』講読(9)第四章第三節その一
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
14 『風土』講読(10)第四章第三節その二
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストの指定箇所を読み、疑問点をまとめる。(A-4-1) (2時間)
【事後学習】テキストを再読する(A-8-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
15 総括(これまでの復習・解説を行い授業の理解を深める)
【Zoomによる双方向型授業】
【事前学習】テキストを再読する。(A-4-1) (4時間)
【事後学習】和辻の他の著作を読んでみる(A-5-1)。授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-5-1)。授業で提示された問題について考える(A-5-1、A-6-1)。 (2時間)
その他
教科書 和辻哲郎 『風土』 岩波文庫 1979年
参考書 授業内でそのつど参考文献を紹介します。
成績評価の方法及び基準 授業内テスト:小テスト(1回から2回)(50%)、授業参画度:リアクション・ペーパー(50%)
単に情報や知識を頭に詰め込むのではなく、何が問題となっているのかを理解し、予想される反論や批判を想定しながら、自分自身の頭で問題を考えてみることが大事です。各回の授業でいくつかの問いを投げかけますから、それについて考えてみてください。〈問題を共有し、共に考える〉という観点から授業参画度を評価します。リアクションペーパーと小テストの内容が評価の対象となります。
オフィスアワー アポイントメントによる。

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