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令和2年度以降入学者 | 比較地域特論Ⅱ | ||||
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教員名 | 矢ケ﨑典隆 | ||||
単位数 | 2 | 課程 | 開講区分 | 文理学部 | |
科目群 | 地理学専攻 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業の形態 | 対面授業。 資料等の配布や課題等の提出にはBlackboardを使用する。 Blackboard コースID:20224890 |
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授業概要 | アメリカ合衆国に関する地誌学的な理解を深めるために、地誌学の視点と方法を解説し、ローカルな地域像を明らかにするとともに、グローバルな枠組みにおいてアメリカを評価する。 |
授業のねらい・到達目標 | 地誌学の視点と方法を用いてアメリカ合衆国を検討し、地理教育の充実を図る。グローバリゼーション、ローカリゼーション、サステイナビリティの視角を理解し、アメリカの諸地域の地理的特徴を明らかにするとともに、広域な地域の枠組みに位置付ける。このような作業を通じて、アメリカの地域性と全体像にアプローチすることができる。 |
授業の方法 | 対面授業。 毎回の授業で提示する資料を材料として、地誌学の視点と方法をを学び、アメリカをローカルおよびグローバルな枠組みにおいて理解する。事前学習および事後学習として指示する文献を読むとともに、自らが設定した研究課題について文献調査を行い、課題研究レポート(リサーチペーパー)を作成する。 なお、対面授業に参加できない学生は、Blackboardに公開する授業資料と参考資料を活用学習し、文献調査およびリサーチペーパーの作成にあたる。必要に応じて、Zoomにより質問・議論の機会を設ける。 |
履修条件 | 比較地域特論Iを受講済みであること。 |
授業計画 | |
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1 |
ガイダンス(対面授業) 本授業科目の目的、方法、構成について解説する。また、アメリカに関する文献を紹介し、地誌学研究の現状について説明する。 【事前学習】アメリカの地図を概観し、地理情報を獲得する。 (2時間) 【事後学習】授業内容を復習するとともに、アメリカ関係文献目録に目を通す。 (2時間) |
2 |
日本人地理学者によるアメリカ研究(対面授業) 日本における地理学の発展を概観し、地理学者がどのようにアメリカ研究に取り組んできたのか、成果と課題について考える。 【事前学習】配布した文献に目を通す。 (2時間) 【事後学習】授業内容を復習するとともに、日本人地理学者によるアメリカ研究の特徴について再確認する。 (2時間) |
3 |
地誌学研究の方法(対面授業) 地域研究の上部回路と下部回路に着目し、地理学におけるアメリカ研究の特徴を明らかにする。 【事前学習】配布した文献に目を通す。 (2時間) 【事後学習】授業内容を復習するとともに、地域研究の多様な関心とアプローチについて理解を深める。 (2時間) |
4 |
グローバリゼーション、ローカリゼーション、サステイナビリティ(対面授業) 3つの視角から、アメリカとその諸地域を読み解く。 【事前学習】配布した文献に目を通す。 (2時間) 【事後学習】グローバリゼーション、ローカリゼーション、サステイナビリティについて理解を深める。 (2時間) |
5 |
アメリカ東部1:ヨーロッパ文化圏の拡大(対面授業) 北西ヨーロッパからの移民による植民形態について、また、北西ヨーロッパ系小農経済文化地域の形成について考える。 【事前学習】アメリカ東部の地理的特徴を地図で確認する。 (2時間) 【事後学習】授業内容を復習するとともに、北西ヨーロッパ系小農経済文化地域の特徴を再確認する。 (2時間) |
6 |
アメリカ東部2:メガロポリスの動態(対面授業) ゴットマンが提唱したメガロポリスについて、また、メガロポリスの地域変化について考える。 【事前学習】アメリカ東部における都市の分布を確認する。 (2時間) 【事後学習】授業内容を復習するとともに、メガロポリスを日本やヨーロッパの事例と比較して考える。 (2時間) |
