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自然地理学特別講義1

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令和2年度以降入学者 自然地理学特別講義1
令和元年度以前入学者 自然地理学特別講義1
教員名 柴原俊昭
単位数    2 学年    3 開講区分 文理学部
科目群 地理学科
学期 前期 履修区分 選択
授業の形態 対面授業
授業概要 我が国のような中緯度湿潤帯において、地表を覆う物質は岩石に由来する軟弱な表層物質である。山地における地形変化は、この表層物質の移動によって生じている。この表層物質の移動形態である「崩壊」「地すべり」「土石流」などのマス・ムーブメントは、山地の開析過程において最も重要な現象である。そこで、ここでは表層物質の生成、斜面に働く侵食営力など山地の開析過程について、および崩壊、地すべり、土石流について、解説する。

Blackboard ID:20221304
授業のねらい・到達目標 マス・ムーブメントによる斜面変動を学ぶことにより、以下のことを身に付けることができる。
1)山地を覆う表層物質のせいせいについて説明することができる。2)斜面に働く侵食営力が理解でき、山地の開析過程を説明することができる。3)第四紀気候変動が理解でき、斜面変動への影響について説明することができる。4)「崩壊」現象が理解でき、崩壊によって生じる斜面・谷の形成について説明することができる。5)「地すべり」現象や分布特徴が理解でき、地すべりの発生要因について説明することができる。6)「土石流」の概念が理解でき、土石流の発生要因を説明することができる。
この科目は文理学部(学士(地理学)のDP及びCPに対応しています。

経験や学修から得られた豊かな知識と教養を基に,自己の倫理観を倫理的な課題に適用することができる。(A-1-3)
日本及び世界諸国の自然環境や社会,経済,文化などの現状および相互関係を,地理学的視点に基づいて説明することができる。(A-2-3)
授業の方法 授業の形式:【講義】
斜面変動、特にマス・ムーブメントにつおいて解説を行う。
まとめを兼ねた小テストを適宜実施する。小テストについては翌週に解説を行う。
対面授業に参加できない学生について、事前に申請した学生のみオンデマンド授業を認める。
授業計画
1 地形変化の4つの視点についての解説 授業内容・評価方法の説明
【事前学習】シラバスを見て全体の流れの確認をしておく。斜面変動について概略を調べておく (2時間)
【事後学習】地形変化の4つの視点をまとめ、理解しておく。 (2時間)
2 風化現象(物理的、化学的、深層風化)について解説
【事前学習】風化現象の種類について調べておく (2時間)
【事後学習】風化現象によって表層物質が形成されることを整理し、理解する。 (2時間)
3 土壌の生成、土壌断面の構成、日本における成帯性土壌の分布について解説。
【事前学習】土壌の生成、成帯性土壌について調べておく。 (2時間)
【事後学習】土壌層についてまとめ、土壌層は可動性物質であることを理解する。 (2時間)
4 斜面地形と表層物質の関係について解説。
【事前学習】山地斜面の地形区分について調べておく (2時間)
【事後学習】山地斜面の地形区分と表層物質の移動についてまとめておく。 (2時間)
5 斜面に働く侵食営力のさまざまな形態について解説。
【事前学習】斜面に働く侵食営力について調べておく。 (2時間)
【事後学習】表層物質の移動形態について整理しておく。 (2時間)
6 山地の開析過程、マス・ムーブメントの役割について解説。
【事前学習】マス・ムーブメントの役割について調べておく。 (2時間)
【事後学習】崩壊規模によって分類されることを整理しておく。 (2時間)
7 地形と表層物質のの分布について解説。
【事前学習】小起伏面とは何か、調べておく。 (2時間)
【事後学習】小起伏面の分布特徴、遷急線と崩壊との関係をまとめておく。 (2時間)
8 第四紀地形発達史と表層物質の生成について解説。
【事前学習】第四紀気候変動について調べておく。 (2時間)
【事後学習】気候変動と地形発達、表層物質の生成時期についてまとめておく。 (2時間)
9 崩壊・地すべり・土石流の区分について解説。
【事前学習】マスムーブメントの分類について調べておく。 (2時間)
【事後学習】崩壊、地すべりの違いについて整理しておく。 (2時間)
10 崩壊とは何か、崩壊の構造、崩壊と可動性物質などについて解説。
【事前学習】崩壊とは何か、調べておく。 (2時間)
【事後学習】崩壊の発生機構を整理し、その結果生じる地形変化についてまとめておく。 (2時間)
11 崩壊と地形条件、特に傾斜、集水面積、遷急線などについて解説。
【事前学習】崩壊発生の地形条件について調べておく。 (2時間)
【事後学習】崩壊発生の地形条件をまとめておく。 (2時間)
12 地すべりの概念、分類、分布などについて解説。
【事前学習】地すべりとは何か、調べておく。 (2時間)
【事後学習】地すべりの分布と地質との関係をまとめておく。 (2時間)
13 土石流の概念、タイプ、発生環境について解説。
【事前学習】土石流とは何か、調べておく。 (2時間)
【事後学習】土石流発生環境についてまとめておく。 (2時間)
14 最近の土砂災害の事例を紹介。
【事前学習】最近の土砂災害を調べておく。 (2時間)
【事後学習】土砂災害の特徴をまとめておく。 (2時間)
15 到達度の確認と解説。(A-1,A-2)
【事前学習】今までの授業内容を整理しておく。 (2時間)
【事後学習】斜面変動の全体像、各論を整理する。 (2時間)
その他
教科書 教科書は使用しない。
参考書 松倉公憲 『地形変化の科学』 朝倉書店 2008年
貝塚爽平 『発達地形学』 東京大学出版会 1998年
『山はどうしてできるか (ブルーバックスB1756)』 講談社 2012年
成績評価の方法及び基準 授業内テスト:期末試験と小テストなどを合わせて評価します。(100%)
出席していることを前提に評価します。なお、出席は8割以上が必要です。
対面授業に参加できない学生は、オンデマンド授業で、毎回、課題の提出を求めます。
オフィスアワー 質問は授業後、および電子メールで受け付けます。メールアドレスは授業時に知らせます。
オンデマン授業での質問は、電子メールで受け付けます。

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