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遺伝学2

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令和2年度以降入学者 遺伝学2
令和元年度以前入学者 遺伝学2
教員名 間瀬啓介
単位数    2 学年    2 開講区分 文理学部
科目群 生命科学科
学期 後期 履修区分 必修
授業の形態 対面授業
状況に応じてオンライン授業および課題研究を組み合わせて行う。
Blackboard ID : 金曜3限→xxxxxxx
授業概要 生命は自信のDNAに書き込まれた遺伝情報を後代に伝えることで,自己増殖を実現している。本講義では,基本的な遺伝のしくみや様々な遺伝現象を科学的・体系的に理解する。遺伝学2では,集団の遺伝学や近年新たに確立された逆遺伝学も含めて授業を進める。まず,遺伝学1で学んだ分子遺伝学的話題から始まり,逆遺伝学へと話をつなげるために,細菌やウイルス,核外遺伝子における遺伝学について学ぶ。次いで遺伝子操作やゲノム編集技術などの原理について学習し,順遺伝学と逆遺伝学とを体系的に理解する。
授業のねらい・到達目標 【授業のねらい】<知識>
順遺伝学の知識を基盤に,集団の遺伝学や近年新たに確立された逆遺伝学の原理や知識に加え,遺伝子組換え生物やゲノム編集といった遺伝に関わる最新の解析事例や応用事例等に関する正しい専門知識を習得できる。

【到達目標】<能力>
・細菌やウイルス,核外遺伝子における遺伝現象を十分に理解し,説明できるようになる。(A-3-2)
・集団における遺伝子の変遷に対して,その生物学的意義を考え,説明することができる。(A-3-2)
・新たに発展を見せる遺伝子組換え技術やゲノム編集技術などの原理やその意義について理解し,説明することができる。(A-4-2),(A-8-2)

この科目は文理学部生命科学科(学士(理学))のディプロマポリシーDP3, 4, 8およびカリキュラムポリシーCP3, 4, 8に対応している。
・既存の知識にとらわれることなく,物事を論理的・批判的に説明することができる(DP3-2)。
・日常生活における現象に潜む科学的問題を見出し,専門的知識に基づいて説明することができる(DP4-2)。
・継続的に自分の学修経験を振り返り,分析することができる(DP8-2)。
授業の方法 授業の形式:【講義】
授業は,対面授業を中心に進める。また,理解を深めるために,Blackboardを介して関係するPDF資料や動画の配信も行う。さらに,出席状況や理解度を確認するための小テストや課題問題を実施すると共に,状況によっては講義ノートやリアクションペーパー等の提出を求める。小テストや課題問題に対しては,提出後にその解説を行うことで学習内容の定着を図る。また,オフィスアワーやメールによって質問などに対応する。

