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令和2年度以降入学者 | 社会学学説応用演習 | ||||
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教員名 | 松岡雅裕 | ||||
単位数 | 1 | 課程 | 開講区分 | 文理学部 | |
科目群 | 社会学専攻 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業の形態 | 対面授業 (諸般の事情により、Blackboardを補助的に活用する場合があります) Blackboard ID:20224807 |
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授業概要 | 修士論文作成に必要となる社会学の基礎概念を再確認し、自己の研究テーマとの接点を探るなかで論文執筆の可能性を広げる。 とくに後学期授業では、前学期に問題とした資本主義社会の消費的側面である「大衆社会」について考察する。 生産労働の側面を重視した資本主義社会の問題点と、消費的側面を重視した大衆社会の問題点を現代社会の両輪として理解する必要がある。 |
授業のねらい・到達目標 | 現代の文化と消費生活のあり方、そしてそこに生きる人間の諸問題を様々な社会学説を通じて読み解き、その本質的な問題の所在と解決への道筋が理解できるようになることを目標に授業を進める。 |
授業の方法 | 授業の形式:【講義】 主として講義およびディスカッションとなる。たんに様々な社会学説のエッセンスを述べるにとどまらず、それらが現代に与えた影響、そして何よりもそこから現代がいかに読み取れ、いかなる解決の道筋を教えてくれるのか言及したい。 日本に入国できない留学生など対面授業への参加が困難な人は、事前に申請が認められた場合、個別に指示する。 |
授業計画 | |
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1 |
実存主義哲学者キルケゴールとヤスパースの問題提起を中心に、大衆社会における「死に至る病」と「限界状況」の意味を考える。
【事前学習】シラバスを事前に確認し、授業全体の流れを理解する。 (1時間) 【事後学習】第2回以降の授業に備え、参考書等を準備すること。 (1時間) |
2 |
全体主義国家のなかの大衆(マンハイム『変革期における人間と社会』における危機意識について)
【事前学習】社会学史上におけるマンハイムの位置づけを確認すること。 (2時間) 【事後学習】大衆および大衆社会概念を整理する。 (2時間) |
3 |
大衆社会論の諸類型1(中間集団無力説)
【事前学習】中間集団について確認すること。 (2時間) 【事後学習】C.W.ミルズ等の見解を整理する。 (2時間) |
4 |
大衆社会論の諸類型2(過剰同調説)
【事前学習】社会的性格概念を確認すること。 (2時間) 【事後学習】D.リースマン等の見解を整理する。 (2時間) |
5 |
大衆社会における権力、消費、そして孤独(ライト・ミルズ、リースマン、ボードリヤールの諸見解)
【事前学習】ミルズ、およびリースマンの見解を復習すること。 (2時間) 【事後学習】ボードリヤールの見解を整理する。 (2時間) |
6 |
大衆社会とニヒリズム(ニヒリズムと「超人」思想をめぐるニーチェの考察)
【事前学習】ニーチェ思想の概要を確認すること。 (2時間) 【事後学習】ニヒリズムの概念を整理する。 (2時間) |
7 |
大衆社会とペシミズム(「エロスとタナトス」論をめぐるフロイトの文化的ペシミズム論)
【事前学習】フロイト思想の概要を確認すること。 (2時間) 【事後学習】タナトスと自我の関係を整理する。 (2時間) |
8 |
大衆社会と人間の「類的存在」性(フォイエルバッハ論)
【事前学習】フォイエルバッハ思想の概要を確認すること。 (2時間) 【事後学習】フォイエルバッハ思想における宗教論を整理する。 (2時間) |
9 |
大衆社会における有機的連帯の可能性(デュルケム理論再考)
【事前学習】デュルケム社会学の概要を確認すること。 (2時間) 【事後学習】有機的連帯とアノミーの概念を整理する。 (2時間) |
10 |
大衆社会論批判1(ホルクハイマー/アドルノの『啓蒙の弁証法』と道具的理性論)
【事前学習】フランクフルト学派の社会学を確認すること。 (2時間) 【事後学習】文明における三重の支配過程について整理する。 (2時間) |
11 |
大衆社会論批判2(パーソンズ社会進化論における近代の再定義)
【事前学習】パーソンズ社会学の概要について確認すること。 (2時間) 【事後学習】社会進化の四位相範式における大衆社会の位置づけを整理する。 (2時間) |
12 |
大衆社会論批判3(ダニエル・ベルによるイデオロギー終焉論と高度知識社会の分析)
【事前学習】ベルの社会学の概要を確認すること。 (2時間) 【事後学習】脱工業社会における専門的知識の役割を整理する。 (2時間) |
13 |
大衆社会における残された今日的課題
【事前学習】大衆社会状況を如実に現わす今日的現象を確認すること。 (2時間) 【事後学習】大衆社会状況に対する社会学的分析の可能性を整理する。 (2時間) |
14 |
まとめと文献的補足説明
【事前学習】第1回目の授業で言及したキルケゴールとヤスパースの思想を復習しておくこと。 (1時間) 【事後学習】指導された重要項目をノートに整理する。 (2時間) |
15 |
まとめと総括的考察レポート
【事前学習】第2回~第14回の内容を復習すること。 (5時間) 【事後学習】学修した内容の整理をする。 (2時間) |
その他 | |
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教科書 | なし |
参考書 | 松岡雅裕ほか 『行為、構造、文化の社会学』 学文社 他に、受講生の修論研究テーマと大衆社会論との接点となるような参考文献があればアドバイスを行う。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート:総括的考察レポート(60%)、授業参画度(40%) 授業参画度は、授業中や総括的考察レポートの問いかけに対する回答の適切さ、また、現代大衆社会状況の理解における適切さで評価する。 対面授業に参加できない場合の成績評価については、別途授業内で説明する。 |
オフィスアワー | 主としてメール、諸事情によってはBlackboardを補助的に用いて質疑応答を行います。 |
備考 | 初回講義開始までに、当該授業のBlackBoardのコース登録を行うこと。 |