7 |
コーンベルト1:混合農業地域の形成(対面授業) トウモロコシを中心とした飼料作物栽培と家畜飼育という農業様式の形成と定着の過程を考える。 【事前学習】トウモロコシに関する基本的な情報を収集する。 (2時間) 【事後学習】授業内容を復習するとともに、混合農業の特徴を再確認する。 (2時間) |
8 |
コーンベルト2:混合農業地域の変化(対面授業) アメリカ農業の変化をたどりながら、コーンベルトで生じた家族農場の衰退や農業の専門化について考える。 【事前学習】アメリカにおける農場の規模について、統計資料で調べる。 (2時間) 【事後学習】授業内容を復習するとともに、グーグルを活用してコーンベルトの空中写真を確認する。 (2時間) |
9 |
グレートプレーンズ1:環境利用の変化(対面授業) 野生動物を狩猟した先住民の時代から、草原がどのように利用されてきたのか、環境利用の変化を概観する。 【事前学習】野生動物(特にアメリカバイソン)の保護について資料を収集する。 (2時間) 【事後学習】授業内容を復習するとともに、草原に暮らしてきた人々の生業の変遷を整理する。 (2時間) |
10 |
グレートプレーンズ2:食肉産業と多民族社会(対面授業) 大規模灌漑の進展に伴うトウモロコシ生産の拡大、フィードロットの増加、大規模食肉工場の立地、移民の流入に焦点を当てることにより、近年の著しい地域変化の概要を理解する。 【事前学習】アグリビジネスについて基本的な情報を集める。 (2時間) 【事後学習】授業内容を復習するとともに、アメリカの食肉産業の特徴を整理する。 (2時間) |
11 |
カリフォルニア・セントラルバレー1:灌漑フロンティア(対面授業) 半乾燥地域における灌漑農業地域の発展について、灌漑事業、土地所有、農作物、移民に着目して解説する。 【事前学習】配布文献に目を通す。 (2時間) |
12 |
カリフォルニア・セントラルバレー2:移民社会とホスト社会(対面授業) 農業地域の形成と日本人移民の進出について、セントラルバレー中央部の事例を紹介する。 【事前学習】配布文献に目を通す。 (2時間) 【事後学習】授業内容を復習するとともに、日本人移民が農業発展に果たした役割について再確認する。 (2時間) |
13 |
南カリフォルニア1:ユートピアの誕生(対面授業) スペイン植民地時代から19世紀末までを対象として、地域イメージの変遷を明らかにする。 【事前学習】南カリフォルニアの気候条件について基本資料を収集する。 (2時間) 【事後学習】授業内容を復習するとともに、理想郷としての地域認識の形成について再確認する。 (2時間) |
14 |
南カリフォルニア2:多民族社会の地域生態(対面授業) 20世紀後半からの多民族化とそれに伴う都市構造の変化について、ロサンゼルス大都市圏を対象として考える。 【事前学習】ロサンゼルス大都市圏の人口統計を事前に調べる。 (2時間) 【事後学習】授業内容を復習するとともに、多民族社会の動態について、文献を読んで補足する。 (2時間) |
15 |
まとめと展望:アメリカの地域性と全体像(対面授業)
【事前学習】第1回から第14回の授業を復習し、アメリカの地域像について考える。 (2時間) 【事後学習】授業内容を復習するとともに、アメリカの今後の発展の可能性について考えをまとめる。 (2時間) |
その他 | |
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教科書 | 使用しない |
参考書 | 矢ケ崎典隆編 『アメリカ (世界地誌シリーズ4)』 朝倉書店 2011年 矢ケ崎典隆 『食と農のアメリカ地誌』 東京学芸大学出版会 2010年 矢ケ崎典隆編 『移民社会アメリカの記憶と継承』 学文社 2018年 |
成績評価の方法及び基準 | レポート:学期末に提出する課題研究レポートにより評価する。(100%) 対面授業に参加できない学生も、学習成果を踏まえて課題研究レポートに取り組むこと。(100%) |
オフィスアワー | 毎週金曜日12:30~14:00(8号館5階A507) Blackboardおよびe-mailにより質問に対応する。 |