本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とします。

対面授業に参加できない場合には以下のようにする。
(1)学期を通じて参加できない場合(日本に入国できない留学生など)
・履修登録時に担当教員に連絡し,許可を得る。
・Blackboardを通じてオンデマンド型授業を受講する。受講方法(課題提出方法を含む)は該当者がいた場合に,Blackboardを通じて連絡する。
(2)感染症に罹患するなどで一時的に対面授業に参加できない場合
・出来るだけ早く担当教員に連絡する。
・当該授業の内容は, Blackboardを通じてオンデマンド型授業を受講する。受講方法(課題提出方法を含む)は該当者がいた場合に,Blackboardを通じて連絡する。
・成績評価にかかる「授業内試験」は,他の受講者とともに受験する。
授業計画
1 ガイダンス: 近年発展してきた,意図した突然変異である『逆遺伝学とは何か』を学ぶ。
【事前学習】シラバスを事前に確認し,授業全体の流れを理解しておくこと。 (2時間)
【事後学習】順遺伝学と逆遺伝学との違いを整理する。 (2時間)
2 表現形質と遺伝子発現: 調節領域やコーディング領域などのゲノム構造とその意義について学ぶ。
【事前学習】遺伝子発現について調べておく。これにより「問題発見・解決力(A4-2)」を養う。 (2時間)
【事後学習】学習したゲノムにおける遺伝子領域についてまとめ,説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A3-2)」を養う。 (2時間)
3 エピジェネティックス: DNAのメチル化やヒストンのアセチル化とそれによって生じる遺伝現象について学ぶ。
【事前学習】エピジェネティックスについて調べておく。これにより「問題発見・解決力(A4-2)」を養う。 (2時間)
【事後学習】学習したエピジェネティックスの機構およびそれによる現象についてまとめ,説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A3-2)」を養う。 (2時間)
4 細菌の遺伝学: オペロン構造の意義と接合や形質転換について学ぶ。
【事前学習】細菌の生活環について調べておく。これにより「問題発見・解決力(A4-2)」を養う。 (2時間)
【事後学習】学習した細菌の遺伝様式についてまとめ,説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A3-2)」を養う。 (2時間)
5 ウイルスの遺伝学: 溶菌化と溶原化のメカニズムと意義について学ぶ。
【事前学習】ウイルスの生活環について調べておく。これにより「問題発見・解決力(A4-2)」を養う。 (2時間)
【事後学習】学習したウイルスの遺伝様式についてまとめ,説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A3-2)」を養う。 (2時間)
6 細胞質遺伝とオルガネラゲノム: プラスミドを含めた核外遺伝子について学ぶ。
【事前学習】核外遺伝子について調べておく。これにより「問題発見・解決力(A4-2)」を養う。 (2時間)
【事後学習】学習した核外遺伝子による遺伝様式についてまとめ,説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A3-2)」を養う。 (2時間)
7 転移因子: トランスポゾンの実態とベクターとしての利用について学ぶ。
【事前学習】動く遺伝子について調べておく。これにより「問題発見・解決力(A4-2)」を養う。 (2時間)
【事後学習】転位因子の種類や転移方法についてまとめ,説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A3-2)」を養う。 (2時間)
8 遺伝子の修復: 遺伝子にもたらされる変異とそれに対する修復機構について学ぶ。
【事前学習】DNA修復について調べておく。これにより「問題発見・解決力(A4-2)」を養う。 (2時間)
【事後学習】学習した遺伝子の修復機構についてまとめ,説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A3-2)」を養う。 (2時間)
9 遺伝子操作技術の発展: 様々な生物種における遺伝子操作方法やその問題点等について学ぶ。
【事前学習】遺伝子組換えについて調べておく。これにより「問題発見・解決力(A4-2)」を養う。 (2時間)
【事後学習】学習した遺伝子操作技術についてまとめ,説明できるようにするとともに,自身の考えをまとめておく。これにより「論理的・批判的思考力(A3-2)」を養う。 (2時間)
10 ゲノム編集: 近年開発されたZFN,TALEN,CRISPR/Cas9について学ぶ。
【事前学習】ゲノム編集について調べておく。これにより「問題発見・解決力(A4-2)」を養う。 (2時間)
【事後学習】学習したゲノム編集技術についてまとめ,説明できるようにするとともに,自身の考えをまとめておく。これにより「論理的・批判的思考力(A3-2)」を養う。 (2時間)
11 集団の遺伝と進化1: 遺伝子頻度と遺伝子型頻度をはじめ, Hardy-Weinbergの法則について学ぶ。
【事前学習】集団遺伝学について調べておく。これにより「問題発見・解決力(A4-2)」を養う。 (2時間)
【事後学習】学習した集団遺伝学の基礎についてまとめ,説明できるようにする。 これにより「論理的・批判的思考力(A3-2)」を養う。 (2時間)
12 集団の遺伝と進化2: 突然変異,自然選択,遺伝子流動,遺伝的浮動について学ぶ。
【事前学習】進化について調べておく。これにより「問題発見・解決力(A4-2)」を養う。 (2時間)
【事後学習】学習した遺伝現象についてまとめ,説明できるようにするとともに,生物の進化について自身の考えをまとめておく。これにより「論理的・批判的思考力(A3-2)」を養う。 (2時間)
13 遺伝要因と環境要因: 遺伝力の求め方やQTLとポリジーンの違いについて学ぶ。
【事前学習】量的形質の遺伝について調べておく。これにより「問題発見・解決力(A4-2)」を養う。 (2時間)
【事後学習】学習した複雑な遺伝様式の要因についてまとめ,説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A3-2)」を養う。 (2時間)
14 全体の復習: 授業全体について配布資料などを用いて復習を行い,その上で最終問題を実施する。
【事前学習】これまでの学習内容で疑問に思ったことをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A4-2)」を養う。 (2時間)
【事後学習】疑問に対する回答を整理し,内容をまとめておく。これにより「省察力(A8-2)」を養う。 (2時間)
15 理解度の確認と解説: 講義内容の理解度を確認するための試験の解説を行うことで学習内容を振り返る。
【事前学習】講義全体の内容を整理する。これにより「問題発見・解決力(A4-2)」を養う。 (2時間)
【事後学習】遺伝学全般についての学習内容をまとめておく。これにより「論理的・批判的思考力(A3-2)」を養う。 (2時間)
その他
教科書 各回のPDF資料を配信する。
参考書 鷲谷いづみ・桂 勲 『遺伝学 (遺伝子から見た生物)』 培風館 2017年 第1版
D.L.ハートル・E.W.ジョーンズ 『エッセンシャル遺伝学』 培風館 2009年 第3版
ダニエル・L・ハートル 『エッセンシャル遺伝学・ゲノム科学』 化学同人 2021年 第7版
成績評価の方法及び基準 レポート:講義の内容をまとめたノートやレポートを評価する。(5%)、授業内テスト:講義中に行う小テストや最終問題の答案を評価する。(90%)、授業参画度:質問など講義に対する積極的な姿勢や,講義内容のノートを評価する。(5%)
・期末試験や数回の小テスト等において,各回で学んだ内容を説明できるかどうかで,論理的・批判的思考力(A-3)を評価します。
・レポートやリアクションペーパーに書かれた内容を通して,問題発見・解決力(A-4)ならびに省察力(A-8)を評価します。
・感染症に罹患するなどで学期末の「授業内テスト」を受けられない場合には,担当教員に連絡する。その場合,追試験の実施を検討する。また,学期を通じて対面授業に参加できない場合(「授業の方法」参照)は,対象者に個別に連絡する。
オフィスアワー 月~金10:00~18:00 本館6階 生命科学科 研究室602
質問等はできるだけ『@nihon-u.メール』にお願いします。

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