文理学部シラバスTOP > 文理学部 > 心理学科 > 認知心理学実験
日本大学ロゴ

認知心理学実験

このページを印刷する

平成30年度以降入学者 認知心理学実験
平成29年度以前入学者 認知心理学実験1
教員名 望月正哉
単位数    1 学年    3 開講区分 文理学部
科目群 心理学科
学期 前期 履修区分 選択必修
授業の形態 対面授業

Blackboard コースID: 20221248
授業概要 認知心理学の基本的手法として実験を学び,実験から認知心理学を学ぶ
授業のねらい・到達目標 認知心理学では,目には見えない心のメカニズムを明らかにしていくために実験的手法が多用されている。研究においては実施にコンピュータ・プログラムが使用されることも多い。実験におけるコンピュータ・プログラムの使用は実験状況の統制が容易になるとともに,精度の高さが必要な測度を利用するためには必須となるといえる。ここでは,研究の実施に不可欠な各要素を学び実践することで,認知心理学的研究の追試を実施できる(A-5-3)。また,グループでの実験研究を行うことで,他者の意見を聴き取って,自分と異なる価値観を理解・尊重した上で,自分の考えを伝えることができる(A-6-3)。具体的な目標として,(1)適切な文献を収集できる,(2)文献の情報を統合し,適切に仮説を生成できる,(3)仮説に基づいた実験計画を策定できる,(4)計画した実験に適合した刺激,プログラムを作成できる,(5)実験倫理を理解する,(6)収集したデータを適切に分析・考察できる,(7)自身が実施した研究を適切に報告できる,を定める。
この科目は文理学部(学士(心理学))のDPおよびCP5,6に対応している。
授業の方法 授業の形式:【実験】
認知心理学実験用コンピュータソフトウェアの基本的な使用法やオンライン実験の実施方法を習得する。それと並行し3〜4名のグループになり,課題となる論文を十分に理解したうえで,その研究の再現実験や発展実験を行う。なお,本授業は授業内で求められる学習時間は満たされるが,グループの作業進捗によって授業外での作業も必要となる可能性が極めて高い。シラバスに示された事前・事後学習の内容はその例示である。本授業は,対面参加が困難な学生については,教員の許可を受けて,Zoomにてオンライン参加ができる。また,本授業では対面授業を設定しているが,新型コロナウィルスの感染状況等を鑑みて,Zoomに変更する可能性もある。実施方法についてはBlackboardの連絡事項などをよく確認すること。
履修条件 履修条件を読んでいる者。本授業ではコンピュータでの作業,統計解析の実施などが必須となり,他実習よりも負荷が高いと感じる者も多い。そのため,受講選択前に本シラバスをよく読み,心理学における実験的検討,プログラミングや統計処理などコンピュータでの作業に興味をもつ者の履修を推奨する。ただし,受講開始時点でプログラミングの知識をもっている必要はない。また,本授業はPCの利用が必須となる。大学での貸与も可能だが,自身のPCを利用して授業に臨むことを強く推奨する。
授業計画
1 授業のテーマや到達目標,授業方法の説明,PsychoPyのインストール(A-5-3)(対面授業)
【事前学習】本シラバスを十分に読み,今期に取り組む内容について理解する。自身のPCや貸与のPCのOSが最新状態になっていることを確認する。
【事後学習】各自で興味のあるテーマに関する文献を収集する
2 グループワーク:グループ課題の選択と関連資料の収集(A-6-3)(対面授業)
【事前学習】配布した資料も含め,関連する資料を収集し,テーマを絞る
【事後学習】選択した課題に関する論文を読み,内容をまとめる
3 グループワーク:実験計画の策定(A-6-3)(対面授業)
【事前学習】メンバーで話し合いをして,計画について議論する
【事後学習】準備に必要な作業や実施に必要な材料を確認する
4 PsychoPyのデモ課題の利用(A-5-3)(対面授業)
【事前学習】デモ課題を拡張しておく
【事後学習】授業で触れなかった課題も実施してみる
5 PsychoPyによる実験の作成(Builderの利用)(A-5-3)(対面授業)
【事前学習】サイモン効果に関する文献を読み,現象内容を理解する
【事後学習】授業内で終わらなかった箇所を完成させる
6 Pavloviaを用いたオンライン実験の作成(A-5-3)(対面授業)
【事前学習】配布した資料も含め,関連する資料を収集し,テーマを絞る
【事後学習】選択した課題に関する論文を読み,内容をまとめる
7 グループワーク:実験用プログラムの作成(1)刺激の作成(A-5-3)(対面授業)
【事前学習】論文を読み,刺激の収集・作成手順を把握する
【事後学習】授業内で終了しなかった作業を完了させる
8 グループワーク:実験用プログラムの作成(2)手続きの作成(A-5-3)(対面授業)
【事前学習】論文を読み,手続きの作成手順を把握する
【事後学習】授業内で終了しなかった作業を完了させる
9 グループワーク:実験用プログラムの作成(3)実施にかかる準備(A-5-3)(対面授業)
【事前学習】実験プログラム以外に実験実施に必要なものを準備する
【事後学習】実施確認で不備があった箇所について修正する
10 グループワーク:実験の実施(A-5-3)(対面授業)
【事前学習】参加者を募集する
【事後学習】実験を実施し,予定人数分のデータを収集する
11 グループワーク:データの分析(基礎集計)(A-6-3)(対面授業)
【事前学習】収集したデータのバックアップを取り,書類を整理する
【事後学習】基礎集計の結果から議論するポイントをノートにまとめる
12 グループワーク:データの分析(仮説に対する分析)(A-6-3)(対面授業)
【事前学習】使用する分析方法について,関連書籍を用いて復習する
【事後学習】分析の結果から議論するポイントをノートにまとめる
13 研究発表(実験報告)の仕方に関する説明(A-6-3)(対面授業)
【事前学習】発表を経験したことがあるものは,そのときに使用した資料を準備し,発表方法を復習しておくこと。
【事後学習】発表のスライドを作成し始める
14 グループワーク:発表準備・予行(A-6-3)(対面授業)
【事前学習】発表スライドを完成させる
【事後学習】予行を通じて修正が必要なところを明らかにし,修正する
15 実験報告と討議(A-6-3)(対面授業)
【事前学習】修正した発表スライドを用いて発表の練習をする
【事後学習】発表での討議の内容をまとめ,その返答を示す
その他
教科書 適宜,資料を配布する。
参考書 Peirce, J. & MacAskill, M.(著) 蘆田宏 ・十河宏行 (監訳) 『PsychoPyでつくる心理学実験』 朝倉書店 2020年
十河宏行 『心理学実験プログラミング ―Python/PsychoPyによる実験作成・データ処理―』 朝倉書店 2017年
成績評価の方法及び基準 レポート:実験報告(30%)、授業参画度(50%)、プログラム課題(20%)
レポートは実験報告に利用する資料を評価する。プログラム課題は提出された実験プログラムを評価する。授業参画度はグループワークや実験報告への関わりを評価する。対面授業において対面参加できない場合はオンライン参加を求めるが成績の評価方法に相違な点はない。
オフィスアワー 金曜5限 本館4階心理学科研究室403(04500)。それ以外ではBlackboardからメールを受け付ける。

このページのトップ