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令和2年度以降入学者 | 産業・労働分野に関する理論と支援の展開 | ||||
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教員名 | 松浦隆信 | ||||
単位数 | 2 | 課程 | 開講区分 | 文理学部 | |
科目群 | 心理学専攻 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業の形態 | 対面授業を実施する。 Blackboard ID :20221905 |
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授業概要 | 【公認心理師必修科目】 産業・労働分野に関わる公認心理師が臨床実践を行う上で求められる基礎知識と実践力を身に付ける。その際、臨床心理士および公認心理師として産業・労働分野で従業員支援に携わった実務経験を活かし、産業・労働分野で実際に起こりうる場面を用いた演習を多めに取り入れて授業を展開する。 |
授業のねらい・到達目標 | 産業・労働分野で公認心理師として臨床実践を行う際に直面するメンタルヘルスの諸問題を理解し、対応の方向性を見出すことができる。職場組織特有の問題(人間関係、人事評価、ワーク・モチベーションなど)とストレスとの関連を理解できる。ストレスチェックの概要と実施方法、実施上の留意点を理解できる。 |
授業の方法 | 【講義,演習】教科書、参考資料を用いた講義を踏まえ、特に第8回目以降はディスカッションやロールプレイなどの演習を取り入れ体験的に学習を進めていけるように工夫する。課題レポートに記載された内容及び質問に対しては授業内で総評と質問への回答を行う。授業内テストについては終了直後に解説を行う。本授業の事前・事後学習は、各2時間の学習を目安とします。 課題の提出方法、小テスト含む課題のフィードバック方法等については、授業開始時に提示する。 日本に入国できない留学生、および新型コロナウイルスに関連する事由(感染、濃厚接触者指定、ワクチン副反応の3点)が証明可能な場合は、以下の方法で対面授業の代替を行う。 ・対面授業終了後、授業音声および各回配布資料をBlackboard上にアップするので、授業音声を聞きながら学習する。その後、出席確認を兼ねた各回の提出課題に取り組む。課題の提出締め切りは対面授業終了後の3日後に設定する。また、ロールプレイ実施回に関しては、Zoomによる遠隔媒体を併用して対面参加している学生とのコミュニケーションが図れるように配慮し、対面授業同等の授業内容を担保する。また、その際の授業資料についてはBlackboard経由で手元に届くよう配慮する。 |
授業計画 | |
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1 |
授業の進め方に関するオリエンテーションを行う。 また、産業・労働分野の実践の全体像について講義を行う。(対面授業) 【事前学習】いずれかの参考書を読み、産業・労働分野の臨床実践についてイメージを付けておく。 (2時間) 【事後学習】配布したレジュメと講義内容を復習する。 (2時間) |
2 |
労働関連法規を読み、これらの法規が労働者の働き方や職場組織の形成に与える影響を理解する。 (対面授業) 【事前学習】事前に配布予定の労働関連法規に関する参考資料を読み、労働関連法規の全体像を把握してくる。 (2時間) 【事後学習】講義内容を踏まえて労働関連法規の概要を覚える。 (2時間) |
3 |
産業・組織心理学の理論を概観し、組織が個人に与える影響を理解する。(対面授業)
【事前学習】参考書の組織心理学について記載された章を読み、組織心理学の主要理論を予習しておく。 (2時間) 【事後学習】組織が個人に与える影響について実例に即して考える。 (2時間) |
4 |
職業性ストレスに関する理論および個人内要因に関するものについて学ぶ。(対面授業)
【事前学習】参考書の職業性ストレスに関して記載された章を読み、労働者が抱えているストレスについて理解を深めておく。 (2時間) 【事後学習】]個人内要因を背景とする職業性ストレスの具体例を各自考える。 (2時間) |
5 |
職業性ストレスのうち、組織的要因が起因するものについて学ぶ。(対面授業)
【事前学習】組織的要因と考えられるストレス要因を各自考えてくる。 (2時間) 【事後学習】個人内要因と組織的要因の相互作用によって生じるストレスを実例に即して考えてみる。 (2時間) |
6 |
産業精神保健活動の概要を学ぶ。(対面授業)
【事前学習】産業精神保健活動について記載された参考書の該当を読み、実際の活動内容について把握する。 (2時間) 【事後学習】講義内容を復習する。 (2時間) |
7 |
産業精神保健活動の具体的内容を学ぶ。(対面授業)
