文理学部シラバスTOP > 大学院博士前期課程 > 地球情報数理科学専攻 > 代数学特論Ⅰ
日本大学ロゴ

代数学特論Ⅰ

このページを印刷する

令和2年度以降入学者 代数学特論Ⅰ
教員名 吉田健一
単位数    2 課程     開講区分 文理学部
科目群 地球情報数理科学専攻
学期 前期 履修区分 選択必修
授業の形態 対面授業
Blackboard のコース ID:20221955
2022代数学特論Ⅰ(吉田健一・前・金5)
授業概要 前半は,多項式環の単項式イデアル(monomial ideal)の演算・準素分解・Alexander 双対の計算方法を学修し,単体的複体を通して位相幾何の代数的アプローチを学修する。後半は, Hochster の定理などを通して,可換環論的に重要な性質として Cohen-Macaulay 性を判定する方法を学修する。
授業のねらい・到達目標 <授業のねらい>
・単項式イデアルの準素分解・演算の仕方を身に着ける。

<到達目標>
・単項式イデアルの各種演算が実行できる。
・単項式イデアルの幾何学的意味付けが説明できる。
・Clean 性について説明できる。
授業の方法 授業の形式:【講義】
原則として教員による講義形式で行うが,理解度を深めるために演習も行う。
対面での参加が原則であるが,許可を得て Zoom での閲覧も認める。
授業計画
1 単項式イデアルの定義を学修し,講義の概観を理解する。
【事前学習】多項式環,イデアルについて復習しておく。 (2時間)
【事後学習】単項式イデアルの生成系を求める宿題を解く。 (2時間)
2 単項式イデアル独自の演算を修得する。
【事前学習】一般のイデアルの演算について復習しておく。 (2時間)
【事後学習】単項式イデアルの演算の具体例の宿題を解く。 (2時間)
3 単項式イデアルの準素分解を身に着ける。
【事前学習】準素イデアルについて復習しておく。 (2時間)
【事後学習】単項式イデアルの準素分解の例題を解く。 (2時間)
4 単体的複体と Stanley-Reisner イデアル(無平方な単項式イデアル)の関係を理解する。
【事前学習】集合の演算について復習しておく。 (2時間)
【事後学習】与えられた単体的複体の Stanley-Reisner イデアルの計算例題を解く。 (2時間)
5 イデアル版の Alexander 双対の求め方・性質を学修する。
【事前学習】単項式イデアルの準素分解を復習しておく。 (2時間)
【事後学習】イデアルの Alexander 双対の計算例題を解く。 (2時間)
6 単項式イデアルの polarization の求め方・性質を学修する。
【事前学習】無平方な単項式イデアルの性質を復習しておく。 (2時間)
【事後学習】与えられた単項式イデアルの polarization の計算例題を解く。 (2時間)
7 完全交叉・概完全交叉単項式イデアルの分類を学修する。
【事前学習】単項式イデアルの演算について復習しておく。 (2時間)
【事後学習】概完全交叉イデアルの性質に関する例題を解く。 (2時間)
8 Stankey-Reisner 環の Cohen-Macaulay 性の判定法 (Hochster の定理など)を学修する。
【事前学習】単体的複体のホモロジー群について予習しておく。 (2時間)
【事後学習】与えられた単体的複体のホモロジー群の計算例題を解く。 (2時間)
9 Eagon-Reiner の定理の証明・使い方を学修する
【事前学習】イデアルの Alexander 双対の計算方法を復習しておく。 (2時間)
【事後学習】Eagon-Reiner の定理を通して, 具体的な Cohen-Macaulay 複体の計算例題を解く。 (2時間)
10 シェラビリティと Cohen-Macaulay 性の関係の他, clean 性について学修する。
【事前学習】概完全交叉複体の性質を確認しておく。 (2時間)
【事後学習】Cohen-Macaulay 複体の例を作ってみる。 (2時間)
11 「very clean」という概念を導入し,前半で導入された操作との関係を学修する。
【事前学習】第5・6回の内容を中心に学修内容を復習しておく。 (2時間)
【事後学習】概完全交叉イデアルの clean 性を確認する。 (2時間)
12 生成系の個数と高さが丁度2だけ異なる Cohen-Macaulay イデアルの分類方法の概略を学修する。
【事前学習】第10回,第11回の clean 性に関する内容を復習しておく。 (2時間)
【事後学習】講義で学修したイデアルの類似の例について,clean 性の証明を行う。 (2時間)
13 榎本・吉田の定理の別証明を学修する。
【事前学習】第11回,第12回の内容を復習しておく。 (2時間)
【事後学習】イデアルの clean 性の具体的な例題を解く。 (2時間)
14 履修者の学修している内容を発表し,質疑応答する。
【事前学習】発表者は事前に発表の準備を行う。 (2時間)
【事後学習】発表内容をノートにまとめる。 (2時間)
15 履修者の学修している内容を発表し,質疑応答する。さらに,講義全体のふりかえりを行う。
【事前学習】発表者は事前に発表の準備を行い,講義全体の内容を見直しておく。 (2時間)
【事後学習】講義全体のふりかえりを通して確認した内容をノートに整理しておく。 (2時間)
その他
教科書 使用しない
参考書 J. Herzog and T. Hibi, Monomial Ideals:Graduate Texts in Mathematics 260, Springer, 2011
日比孝之 『可換代数と組合わせ論 (現代数学シリーズ)』 丸善出版 2019年
成績評価の方法及び基準 授業参画度:毎回の課題か点検シートの内容で評価する。(90%)、履修者の学修内容の発表を評価する。(10%)
オフィスアワー メールで連絡をもらえば常時可能

このページのトップ