【事前学習】事前に配布する産業精神保健活動の具体例を読み、自分ならどのような活動を展開するか考えてくる。 (2時間) 【事後学習】望ましい産業精神保健活動のあり方について各自で意見をまとめる。 (2時間) |
8 |
ストレスチェック1:実施概要をインターネット教材を用いながら学ぶ。(対面授業)
【事前学習】事前に配布する厚生労働省作成の資料を読み、ストレスチェックの概要、実施方法、集計方法などの全体像を把握する。 (2時間) 【事後学習】授業内で取り上げきれなかった厚生労働省HPの残り部分を閲覧し、ストレスチェックの理解を定着させる。 (2時間) |
9 |
ストレスチェック2:ストレスチェックで用いる質問紙の集計方法を学ぶ。(対面授業)
【事前学習】ストレスチェック用質問紙に回答してくる。 (2時間) 【事後学習】集計方法を復習する。 (2時間) |
10 |
ストレスチェック3:受講者間でカウンセラー役、クライエント役を作り、高ストレス者への面談ロールプレイ(カウンセリング)を実施する。その上で、産業・労働分野で業務を行うカウンセラーに求められる姿勢や配慮について考察を深める。(対面授業)
【事前学習】基本的な関わり技法(傾聴、共感など)として重要な点を予習してくる。 (2時間) 【事後学習】観察を通じて得た感想を文章にまとめる。 (2時間) |
11 |
ディスカッション1:パワーハラスメント問題への対応策について検討を行う。(対面授業)
【事前学習】事前に指定する参考HPを閲覧し、パワーハラスメントの概要を理解しておく。 (2時間) 【事後学習】授業内容を踏まえたパワーハラスメント防止案を各自考える。 (2時間) |
12 |
ディスカッション2:障害者雇用のあり方について検討を行う。(対面授業)
【事前学習】厚生労働省の障害者雇用対策HP内の資料を閲覧し、障害者雇用をめぐる課題を整理しておく。 (2時間) 【事後学習】障害者雇用を促進する施策について各自か考える。 (2時間) |
13 |
ロールプレイ(カウンセリング)1:産業・労働分野の臨床実践において実際に対応する可能性が高い状況を設定し、カウンセラーとしての対応のあり方を体験的に学ぶ。(対面授業)
【事前学習】事前に面談の状況を指定するので、クライエント役は相談内容を考えてくる。 (2時間) 【事後学習】授業を通じて得た感想を文章にまとめる。 (2時間) |
14 |
ロールプレイ(カウンセリング)2:ロールプレイ1後の継続面接を想定した面接を引き続き実施する。(対面授業)
【事前学習】クライエント役は相談内容を考えてくる。カウンセラー役は面接の進め方を検討しておく。 (2時間) 【事後学習】2回のロールプレイ経験を経た上で得た、産業場面におけるカウンセリングで重要な点を文章にまとめる。 (2時間) |
15 |
課題レポートを踏まえたグループディスカッションを行う。(対面授業)
【事前学習】すべての授業回の内容(特に配布資料の内容)を復習する。 (2時間) 【事後学習】自分がカウンセラーとして現場に携わると仮定した場合に必要な態度を考えて文章にまとめる。 (2時間) |
その他 | |
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教科書 | 適宜プリント等を配布する。 |
参考書 | 池田浩(編) 『産業と組織の心理学 (ライブラリ心理学を学ぶ9)』 サイエンス社 2017年 第1版 金井篤子(編) 『産業心理臨床実践-個(人)と職場・組織を支援する (心の専門家養成講座⑧)』 ナカニシヤ出版 2016年 第1版 その他、厚生労働省が作成・配布しているメンタルヘルス関連資料を適宜用いる。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート(20%)、授業内テスト(20%)、授業参画度:授業の感想、質問の提出等で評価(60%) 各回で課す授業への感想、質問の提出を基本として、最終回で実施する授業内テストおよび課題レポートの内容を加味して評価する。 対面授業に参加できない場合の成績評価は、遠隔媒体の併用により対面授業と同等の質を担保するため、上記基準と同様に評価する。 |
オフィスアワー | 授業終了時に授業実施教室で対面にて実施する。対面授業に参加できない学生に対しては、事前にメールで予約の上、適宜Zoomで対応する。 |
備考 | 事前学修では、各回の授業で取り上げる内容について教科書や参考資料を一読してくる。事後学修では、学んだ内容を一通り復習し、産業・労働分野における臨床実践のあり方について自分なりの見解を述べられるように考えを深める。事前・事後学修を前提とした授業を展開するため、確実に実施してくること。なお、本授業は取り上げる内容が広範にわたるだけでなく、仕事にまつわる様々なテーマが取り上げられる。そのため、理解が難しい点は書籍を読むだけでなく、職場組織等について家族や知人を通じた耳学問、あるいは自らのアルバイト経験などから職場のイメージを膨らませた上で臨むことを推奨する。 |